春浅い桃の節句のひな菓子たち

少し暖かくなったと思ったら、
小雪がちらついたり、
蕾が急にふくらんできた翌朝には
また冷たい風が吹いたり。

三寒四温とはよく言ったものですね。
そうこうするうちに
桃の節句ですね。

桃色をはじめ、明るく淡い色とりどりの菓子が
並ぶ店先を見てると、春の訪れはまだだけれど
その分、春待つ思いが少しづつふくらんできます。

懐かしくないですか。。。?
お節句の菓子には、なんとなく懐かしいものが
多いような気がします。
この飴も、飴というにはあまりにはかなく、
ジュワッと溶けてしまう心もとなさが
こども心にも残っています。

ひなまつりといえば、ひなあられですよね。
きれいな色だなぁと思いながら、
そんなにたくさん食べた記憶はないような。

お節句の菓子はどれも懐かしいけれど、
大好き!とか、やみつき!まではいかなくて、
ひと思いにたくさん食べた覚えはない。。
っていうのも不思議と共通してます。
(自分て甘いもの好き? と自覚したのは、
 この部屋が始まってかなり経ってからだったので、
 子どもの頃は全くの無自覚でした。
 が、そんな自覚なく
 和洋問わず菓子を頬ばってた子どもの頃の私でさえも。)

3月のひなあられも、5月のちまきも、
季節をかみしめつつ、
子どもながら良い塩梅に
適量をいただいていたその年々。
振り返ると、それがちょっとづつ育っていたと
いうことだったのかな、なんて気もします。

こんな飴も見つけました。
おいしいですよねぇ、甘酒。
冬は温めて、夏は冷やしてと
一年中たのしめるなんて、最高です。
しかも、それが飴にもなってて♪

菱餅は、桃の赤と残雪の白、蓬の緑を重ねて
子どもの健やかな成長への願いを
あらわしているとか。
子どもたちが伸びやかに大きくなりますように。
あとできれば、大人たちも
柔らかくしなやかに成長していけますように
なんて、七十二候にいう”笑いはじめる”桃の花に
願掛けしてみたくなる頃。

まだまだ肌寒いですけれど、
あと一、二週間したらあんずや桃が咲いて、
ひと月もすれば桜も開き始めるんですね。
まさに、早春賦の歌詞そのものの季節、
氷が溶け去るように、さっと過ぎてしまう
浅き春の日々。
どうか良い早春を。

わたなべ まり

 

 

2015-02-27-FRI