5.いい奴らなんです。
- 槇原
- ドコノコって、ただかわいい犬猫が
写真で出てくるだけじゃなく、
迷子捜索みたいな役立つ機能が
構築されていたんですね。
人同士が少しでも知り合いになっていると、
迷子になったときも
ぜんぜん思い入れが違いますよね。
「あれ、何とかさんとこの犬じゃないの」みたいに。
- タナカ
- そうですね。
ふだんの交流の場での下地があるから、
捜そうと思ってもらいやすいんだと思います。
そして迷子になったときに
協力しあった人たちとは、
信頼関係ができるので、
日々のSNSでもより深く付き合えたり。
- 槇原
- 実を言うと、ぼくも何度か、
脱走癖がある犬を
近所のかたに助けてもらってるんです。
- ふじた
- え、そうなんですか。
- 槇原
- はい。前に住んでいたマンションなんですけど、
どの階も似た玄関が並んでいるんで、
脱走して非常階段から降りていってしまうと、
じぶんの家がどこだったか、
犬にもわからなくなるみたいで。
それで捜し回っていたら、
同じマンションに住んでいる
犬を飼っているかたから、
「ああ、いたよ! 槇原さんとこの犬」
みたいなことがありまして。
- ふじた
- ああ、よかったです。
近所に犬仲間がいると安心しますよね。
- 槇原
- 安心するんですよ。
そういうつながりは大事ですよね。
だから、これ、すばらしいと思います。
- タナカ
- 迷子捜しって、みんなただ純粋に
「何とかならないか」と思ってくださるんです。
人同士のつながりも、
フラットな感じがすごくあります。
- 槇原
- わかります。
変な駆け引きもないですからね。
今、SNSがいろいろ流行ってますが、
善意だけでは行動しにくくなっている時代ですよね。
そういう意味では、ドコノコには
ちゃんとフィロソフィーがあるというのが、
すごく良いことだなと思いました。
- タナカ
- ありがとうございます。
いちばん大事にしているのは、
「たのしく」ということです。
- 槇原
- 絶対、大事です。
「たのしく」。
- 槇原
- (マネージャーさんのほうを向いて)
すばらしいですよね。
あ、この人、ぼくを上回る動物好きなんです。
- タナカ
- そうなんですね。
- 槇原
- 猫カフェとか行くと、
床にずっと突っ伏してます。
- マネージャーさん
- ‥‥猫と目線を一緒にしないといけないので(笑)。
- 槇原
- ツアーの合間とかに、
いろんな地方の猫がいる場所とかへ
行ったりするんですよ。
向こうのかたに、
「この人、大丈夫ですか?」
「女の人のこんな格好、初めて見ました」
みたいに言われてて。
- ふじたタナカ
- (笑)
- ふじた
- 今日は素敵な話をいっぱいうかがえて
よかったです。
- タナカ
- ほんとに。
今日、すごく「そうなんだ」と思ったのが、
犬だけじゃなくて、猫とも暮らすと、
三角形のような多様性がたのしめるんだな
ということです。
- 槇原
- 猫と犬が両方いるの、いいですよ。
犬だけだったときの暮らしより、
今のほうがずっとたのしいです。
こんなに犬猫同士で種を超えて
仲良くなれるんだな、
なんか、争ってるのって人間だけだなって、
思うようになりました。
人間ももっと話し合いとかで
仲良くなれるんじゃないのかなって。
- ふじた
- たしかに。
猫や犬たちから気づけることは多そうですね。
- 槇原
- あと、生活の中での間合いの取り方が、
猫って絶妙なんです。
犬はいつも、かまってかまって、という感じで、
それはそれですごくかわいいんですけど、
猫は人と一緒に
暮らしているという感じがあります。
犬は人に仕えているイメージがあるんですけど、
猫は目線が一緒なんですよね。
- ふじた
- きっとこれからも一生、
犬と猫との暮らしを
続けていかれるんですよね。
- 槇原
- はい、そうしたいです。
たぶんぼくの中では、
いない生活は想像できないですね。
もう、ほんとうに、いい奴らなので。
(ドラミちゃんを抱き上げて)
あ、最後にこうして
抱っこしてるのも撮ってもらいましょうか。
- ふじた
- 襟巻きみたいですね。
- 槇原
- 襟巻きです(笑)。
- タナカ
- ‥‥柔らかいのかな。
- 槇原
- はい、柔らかいです、すっごく。
‥‥どうですか?
さわってみませんか?
- タナカ
- ぼく、慣れてないので、大丈夫かな。
‥‥わあ‥‥柔らかい。
- 槇原
- ぜんぜん大丈夫です、うちの猫。
- タナカ
- ふかふか。
- 槇原
- そう、ふかふかなんですよ。
- タナカ
- ありがとうございました。
すごくいい時間でした。
- ふじた
- ドラミちゃんもわざわざ連れてきてくださって。
本当にありがとうございました。
(おわります)
2019-02-26-TUE