[糸井]
以前発表した曲を歌い直したってケースありましたよね?
(最近では「いまのきもち」という アルバムがそうです)

[中島]
ええ、あります。

[糸井]
思えばすごいことしてますよね。

[中島]
本当なら、あまりやりたくないんですけれどね。
でも、どうしてもってのは。

[糸井]
もっと業が深くなるでしょ。

[中島]
ええ、同じでした(笑)。
何回やっても同じ(笑)。

[糸井]
そうですよね。

[中島]
あいー。わかっていながら、やってんですけれどね。

[糸井]
でも、もう引き返せない。

[中島]
そうですね。そして、言い訳のようにコンサートで歌うんですよね。
そんでまた間違っちゃったりするんですね。

[糸井]
そうかそうか。コンサートがあるおかげで、生乾きのものに対する耐性はつきますね。

[中島]
今んとこはこういうふうにしたかったんです、ってつもりでやるんですけれどね。
その都度、あーって思うんですよね。
今日は今日なりの失敗があった‥‥。
みたいなね(笑)。一行飛んだとか。

[糸井]
お子さんを大事にしてますねー。

[中島]
うふふふ。

[糸井]
じゃあ、できた! っていうんじゃなくて、まあ、いいほうかな、っていう言い方しかできないんですか?

[中島]
ほぼ、かたちになってきたかな、っていうところですかね。

[糸井]
っていう言い方なんだ。

[中島]
ほぼ、かたちに‥‥。

[糸井]
人生を語る、みたいになってるね(笑)。

[中島]
うははははー、すごいなあ。
でもたいしたこと言ってないんですよ、実は。

[糸井]
だけどさあ、疲れるよね、それだと。
よく持ちますね。

[中島]
糸井さんほどいっぱい書いてませんもん!

[糸井]
ぼくは、ぼくはさ、男ですから、ばら撒くんですよー。
あちこちに子ども作りたいっていうことですから。
俺に似てなくてもいいとさえ言ってますから。

[中島]
似てなくてもいい?

[糸井]
俺の血を引いてなくてもいいとさえ言いますよ。

[中島]
ほおー!

[糸井]
それはね、やっぱりね、気立てが違うんだと思います。

[中島]
(笑)いやいやいや。

[糸井]
ぼくはだから、何ていうんだろう、シャケみたいな産み方ですからね。

[中島]
あらららら。

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