ソフトクリームどら焼きを
知っていますか?
今年も、すももが色づきました。





誰もが大変な時間を過ごしているなかでも
梅雨はふつう通りにやってきて、
すももは、ひしめくように小さな実をみのらせて。





この部屋はまぎれもなく要でも急でもないので。。。

仕事を休めない過酷さや、
仕事を休まないといけない不安。

ウィルスと手探りで共存していく途中でも
自然災害は予期せずやってきて。

見えない温度差が世の中全体でひらいていくなかで、
どんな話し方をしていいのか、
どうやったら気持ちを逆撫でしない文字を記せるのか、
わからずにいました。
いや、いまでもわからないです。





でも、どうやって過ごしていても
均等に時間は過ぎていくし、適度にお腹も空いてくるし、
わたしにとって菓子はつねに要でもあり、急でもあり。
またひとりよがりに綴ってみるので、
ひまつぶしのお供にしていただけたら、嬉しいです。





わたくし、外出しないのは
まったく苦痛ではないのですが、
外に行かないとまず食べられないのが、
ソフトクリーム。。。じゃないですか?

かき氷や白玉は家で作ろうと思えば作れるけど、
ソフトクリームはなぁ。。。と思ってたら、
自粛中に、通販でみつけたのです。
ソフトクリームどら焼き、なるものを。





クリームチーズバージョンもあって、
開けてみると、こんな感じです。





どら焼きっぽくない?
そうですね、通常のどら焼きとビジュアルは
ちょっと違うかも。





こう見ると、パンケーキっぽくもあるような。

平たいパンケーキもおいしいですよね。
食べ応えある厚手のとか、
ふわっとしたスフレみたいなのが流行ってるみたいで
それはそれでおいしいけど、
ペランペランに薄くて、ものすごく心もとない食感の
パンケーキも相当、好きです。

パンケーキは長くなるので、またの機会にして
ソフトクリームどら焼きは、見た目としては
パンケーキとかクレープに近い感じです。

薄くて、やわらかくて、もちもちした生地と生地の間に
そろっと、ソフトクリームが封じ込められてる
といいますか。





もちろん、ソフトクリームみたいに冷たくて、
すぐに溶けるわけじゃないのだけど、
ふつうのクリームとも違うかなり軽い食感と
独特のバニラっぽい香りが、
どことなくソフトクリームを感じさせます。





逆にいうと、
けっこう、見た目と状況が食べものを識別させるものなのですね、
脳内で。
レシピと味と食感でほぼ完成形に近いソフトクリームに仕上げたとしても
もしかしたら、わたしの脳は、
あの渦巻きのビジュアルとか、カリッとしたコーンにぶつかる感覚とか、
夏の日の暑さにすぐ溶けて、あわてて表面から食べなきゃと焦る感じとか
そんなすべてでソフトクリームと思い込んでるというか。
五感のなかでも味覚は、もっと原始的で
直線的に味=認識だと思ったのにな。





それにしても、どら焼きのなかに
そっとソフトクリームを閉じ込めて楽しませるという発想は
素敵です。
冷たくないし、溶けないけど、たしかにソフトクリームみたいという。
どうやったのかな。。。?
カルピス提携牧場の方に開発の過程をつい聞いてみたくなります。
でも、質問しはじめるとしつこくなるのは自分でもわかってるので
取り寄せて楽しむにとどめます。





ちなみに
クリームチーズどら焼きは、同じくもちっとした皮に
軽い食感のクリームチーズがはさんであって、
でもソフトクリームと比べると、少しコクがあるような
甘さも控えめのような。





こまったことや、つらいことや、しんどいことは
不可避でも、
小さなおいしいものに感じるしあわせは
手放さないでいようと思う今年の梅雨時です。

少しでも穏やかな時を過ごせますように。
どうか、ご自愛を。


わたなべ まり




 

2020-07-08-WED

長門牧場



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