
りか |
まいこさんとゆうこさん、
仕事とかの話は二人は聞いたことある?
二人のお母さんは
二人が小学生になってから
編集の仕事を始めたから、
最初やっぱりそういう奥さんじゃなかったから、
すごい大変だったと思うけど、
仕事感とか、仕事するならこうしなさいとか
そういうのは? |

まいこ |
自立しろ、自立しろ、
だけは
念仏みたいに言われたよ。 |

ほぼ日 |
それは自分の将来のために? |

まいこ |
でも、常に・・・。
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ゆうこ |
自立すればなんでもいい、
ってところに落ちつくのよ。
|

ほぼ日 |
じゃ、結婚してもいいし。 |

まいこ |
うん。結婚がいいならそれでいいけど、
自立した女になりなさいっていうのが、
彼女の方針。
って言うか私たちがあんまり普通に
小学校出て中学校出て高校出て
大学行くみたいになってないからね。 |

ほぼ日 |
え? そうなの? |

まいこ |
なってないから色々あると
「なんで?なんで?」
って思うみたいなんですよ。
それで長い話し合いがあって・・・
で、行き着いた結論が、
「あ、もう分かんない。
ああもういいよ、自立するなら」
だったの。 |
一同 |
(笑) |

ゆうこ |
あれだけうるさい割にはさ、
最後は「自立すればいいのよ、結局」
みたいな。 |
一同 |
ははははは。 |

ゆうこ |
私とお母さんの話とかって
かみ合ってないよね?
私はお母さんの言ってることが理解できなくて、
私の言ってることはお母さんに理解できないから
何を話してるんだかわかんなくなって、
うーーんって両方なってきて、
お母さんは「自立しなさい」。
私は「分かった」。 |

まいこ |
そうそう。 |

ゆうこ |
でも自立するなら結婚しても
絶対に旦那さんに食わせてもらうな
って言うよ。 |

りか |
え? ほんと? |

まいこ |
自分で自分の食い扶持くらいは稼げって。 |

きょうこ |
でもうちもそうだ。
とにかく小さい頃から言われてたのが
「男をよく見ろ」って。
男はそんなに変わりない。
男がいなきゃ生きていけないような
女にはなるなっていうのは、
もう小学校くらいから言われてて。 |
一同 |
すごーい。 |

きょうこ |
それで、何かしらないけど
女子校はダメだって。
女子校だったんですよ、うちの母親は。
女子校出身だと初めて大学で
共学になるから、
男にポーっとなってしまう。
ほかのことが見えなくなるから、
もうずっと共学で、
小学生の時から、周りの男の子見て
「 男ってこんなもんだな
っていうことの限界を知れ」。
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スガノ |
限界! |

きょうこ |
限界って言うか、
基本的に自分ひとりで生きていかなきゃ
ダメだって、同じことを言ってた。
うちの母親自体が20歳位で
自分の父親を亡くしちゃって、
おばあちゃんが専業主婦だったから、
大学はとりあえず奨学金をとって
自分で卒業して、
そこからは中学生だった弟を
大学院まで出してみたいな、
自分が大黒柱になって
働いてきたっていう経験があったらしくて。 |

美雨 |
おおー! |

きょうこ |
昼夜両方働いてたっていう経験をしてたから、
自分の旦那がもしも死んじゃったりした時に、
子供くらいは自分が養わなきゃいけないって、
子供に養ってもらっちゃダメだっ
ていうのもあって、
その経験からそういうふうに言ってて。 |

スガノ |
はあー(感嘆)。 |

きょうこ |
あとなんでも結構自分でやれっていうのを
すっごい言われた。
何か物頼む時も、
例えば母親が冷蔵庫の近くにいたら
「麦茶」って言っちゃダメなんですよ。
「麦茶取ってください」。 |

美雨 |
そりゃそうでしょ! |

スガノ |
そうよ。 |

きょうこ |
ねぇ、そりゃそうなんですけど、
麦茶は極端なんですけど、
私が軽い気持ちで母親だからと思って
「なんかやって」って頼むけど、
それはやってあげてもいいけど、
そこには必ずそれをやる人の
労力っていうのがあって、
人に物を頼むっていうのはそういうことだと。
簡単に物を頼んで
何でも自分がやってもらおうと思ったら
大間違いだ。
こうやって待ってたら何でも出てくると
思ったら大間違いだ。
全部それをやってくれる人の
労力がかかってるんだから、
基本的に自分ができることは
全部自分でやらなきゃダメだって言う。
やりなさいって。
それもだから全部自立とかそういうこと。
だからたぶん私もちっちゃい時の友達とか
例えば自分の部屋を親が片付けてくれる
っていう概念が存在しなかったよ。 |

スガノ |
しないしない。 |

りか |
私もびっくりした。自分の部屋は自分だよね。 |

美雨 |
ま、料理くらいは気が向けばっていうか、
お母さんが作ってくれるかもしれないけど、
別に麦茶取ってくれる義務はないしね。 |

スガノ |
だからドラマみたいな家庭があるっていうのを
ホントに実在するんだっていうのを
おっきくなってから知ってびっくりしたよね。 |

きょうこ |
そう。お母さんが何でもやってくれて、
っていうのがある家庭はあるんですね。
もう絵に描いたような
お母さんがケーキ焼いて、みたいなね。 |

スガノ |
「靴下」の一言で靴下が出てくるとかね。 |

りか |
そうそうそう。 |

ほぼ日 |
・・・うち、そうだったよ。 |

スガノ |
過保護よ~! |

りか |
そういえば、巨峰が・・・ |

ほぼ日 |
剥かれて、
種をとって出てきたよ。 |
一同 |
えーーーーっ?(怒) |

まいこ |
きゃーーーーっ。 |

りか |
いやーーーっ。 |

スガノ |
ありえないねぇ。
|

ほぼ日 |
スイカは全部ブロックになって出てくる。
表面の種は取ってある。
|

きょうこ |
うちなんかもうサバイバルだから大変だもん、
果物も。 |

スガノ |
そうそう。 |

きょうこ |
いかに早くスピーディーに食べると
たくさん食べられるかっていうのを
うちのハルオから学んだんですけど。 |
一同 |
あはは。 |

きょうこ |
まずタネなんか出しちゃダメだ! |

まいこ |
タネ、飲むの? |

きょうこ |
飲むんです。タネも全部そのまま。
最初よくよく見たら、皮まで食べてた。
でも皮って食べると案外おいしいんですよ。 |

美雨 |
ま、ね・・・。 |

りか |
そりゃ、いちばんおいしいのは
皮の内側だけど。 |

きょうこ |
あと両手使わないとダメですね。
こっち食べた時は次の。 |

スガノ |
すごいなあ。 |

ほぼ日 |
親も子も一緒に戦ってるわけだ。 |

美雨 |
兄弟多いの? |

きょうこ |
それが、違うんです。
父親と姉は上品チームになってて、
私と母親が似たものチームなんで、
もう呆れてるんですよ。父と姉は、
そこまでして食べなくてもいいよね、僕たちは、
みたいな感じなの。そいでもう、見てるの、
私たちのサバイバルを。
(つづきます。メールはこの下で!)
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