元ゲーム雑誌の編集者で、
テレコマンとしても活動している永田ソフトが
ここでは永田泰大さんとして
『MOTHER1+2』をプレイする日常をつづります。
ゲームの攻略にはまるで役に立たないと思うけど
のんびりじっくり書いていくそうなので
なんとなく気にしててください。

8月28日

グミ族?

9年前にプレイした『MOTHER2』について、
僕は多くのことを忘れてしまっているだけでなく
ところどころで思い違いもしているようである。

というのも、僕はグミ族を見てとても驚いたのだ。

多くのファンが『MOTHER2』について語るとき、
しばしばそこに「グミ族」という名前が登場した。
そのたびに僕は、半魚人の姿を頭に思い浮かべていた。

直立した魚のような姿をしていて、
少し思慮深い表情で、片手に槍を持っている。
目は大きくてギョロギョロしていて、
ウロコの色はくすんだ緑色である。
それが僕の思う「グミ族」だった。

魔境のじめじめとした沼を進んでいると、
突然、その「グミ族」が攻撃を仕掛けてきた。
僕はわけがわからなくてかなり焦った。
最初の攻撃をコマンドすることをためらったくらいだ。

なんのことはない、僕が思う「グミ族」は、
ほんとうのグミ族に出会う直前の道に登場する
「サカナにんげん」というモンスターだったのだ。
僕は完全に勘違いしていたわけである。

その道を抜けて、ほんとうのグミ族がいる村を訪れたとき
彼らの姿にまるで覚えがないので驚いた。
こんな、のんべんだらりとした人たちだったかしら、
と僕は少々訝しく思った。

なんだか、僕の思うグミ族のほうが、
よっぽどグミ族であるような気がした。
もちろん、間違っているのは
明らかに僕のほうなのだけれど。

僕の思うグミ族は、魚から進化した種族だ。
俗世の喧噪を避けて、密林の奥へ移り住んだのだ。
だから少し世捨て人のような印象があり、
みな無口なのである。
右手の槍は攻撃のためでなく、祭事を司るものであろう。
洞窟の奥でひっそりと暮らす思慮深き緑色の半魚人。
それが僕の思う「グミ族」だったのだ。

なのに、まさか「サカナにんげん」なんていう
そのまんまな名前のモンスターだったなんて。
おかげで「サカナにんげん」と出会うたびに
おかしな感覚を味わった。
戦いにくいったらありゃしない。

グミ族の村で、いくつかのイベントをこなし、
洞窟の奥の穴からダンジョンへ潜っているところだ。
登場するモンスターたちが手強くて、
行きつ戻りつをくり返している。

腰を据えてやらないと抜けられないかもしれない。

2003-08-29-FRI