1912年、世紀の奇書とよばれる1冊の古文書が発見された。
ヴォイニッチ氏が発見したことから、
『ヴォイニッチ手稿』と呼ばれるその本には、
いまだかつて確認されていない言語で、
植物とみられるもののことが詳細に書かれていた。
数多くの研究者が解読に挑むも、あまりの複雑さに難航。
現在に至るまで、解読は成し遂げられていない。

それと時を同じくして、
ホヴォニッチ氏により発見された『ホヴォニッチ手稿』が存在すると、
ギャグ漫画家であり、
ホヴォニッチ手稿研究の第一人者である田中光氏は言う。

2024年、某日。
田中氏から、
ホヴォニッチ手稿解読に成功したという一報が入った。
そこに書かれていたものとは―?

この連載は月に一度、
田中氏から送られてくるマンガ形式のレポートを
田中氏に代わり発表するものである。

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第1回 天ぷらを揚げたそばから衣を剥離させていく植物

例外なく絶対に衣をはがされるのである。
この世界の人々にとっては、これが当たり前のことであり、
彼らにとっての「天ぷら」とは、衣をつけて揚げ、
衣を剥がされたものなのである。
我々の世界の天ぷらの話をしたが、
それは天ぷらとして未完成な状態だと
彼らは言う。


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2024-08-30-FRI

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