2年かけて完成した、とっても大きなバッグ。
〈ほぼ日サイズ〉というブランドにしました。
「おもしろいものを作るぞ!」
とワクワクドキドキしながら取り組み、
いよいよみなさんにお披露目できる日が
やって来ました。
(自分たちも、早く使いたい!)

発案者の糸井重里と、完成したバッグを前に
この2年を振り返りました。
この世界をたのしんでいただけたら、
うれしいです。

  • ──
    おつかれさまです。
    つ、ついに! 発売します。
    糸井
    はい。いいじゃなーい。

    ──
    はじめに、社長からお題が出たのが
    2年前。2022年の1月14日の深夜でした。

    ──
    と書いてありました。
    そのお題をわたしたちが色々考えて、
    自作でモックサンプルを作ったりもしまして、
    「見えてきたかも」と思って、
    一度ご相談にいったのですが。
    糸井
    ぜんぜんだめだったよね。
    ──
    そうなのです。
    わたしたちが「大きい」ということを
    ポジティブにとらえられないままに考えていたのが、
    ぜんぜんだめだったんだな。
    と反省しました。
    「重いのいやだよね」とか、実用ばかりを考えて。
    糸井
    でも、その結果、いいものができた。
    ダメ出ししてよかったんじゃない。
    一生懸命さは通じるんだけど、
    その一生懸命さが、ちがったんですよ。
    だから、思いっきりかっこいい
    「ファッション」にしちゃいなさいと言いました。

    糸井
    やっぱりこれは、バッグだけど服なんだよ。
    ファッションの一部だ。
    最近は全体に、ファッションというものが、
    大きくなってるじゃないですか。
    靴も大きくなってるし、コートも大きくなってると
    感じる。
    特に女性ね、シルエットが大きいですよね。
    バッグっていうのは、服だからね。
    「大きい」っていうのが本当に迷惑だったら、
    それはよした方がいいと思うんだけど、
    服だと思えば、ほら軽い。
    ──
    軽いし、まとったらあたたかいです(笑)。
    あと、「見た人がおもしろい」っていうのは、
    わたしたちもすごいことだなぁと思ってます。
    なかなかないです。
    糸井
    そうね。
    すごいよね。

    ──
    急にポーズを。
    いい。お似合いです。
    こんなふうに、
    みなさんにたのしんでもらえると
    うれしいですね。

    ▲「今日から使おうかなー」

    糸井
    中には何が入ってるの?
    ──
    主には、ワタで、大きい上に、
    膨張するようにデザインされています。
    設計も、ワタが縫い目などから出ないようにとか、
    色々な工夫がたくさんつまって、
    ようやっとできました。
    糸井
    なるほどね。
    今思えば小さい、小柄な人にこそ持ってほしいよね。
    ほら、ちょっと持ってみて。
    (小柄の人が持つ)
    服だね。
    (中くらいの人が持つ)
    いいじゃない。
    電車に乗るときとかはどうなんだろうね。
    ──
    これは....座れないとは思いますね。
    でも!
    左右をおりこめば、コンパクトにはなるので、
    座ることはできます。
    糸井
    電車の中とか、道で、
    いっそ、からかわれてみたいな。
    ──
    からかってもらえるのではないでしょうか。
    特に海外の方とか、
    「ヘイヘイ! ナイス!(ウィンク)」
    とか言ってもらえそうな気がしますし、
    映えるのは、確実です。
    さすがに大きすぎるんで、という方には
    こちらの80%をご用意しました。
    こちらでも、じゅうぶんに大きいので、
    世界観をたのしんでいただけると思います。

    糸井
    こっちもいいですよね。このタグもいい。
    あ、Tシャツも作ったの?

    ──
    今回のコンセプトに合わせて、
    サイズを大きく....したわけじゃないですが、
    すてきな長袖のTシャツも作りました。

    ▲「象の靴下は、猫の皿より大きい」と刺繍でデザインされています。
    ちょっと意味深な、ことわざ風なメッセージです。

    糸井
    いいじゃない。
    このバッグ、なんかクレーンゲームとかの
    景品にしたいなぁ。

    ──
    え?
    糸井
    ま、あとは任せたよ。
    こういう、思いきった変なことも、
    やっていくのが俺たちだからね。
    変なことも、たのしく、よろしく。
    ──
    は、はい!
    糸井
    じゃっ。

    (そう言って、さっそうと糸井はいなくなりました。

    2024-02-27-TUE