※この回を更新した後に、読者の方から、
「これはマメカミツレなのでは?」
というご指摘のメールをいただきました。
諏訪さんも「たぶん」とおっしゃってましたが、
どうやらご指摘は正しいようでした。
カモミールではなくて、マメカミツレ。
それはそれといたしまして、
この回の会話をおたのしみくださいませ。 |
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「ほぼ日」のビルから数歩、
そとに歩みだした吉本由美さんと諏訪雄一さん。
左右に続く骨董通りには、
とぎれることなく自動車が流れています。
見上げれば、うすく曇った冬の空。
歩道を行き交う人々は、一様に先を急ぐ足取りです。
そんな中で、視線をついと下へ向ければ‥‥。
冬の都会での「みちくさ」がはじまりました。
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吉本 |
いました、さっそく。
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諏訪 |
もう、はじめていいんですか?
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吉本 |
いいと思いますよ。
だって、あるんですから、ここに。
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諏訪 |
じゃあ、ちょっとしゃがんで、
見てみましょうか(笑)。
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吉本 |
この、街路樹の根元の、
鉄のわくみたいなのは何でしょうね。
もしかしたら隙間にみちくさが生えるために?
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諏訪 |
いえ、たぶんあれですね、
樹の根っこに水がいくように
こうしてあるんでしょう。
草が生えるためではないと思いますよ。
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吉本 |
そうか、そうですよね。
‥‥あ、これ、かわいい。
なんですか、これ。
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諏訪 |
まだちいさいから
はっきり言えないんですけど、
たぶん、これはカモミールですね。
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※他の植物である可能性もあるので、見つけても食べないでくださいね。
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吉本 |
えー?
カモミールって、あの、ハーブの。
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諏訪 |
その仲間だと思うんですよ。
そうですね、ほぼカモミールだと思います。
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吉本 |
いきなり最初にカモミール。
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諏訪 |
キク科の植物で、
日本名はカミツレです。
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吉本 |
へえー。
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諏訪 |
たしか「ほぼ日」さんでも
カモミールティーを販売してましたよね。
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吉本 |
この子は、どこかからここへ
飛んできちゃったんでしょうか。
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諏訪 |
そうですね、たぶん近くのプランターなんかに
植わっていたカモミールの
こぼれ種だと思います。
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吉本 |
こぼれ種。
どこかからこぼれて、育ちゃった。
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諏訪 |
はい。
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吉本 |
元気ですねぇ。
どんどん増えそうですよ。
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諏訪 |
基本的には、あまり人手をかけずにも
自然に育つ雑草なので、
と言うか‥‥強いんですよ。
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吉本 |
カモミールが雑草。
なんだかもったいない(笑)。
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諏訪 |
ほら、ここにちいさな白い花が
咲きそうになってるじゃないですか。
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吉本 |
はい、はい。
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諏訪 |
この花がもうちょっと大きくなると、
マーガレットをちっちゃくしたみたいな
花が咲くんですね。
それを乾燥させたのが、カモミールティーです。
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吉本 |
そういえばカモミールティーって
花びらのお茶ですよね。
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諏訪 |
鎮静効果というか、
気持ちを落ち着かせる効果も
あったりしますよね。
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吉本 |
‥‥うーん、信じられない。
ここにカモミールがあったとは。
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諏訪 |
都会の真ん中なのに。
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吉本 |
いつも通り過ぎてただけの道に、
こんな「みちくさ」があったんですねえ。
しかもカモミール。
‥‥で、このとなりにあるのは?
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諏訪 |
ああ、これは‥‥。
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と、おふたりは街路樹の根元に、
また別の「みちくさ」を見つけたようです。
それについては、また次回。
それにしても、毎日のように通っているビルの前に
カモミールが育っていたなんて‥‥。
最初からずいぶん驚きました。
次の「みちくさ」は、明後日に。
このシリーズも、月・水・金の更新でまいります。 |