「ほぼ日の贈りものマルシェ」
アンケートを実施した際、
みなさんの心に残る贈りもののエピソードも
おしえていただきました。

すると、とてもすてきなエピソードが
たくさん集まったんです。
家族との忘れられない思い出や
びっくりしたプレゼント、
まただれかへの贈りものを考えるときに
ヒントになるようなお話も。

そこで毎日ひとつずつ、
できるだけたくさんご紹介することにしました。
たぶん、1年くらい?
どうぞ、おたのしみください。

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episode

063

小学生のとき、母と一緒に
友人の誕生日プレゼントを
買いに行きました。

当時両親は自営業を始めたばかりで、
鍵っ子でしたので、
母と平日に2人きりで
買い物に行けたことも嬉しかった。

お小遣いをもらっていなかったので、
一人では入れなかった
ファンシーショップで、
とても可愛い箱型のバッグを見つけ、
母も「それにすれば?」と
すすめてくれましたが、
私は自分がそのバッグが欲しくて、
でも、そういう可愛いけれど、
実用的ではないモノは、
自分には買ってもらえないだろうと
思ったので、
「買いたくない」と答えました。

母は、わたしの気持ちを察してか、
「同じバッグを買ってあげるから、
それにしなさい」と
友へのプレゼントと
私の分もラッピングを頼んでくれ、
普段何かをねだっても
買ってもらった記憶が
あまりなかった私は、
正直驚いていました。

帰り道の
「自分が欲しくないようなものを
あげてはダメ」
という母の言葉は今も覚えていて、
プレゼント選びで迷ったとき、
必ず思い出します。
(m)

2023-04-25-TUE

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