ほぼ日刊イトイ新聞

第3回「生活のたのしみ展」で発売します!

マジシャンの前田知洋さんと
ほぼ日のコラボ商品
『前田知洋トランプ(おさる増量バージョン)』が、
第3回「生活のたのしみ展」でデビューします! 
前田さんが愛用するトランプ
「タリホー サークルバック」をベースに、
裏面を「ほぼ日イエロー」にカラーチェンジ!
数字面には「耳の大きなおさる」が登場し、
遊んでよし、飾ってよしの、
すてきなトランプに仕上がりました。
今度の「たのしみ展」では、
会場でマジックを披露してくださる前田知洋さん。
ほぼ日での打ち合わせのタイミングで、
トランプの歴史のこと、たのしみ展のことなど、
すこしだけお話をおうかがいしました。
前田知洋さんについて

前田知洋(まえだ・ともひろ)

クロースアップ・マジシャン。
日本にクロースアップ・マジックを広めた第一人者。
歴代の総理大臣をはじめ、
世界中のセレブリティにマジックを披露し続けている。
著書に『知的な距離感』(かんき出版)
『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版)など。
公式サイト http://h3m.jp/maeda/

第2回: カードゲーム界の「最強チャンピオン」

──
トランプって、
すこしミステリアスというか、
不思議な魅力がありますよね。
前田
トランプの魅力のひとつに、
デザイン性の高さがあると思います。
「スタイリッシュさ」があるというか、
ファッション業界でも10年に1度くらいは、
トランプがモチーフになっています。
──
たしかにトランプって、
ちょっとおしゃれなイメージがあります。
前田
そもそもトランプって、
カードゲーム界の
「最強チャンピオン」ですからね。
──
最強チャンピオン?
前田
これまでの長い歴史のなかで、
世界中の人々が
「トランプに代わるカードを発明する」と、
いろんなものをつくってきたんです。
でも、どれもこれもすぐに負けちゃう。
──
あ、なるほど。
トランプが強すぎてしまって‥‥。
前田
そうなんです。例えば、
トランプの数字を20に増やして
「もっと複雑なゲームができる」
と売り出した人がいても、
そういうトランプはやっぱり売れない。

「じゃあ、形を変えてみよう」と、
丸いトランプや
正方形のトランプをつくるんですが、
これもやっぱりダメ。
なにをどう変えても、
もとのトランプに勝てるものは、
いまのところないんです。
──
進化論みたいですね(笑)。
そういう話を聞いていると、
トランプがますます不思議なものに
思えてきました‥‥。
前田
もともとトランプには謎が多い。
例えば「4つのマークがあるのに、
なぜ2色なのか」とか。
だって、マークが4つなら、
4色に分けたほうがわかりやすい。
──
たしかに‥‥。
前田
で、実際に4色に
チャレンジした人もいたんですが、
やっぱりダメだったんです。
──
あぁ、ダメだったんだ。
前田
というのも、トランプは、
あえて「記憶しにくい」つくりなんです。

つまり、4つのマークで4色にすると、
2色のときよりも記憶しやすくなります。
「7か8か忘れたけど、緑色だから‥‥」と、
カードの札を思い出しやすくなる。
そうなると記憶力が必要なゲームは、
ちょっとつまらなくなるんです。
──
あぁ、なるほど。
前田
だから、トランプって、
非常にいやらしくつくられています。
1枚覚えるのは簡単ですが、
2枚、3枚覚えようとすると、けっこう大変。
微妙に記憶がしにくいけど、
絶対無理というわけでもない。
──
「神経衰弱」とかって、
ほんとそれの連続ですよね。
13という数字も、
すごく中途半端で覚えにくい。
前田
13という数字についても、
いろいろな由来があります。
よくいわれるのが、
「暦(こよみ)を参考にした」という説です。
──
暦と聞くと、
13よりも12という気がしますが‥‥。
前田
13というのは、
「月」ではなくて「週」のことです。
1年間の3ヶ月って、
週で考えると13週なんです。
テレビ業界の方が「1クール」といいますが、
あれは3ヶ月、13週間のことです。

1つのマークを「3ヶ月」と捉えると、
トランプは4つのマークがあるので、
それぞれが季節を表していることになる。
──
おぉ!
前田
さらに、トランプの数を
「1+2+3+4‥‥」と、
52枚すべて足し算すると、364になります。
それにジョーカーを加えると、全部で365。
──
さ、365! まさに1年じゃないですか!
前田
他にもトランプの発祥には、
いろいろな説があります。
1392年にフランスの
シャルル4世王の主治医が
「こういうカードをつくれば、
手も使うし、計算もするしで、
王様の物忘れ防止になるかも」
というのがはじまり、
という説があって、
ぼくはそれが有力だと思っています。

あとはタロットカードから
派生したという説。
──
タロット。あの、占いで使われる?
前田
占いや超自然的なものって、
中世のころに暗黒時代があったので、
呪術や妖術の本を持っていたり、
占いを信じるだけで、
迫害されたり、殺されたりしていました。
──
いわゆる「魔女狩り」というやつですね。
前田
だから、トランプのようなものなら
「これはゲームで遊ぶものです」と
言い訳ができます。
なので、トランプは
タロットから派生したという説も、
けっこう信じられています。

世界のほとんどの呪術に関する本は、
そのころに焼かれてしまいましたが、
タロットとトランプだけが、
姿を変えていまに生き残った‥‥。
そう考えるとトランプが、
すこしロマンチックに思えますよね。

(つづきます)

2018-06-01-FRI

secret SARU rise!
前田知洋の
シークレット・
“サル”ライズは、
6月7日(木)と9日(土)
の2日間開催!

世界のセレブレティが愛した
前田知洋さんのクロースアップ・マジックは、
6月7日(木)と9日(土)の2日間のみ、
第3回「生活のたのしみ展」の会場内で
おたのしみいただけます。

当日、前田知洋さんが
会場のどこかに突然あらわれ、
マジックを披露するというおたのしみ。
手が伸ばせば届くような距離で、
前田さんのマジックを見られる、
またとないチャンスです。
もし前田さんを見かけたなら、
勇気を出して声をかけてみてくださいね。

開催日:
6月7日(木)と6月9日(土)の2日間。
場所:
第3回「生活のたのしみ展」会場のどこか。

数量限定販売!
「前田知洋トランプ
(おさる増量バージョン)」
6月7日(木)に
デビューします!

前田知洋さんとほぼ日のコラボ商品
『前田知洋トランプ(おさる増量バージョン)』は、
6月7日(木)から発売開始いたします。

前田さんが愛用するトランプ
「タリホー サークルバック」をベースに、
耳の大きなおさるがときどき登場する、
ほぼ日ファン必見の新商品です。
描かれたおさるの一部は、
アートディレクターの秋山具義さんに
特別に描き下ろしていただきました。

第3回「生活のたのしみ展」では、
「ほぼ日Supermarche」と
「ほぼ日20ッス」にて販売いたします。
「TOBICHI東京」「TOBICHI京都」でも、
順次取り扱い予定です。
(入荷状況は、各店舗にお問い合わせください)
販売価格は1080円(税込)。
「たのしみ展」の思い出の品として、
お友だちへのお土産としてもおすすめです。
ぜひお手にとってみてください。