2010/02/19
スピードスケート男子500m、歓喜の後で (1/1)



長島・加藤両選手のメダルも嬉しかったけど、観客へ深々と頭を下げて目の辺りを拭ったあとの及川選手の爽やかな姿が目に焼き付いています。
みんな、みんな、頑張った!
(はなこ)

そう、あのふたつのメダルが日本にもたらされた直後、印象的な場面がいくつかありました。
当日、編集できなかったのでここで。



銅メダルが決まった加藤選手が日の丸国旗をかぶって倒れてる。
うわぁっと気持ちを爆発させるのではなく、自分の内でぎゅーっとかみしめてるその姿。
ぐっと来ました。
(えね)

インタビューでは「悔しかった」を連発。
金メダルを狙っていただけでなく、手が届くという確信があったのかもしれません。



ウォザースプーンが呆然と座っている向こうで加藤条治選手が持ち込んだメッセージつきの国旗を何枚もふわっと床に広げているうしろ姿が印象的ですね。
どちらもよくがんばったんだなー。
(さややや)

そして敗れた、ジェレミー・ウォザースプーン。
ずっと強かったウォザースプーンはこのバンクーバーオリンピックで引退すると伝えられています。



ウォザースプーンが‥‥。
まるで静かにリンクにさようならを言っているみたいでこっちまで泣けてきました。
(らぶすけ)

整氷機のトラブルで時間がずれたためか、あるいはふたつのメダルの余韻のためか、選手がほとんどリンクを去ったあとでもカメラはずっとそこを映し続けました。
寄せ書きされた国旗を畳む加藤選手とか、ベンチにぼんやりとすわり、ときどき機械的に飲み物を口に運びながら氷に向かって動かないウォザースプーンとか。



長い間お疲れ様。
ウォザースプーン。
会場に来ている清水選手と会わせてあげたい。
(モカ)

日本にとっては「清水のライバル」。
長野オリンピック男子500m銀メダリスト。
ずっとカメラは映し続けて、映像は長野のころよりずっと高品質だから彼の目ににじむ涙さえ、とらえるのです。



ああ、ウォザースプーンが泣いています。
あなたのおかげで、いまこの競技は、あるのだと思います。
お姉さんがオリンピック直前に他界されたり、スラップスケートに変わったり‥‥。
長い競技生活の中で、本当に色々なことが起こり、そしてそれを乗り越えて来られた選手であることを、遠い日本に住む私でさえ知っています。
今までありがとうございました。お疲れ様でした。
(なんでペアと裏表なんだ)

おつかれさま。
このコーナーでもずいぶん登場しました。
おもにその長い名前のせいでしたけど。



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