はなちゃんより
ぶいちゃん、ごぶさたしています。
はなちゃんです。
おぼえてますか。
ぶいちゃんが、このまえ、すこし涼しくてみんながごきげんだった日に「10才」になったって、ばあやが教えてくれました。
ぶいちゃん。10さい、おめでとうございます。
10さいのきぶんはいかがですか。
はなちゃんは、このまえ、12さいになりました。
ばあやとさんぽをしていると、いろんなひとが、はなちゃんに「なんさい?」と聞きます。
ばあやは、「12さいなんです、もう」とか、そんなふうにいいます。
するとみんな、目をまるくして「すごい」とか「えらい」とか
「りっぱだ」とかいいます。
それがなぜなのか、はなちゃんにはわかりません。
はなちゃんは、えらくてりっぱで、すごいといわれて、嬉しいけれどでもほんとは、そんなことより、まいにちビスケットがたくさん食べたいし、ぼーるなげを長くしたいです。
そう、
ぶいちゃん、はなちゃんはねこのなつ、「いなおさんの山のおうち」に
「たいざい」するのです。
「ひしょ」っていうやつ。
かっこいいでしょう。
はなちゃんは、山のお家に「いっかげつ」もいくんです。
ばあやは行きません。
はなちゃんは、それでいいと思っています。
ばあやがいると、はなちゃんはお世話をしなくちゃいけないしぎんじや、ぜろと、あそぶ時間もへってしまうでしょう。
だからね。ことしの夏はおたよりができないんです。
ばあやがいないから、しゃしんがとれないんです。
ごめんなさい。
でも、ぶいちゃんは、どうぶつが、にがてってきいてますから、そのほうがいいのかもしれないけど、はなちゃんは、その点については、がっかりしています。
はなちゃんは、すごくげんきです。
ぶいちゃん、ごはんをたくさんたべて、いいこでね。
いっぱいわらってね。
たのしくね。
またおたよりしますね。はなちゃんより。
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