気づけば、
年賀状印刷とか、
おせちやクリスマスケーキ予約の文字。。。
なにをしていたわけでもないのに、
10月、しかも半ばを過ぎてました。
すみません。
空や雲のかたちに秋を感じながら、
栗にしようかな〜
芋にしようかな〜
かぼちゃにしようかな〜
と、とりとめもなくニヤニヤ
書くものを考えている間に
時間が経ってしまってたわけですが‥‥
だったら、単刀直入に
(って日本語が合ってるかわかりませんが)
秋のケーキのなかでも最も好きな栗菓子、
その栗のなかでも最もおいしいんじゃないか!? と
思うケーキをご紹介してみます。
シャモニーというフランスの街の名前のケーキです。
モンブランは、日本人にとって
(というのは言い過ぎかもしれませんが、
私にとっては確実に)
こんもり丸い栗のケーキですよね。
でも、もともとはモンブランっていう山の名前ですよね。
フランスとイタリアの境にある、
ヨーロッパアルプスの最高峰。
その割にマッターホルンみたいにとんがってなくて
ケーキのイメージのまま、こんもりと丸い感じの。
いや、だからケーキの命名の方が後だ!
と自分に言い聞かせるものの、
つい山をケーキに比べがちで、
ケーキの感じに似てるといえば
似てる山の姿に納得したりします。
で、その麓にある小さな街の名がシャモニーです。
常日頃、面倒くさがって
海外には積極的に出掛けないわたくしですが、
スキー好きの両親に連れられて幼い頃に行ったことのある
稀少な思い出の街が、実はシャモニーです。
で、この街の名前のこのケーキが
嬉しいことに、すごくおいしいのです。
モンブラン(←ケーキの方)は好きなのですが、
ちょっと栗のクリームがもったり重いな〜と感じることも
あるなか、このケーキは栗の風味が満点で、
クリームもたっぷりで、良い程度に入ってるスポンジも
絶妙で。。。逸品なのですよね、まさに。
思い出のなかにあるシャモニーという街も、素敵でした。
モンブラン登山の入り口となるスキーリゾート、
第1回の冬期オリンピック開催地で
冬季五輪発祥の地ですが、
商業っぽさのない素朴な家々の外観や、
サラブレッドじゃない馬が引く馬車のすずの音、
メインストリートが一本、街の真ん中に通っているような
こじんまりと小さな、温かな街で。
両親と私が宿泊した小さなホテルの1階のレストランに、
ご近所さんらしい老夫婦が夕ご飯を食べにみえて、
窓際の二人席に向かい合って座りながら、
ワインと煮込み料理を
ゆっくり楽しんでいた姿を子供心に覚えています。
もうすぐ、あったかい煮込み料理が恋しくなる季節、
なんとなくノスタルジックな
思い出話をしてしまいましたが、
とにかく、ケーキのシャモニーは秀逸です。
銀座和光のケーキなのですが、
シャモニーのほかにもモンブランが2種類とか
栗のタルトなどなど、秋が溢れそうなショーケースでした。
そう、
“秋来ぬと目にはさやかに見えねども‥‥”といいますが、
洋菓子のショーケースや、和菓子の品揃えには確実に
「秋だなぁ〜」と目にみえて実感しますよね。
即物的というか、胃袋万歳みたいですけど。
ともあれ、
秋の深まりを
ゆっくり楽しまれますように。
わたなべ まり |