秋元机さんからのコメント

いつも不思議な読後感がのこる『大きいほうと小さいほう』、最新話を更新しました!

今回は、ペンの試し書きのお話です。
まだ呼んでいない方はこちらからどうぞー。

→38話を読む

今回のマンガについて作者の秋元机さんからコメントをいただきましたので、ご紹介しますね。

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不定期連載マンガ『大きいほうと小さいほう』、38話のお届けです。
作者、秋元机と申します。

今回のマンガは文具店や画材店での「試し書き」が出てきます。
じぶんが試し書きをする際はたいていは文字などは書かないのですが、やたらと文字を試し書きしていた時期があったのを思い出しました。

森田芳光監督の『家族ゲーム』で高校受験生である主人公が、シャーペンを使ってノートを「夕暮れ」という文字でひたすら埋め尽くすというシーンがあります。
そのシャーペンの筆記音がなぜだか強く印象に残って、中学生だったじぶんは映画のなかでのシャーペンの筆記音を出したくて、シャーペン本体や芯の濃さをあれこれ試す時期がありました。
芯の濃度の入れ替えの試しは店頭ではできないので、あれこれ買っては試してみました。
しかしいくら試してもあの音は再現できません。
いくら筆圧を加えようが、素早く書こうが、芯の濃さを変えようが、何より筆記音が映画とは比べ物にならないほど小さいのです。
結局、ずいぶん後になってあの映画の中でのシャーペンの音は編集の際の音響処理で大きく聞こえ、効果を出しているのだろうという当たり前のような推測の結論にいたります。
そういえば、昨年観た大根仁監督の映画『バクマン。』でもペンの筆記音に興奮しました。
もちろん映画そのものも凄くいいので、未見の方おすすめです。

ちなみに『大きいほうと小さいほう』はペンではなく、シャーペンやボールペンなどで描いております。
次回も読んでいただけるとうれしいです。

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ネタバレありですが、映画『バクマン。』の大根仁監督と糸井がおしゃべりした動画を
こちらのページからご覧いただけます。
ペンの音についても、裏話がありましたよー。

『大きいほうと小さいほう』、次回は4月下旬に更新予定です。
どうぞ、おたのしみに。

2016/04/19 22:39

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