こ・ん・ば・ん・は。
なんということでしょうか。
2004年から16年間つづけてきた
『ほぼ日の怪談』が、
この夏、実写ドラマ化されました。
しかも、主演は今をときめく
新旧ハロー!プロジェクトのメンバー。
歌って踊る彼女たちもステキですが、
映像でみる姿も、
輝いていて、うつくしくて、サイコウです。
今回「高笑いする女」に主演された、
アンジュルムの笠原桃奈さんに
インタビューさせていただきました。
担当は、ハロプロファン歴22年の
ほぼ日ハサウェイです。
-
- ─
- 本日はよろしくお願いします。
ほぼ日ともうします!
- 笠原
- よろしくお願いします。
あの、ほぼ日さん!
お世話になりました。
- ─
- こちらこそ、お世話になりました。
2004年から毎年やっている企画が、
ドラマ化するなんて感慨深いです。
「ほぼ日の怪談」と笠原さんは、
同い年くらいなんです。
- 笠原
- そうですね!
- ─
- こちらは原案側で、
物語の内容を知っているのに、
ひと足先に観せていただいた映像は怖くて、
こう、指の隙間から拝見しました。
- 笠原
- わたしもそういうタイプです。
- ─
- そうなんですか。
笠原さんの演技がホラーの雰囲気に
溶け込んでいらっしゃったので、
てっきりホラーがお好きなのかと。
- 笠原
- 夏の特番を友だちと観るのは
たのしいんですけど、
ひとりではぜったいに観れないです。
でも最近、アンジュルムで「人狼ゲーム」が
流行ったことをきっかけに
『人狼ゲーム』という映画シリーズを、
勇気を出して妹と観に行ったんです。
そこから、すこしずつ
観られるようになってきました。
- ─
- 妹さんは平気なんですか?
- 笠原
- 大丈夫みたいです。
わたしは怖いシーンがくると目も耳も塞いで、
妹に「終わったら教えて」と頼んでいました。
- ─
- そうしたら、完成作品を観るのも
怖かったですね。
- 笠原
- 王道ホラーだったので、
「‥‥おばけがくるぞ!」とわかったので、
心構えをしてみれました。
- ─
- 怖がる練習などもされましたか?
とてもお上手だったので。
- 笠原
- 舞台には立ったことがあるのですが
映像の演技ははじめてだったので、
撮影現場のことがまったく想像できなかったんです。
なので、ひたすらセリフを覚えて、
現場に行くのみでした。
笑い声が聞こえた体で、自分のタイミングで
演技をしなきゃいけなかったのは難しかったです。
- ─
- 想像力をはたらかせて。
- 笠原
- はい。
無音の中で、いきなりおびえる顔をする。
- ─
- それも怖いですね。
- 笠原
- たしかにそうですね(笑)。
- ─
- ホラーは独特の演技だと思うのですが、
監督からはどのような指示を受けましたか?
- 笠原
- ふつうは、驚いたらパッと振り向くところを、
ゆっくりふり返ることで
観ている人の恐怖心を煽る、
ということを教えてもらいました。
- ─
- なるほど。
- 笠原
- 「高笑いする女」は
ないようで、ありそうな、
想像するだけで怖いお話で、
台本を読むのもちょっと大変でした。
- ─
- 「高笑いする女」は、だいぶ前に
読者から投稿いただいたものなのですが、
「ほぼ日の怪談」の中でも特に怖いお話なので
書籍化するときは
絶対に入れようと決めていたそうです。
- 笠原
- そうだったんですね。
ほんとうにあんなことがあるなんて、
想像するだけで怖いです。
- ─
- はじめて笠原さんと出会う方に向けて、
ハロー!プロジェクトに入られたきっかけから、
教えていただけますか?
- 笠原
- 3歳の頃からモダンバレエを習っていて、
ステージに立つことは好きでした。
でも、歌は未経験で、アイドルの世界も
まったく考えたことがなくて。
お母さんが偶然モーニング娘。さんを知って、
偶然観た何かの映像にものすごく感動して、
のめり込んでいったみたいなんですね。
それで、ハロプロに入ることを勧めてくれたんです。
- ─
- (お母さま、ありがとうございます‥‥!)
- 笠原
- 当時はアイドルのことをよく理解しないまま
オーディションに行って、研修生に受かって。
世間知らずの小学5年生だったんですが、
その研修生期間でいろいろ教えていただいて、
12歳でアンジュルムに入りました。
今振り返ると、ハロプロに入って
よかったなって思います。
- ─
- 入ってからは大変でしたか?
- 笠原
- 挫折ばかりでした。
自分よりも才能ある人が
たくさんいることを痛感しましたし、
やっぱりすごい世界でした。ハロプロは。
- ─
- そうなんですか。
- 笠原
- 厳しいですし、上には上がいて。
- ─
- デビュー時から堂々とパフォーマンスされていて、
そんな風にはみえなかったです。
- 笠原
- わたし自身、
マイナス思考なので悩むことが多いんです。
ハロプロはみんなが当たり前に
ダンスもできて歌もできる、
というレベルなので、
なんども落ち込みました。
アンジュルムに入ってからも、
いい意味でメンバーを参考に
がんばっています。
- ─
- わたしは笠原さんのブログの大ファンなのですが、
本や映画など、カルチャーにお詳しいイメージがあります。
この夏におすすめの
ホラーやサスペンス作品はありますか?
あまりみられないということでしたが。
- 笠原
- そうですね‥‥、
『グラスホッパー』という映画は、
上映当時に映画館でみて、
怖い作品ではじめておもしろいと思いました。
- ─
- 伊坂幸太郎さん原作の、
サスペンスミステリーですね。
「復讐」をテーマにした怖い作品でした。
- 笠原
- 当時小学生だったんですけど、
いろいろ考えさせられました。
映画の中でサラリーマンのような、
一見みた目はふつうの方が、
実は怖い、というシーンがあって。
幽霊も怖いけど、人間も怖いなって思いました。
- ─
- 「ほぼ日の怪談」でも、
そういう投稿が多いです。
人間の恨みや妬みは、
ホラーの定番ですよね。
- 笠原
- そうですよね。
リアルな感じがあるからこそ、怖い。
- ─
- ご自身は、どのようなジャンルがお好きなんですか?
- 笠原
- 王道ですが、青春映画が好きです。
- ─
- ホラーと真逆ですね(笑)。
どんな作品がお好きですか?
- 笠原
- 「溺れるナイフ」という映画は、
夏の青春感や疾走感があって好きな作品です。
物語もいいんですけど、
音楽や色味が独特で、表情も繊細で、
「感性で感じて!」という作品に触れたのが
はじめてだったんです。
なので、どんどん引き込まれていきました。
- ─
- 今回の出演をきっかけに、
アンジュルムさんに興味を持った方に向けて
おすすめの楽曲を伺ってもいいですか?
- 笠原
- そうですね。
アイドルにまったく興味がない方も
いらっしゃるかもしれないんですが、
アンジュルムはいわゆる
アイドルっぽい楽曲ではなくて、
力強い曲が多いんですよ。
- ─
- 「大器晩成」や「臥薪嘗胆」など、
タイトルからして力強いですよね。
- 笠原
- たとえば「乙女の逆襲」は
題名からして強い感じですけど、
曲調もホラーっぽいので
好きになっていただけると思います。
- ─
- イントロが雷の大きな音からはじまって、
「ほぼ日の怪談」とあいそうですね。
- 笠原
- あとは、「七転び八起き」も
ヴァイオリンの音色が響くおすすめの曲です。
歌詞も曲名の通り、前向きな楽曲です。
やっぱりアンジュルムは、力強くて、
元気になれる曲が多いので、
ぜひ一度聞いていただきたいです。
あとは、ライブがとってもたのしいので、
ライブやDVDで観てくださるとうれしいですね。
- ─
- バッチリ、告知します。
- 笠原
- ありがとうございます!
- ─
- 映像の演技はまたチャレンジしたいですか?
- 笠原
- 機会があれば、ぜひやりたいですね。
舞台はライブと同じで身体ごと表現しますけど、
映像は顔だけや繊細な表情だけで
表現しなきゃいけないこともあって、
それが難しくもあり、
醍醐味でもあると思いました。
- ─
- ぜひ、次作も拝見したいです!
まずは、9月2日(水)に
テレビ神奈川で放送される※
「ほぼ日の怪談。/高笑いする女」、
楽しみにしています。
※「dTV」、「ひかりtv」でも配信中です。 - (おわります。笠原さんありがとうございました。)
アンジュルムについて、
もうすこしお話させてください。笠原桃奈さんと、
第5話「残された想い」で主演をつとめている
伊勢鈴蘭さんは、
ハロー!プロジェクト所属のグループ
アンジュルムのメンバーです。
「アンジュルム‥‥って、ええっと、
南海キャンディーズの山チャンと蒼井優さんの?」
と、アンジュルム婚で知ったみなさま。
たしかに、恋のキューピッドのような
かわいらしい彼女たちではありますが、
魅力はそこだけではありません。「大器晩成」や「七転び八起き」という
タイトルからアイドルらしからぬ力強い楽曲を歌い、
それぞれの個性を見事に輝かせて
「かわいいし、カッコいい」を
魂から体現するすばらしい彼女たち。
ライブをみたら、
その圧倒的なエネルギーときらめきに
だれしもが踊り、ときめき、涙し、
いつの間にか心をつかまれてしまうと思います。
2009年に、前身のスマイレージが結成。
8月には待望の両A面ニューシングル
『限りあるMoment/ミラーミラー 』
が発売になりました(おめでとうございます!)
卒業予定のメンバーがいるため、
いまのアンジュルムをみれるのは、
いましかありません。
でも、いまならまだ、間に合います。よかったです。
ライブこそ、アンジュルムの真骨頂ですが、
このような状況ですので、
ライブDVDや楽曲をおうちでおたのしみくださいね。
すべてのライブDVDが最高傑作ですが、
ぜったいに一枚しか選べないと言われたら、
『コンサートツアー2018春 十人十色+ファイナル』と
『コンサートツアー2019春 和田彩花卒業スペシャル
輪廻転生〜あるとき生まれた愛の提唱〜』
をおすすめします。