イラストレーターの福田利之さんといっしょに、
和歌山「アドベンチャーワールド」へ行ってきました!
なぜなら福田さんが、このテーマパークの全動物、
122種類のイラストを描きおろしたからです。
この偉業を記念して、渋谷PARCOの「ほぼ日曜日」では
「1/1動物園」という展覧会をひらきます。
くわしくはこちらをご覧ください。
でも、展覧会をひらくだけでは、
称えるきもちにまだ足りない。
「アドベンチャーワールド」へ行ってきました。
福田さんが描いた動物たちに会いたくて!
動物たちに
「この人が福田さんですよー」と伝えたくて!
‥‥伝わったかどうかは微妙でしたが、
「アドベンチャーワールド」は、
わくわくがとまらない場所でした。
ほんとうに、すばらしかった。
ジャイアントパンダが7頭もいるんですよ?
って、関西の方には常識のようで。
主に、この場所を未体験のあなたにお届けします。
「アドベンチャーワールド」、行ったほうがいいです。
レポートに同行したのは、
福田さんと18年来のお友だち、ほぼ日の山下です。
羽田空港から、びゅーんとひとっとび。
やってきたのは和歌山県の南紀白浜空港です。
空港で落ち合った福田さんと山下は、
車で10分ほどの場所にある
「アドベンチャーワールド」の駐車場に到着。
ちょうど開園時間の午前10時です。
さあ、いよいよです。
いよいよふたりは、
このすばらしい場所の門をくぐります。
- ───
- あいにくのお天気!
- 福田
- あいにくのお天気!
- ───
- いまにも泣き出しそうな曇り空!
- 福田
- でも、わしのこころはサイコーです。
ひゃっほーい。
- ───
- はしゃいでますねー。
- 福田
- いったるでー。
- ───
- ジャンプ(笑)。
- 福田
- ほれ、山下さんもジャンプして。
ぼくが写真撮りますから、
カメラ貸してください。
- ───
- いいえ、福田さん、ちがうんです。
- 福田
- へ?
- ───
- 何度もこうして福田さんとふたりで
お出かけレポートをしてきましたが、
今回はいつもとちがうんです。
福田さんが主役なんです。
- 福田
- へ?
- ───
- 「へ」じゃなくて。
アドベンチャーワールドの
全動物を描きましたよね?
122種類。
- 福田
- 描きました。
- ───
- すごいことだと思うんです。
そのイラストが使われるテーマパークに
ぜひ行きたいと思いました。
- 福田
- はい。
ついに来ました。
やあー!
- ───
- ちょ(笑)、すこし落ち着きましょう。
ですからきょうは、
あくまでも福田さんが主役です、
被写体です。
ぼくはカメラ係です。
ほぼ日の記事で掲載されるときにも、
ぼくは編集者として
「───(棒線)」で発言をします。
- 福田
- ぼうせん?
- ───
- よくあるじゃないですか、
インタビュアーの名前は書いてなくて、
こんな線(指で横線を引くしぐさ)で
しゃべってるパターン。
- 福田
- ああーー。
- ───
- ぼくは今回、
その立場として、はりきっています。
一眼レフカメラを借りてきたんですよ。
- 福田
- ねえ、立派。重たそうです。
意気込みを感じます。
- ───
- これで、動物をたくさん撮ります!
- 福田
- わかりました。
- ───
- でも慣れないカメラだから、
クオリティが心配なんですよね‥‥。
- 福田
- 山下さんなら大丈夫!
- ───
- がんばります。
- それにしても、
すばらしいエントランスですね。
晴れた日に写真を撮ったら
きっときれいなんだろうなぁ‥‥。
- 福田
- というか、そんなことより山下さん、
話してる場合とちがいますよ。
はよ行きましょう、入園しましょう!
- ───
- はい、入園しましょう!
園児ですね。
- 福田
- 園児でーす。
入りまーす!
- ───
- ‥‥わああーー。
すばらしいムードですね!
失礼ながら、こんなに大きな
動物園だと思ってませんでした。
- 福田
- 動物園だけではないですしね。
ジェットコースターもありますから。
- ───
- それさえ知らなかったんです、
テーマパークなんですね。
うわああー、この規模!
- 福田
- エントランスドームからして、
もうたのしい。
- ───
- すごーーーい‥‥。
春休みとはいえ平日なのに、
お客さんがたくさんいらっしゃる。
(歩きながら話す)
- 福田
- 東京では知らない人も多いですけど、
関西では超メジャーなんですよ。
- ───
- 「パンダがたくさんいる動物園」
くらいの知識しかありませんでした。
はあ~~~~、すごい。
これはテンションが‥‥
- 福田
- 上がりますか。
- ───
- 上がっています。
いま、わくわくがすごいです。
テーマパーク特有の、このムード!
ああー(笑)、これは、たのしいっ!!
- 福田
- よかったです(笑)。
- ───
- 福田さんは、もう何度もここに?
- 福田
- 動物たちを描いたので、
飼育スタッフさんのお話を聞きに
何度かおじゃましました。
あとは、子どものころに家族で。
- ───
- そっかー、
福田さんは関西の人ですものね。
(立ち止まる)
ん? あれ? これは‥‥?!
- 福田
- ペンギンです。
- ───
- 歩いていたら、いきなり道にプールが!
ペンギンが猛スピードで泳いでる。
- 福田
- これ、びっくりしますよね(笑)。
- ───
- ペンギンさん、
福田さんですよ。
イラスト描いた福田利之さんですよ。
- 福田
- (笑)行きますよー。
- ───
- ペンギンさーん。
- 福田
- はよ行きましょって(笑)。
(どんどん歩く)
- ───
- あ、待ってくださーい(追いかける)。
- 福田
- エントランスドームを抜けると‥‥。
- ───
- やっぱりあいにくのお天気で。
でも、いいですねぇ、この開放感。
動物たちの匂いがしてきました。 - ‥‥お? おおお?!
福田さん、ゾウです! ゾウがいます!
- 福田
- アジアゾウです。
やさしいお顔してはります。
- ───
- アジアゾウさーん、
福田さんですよー。
ここのみんなの、絵を描いた人ですー。
- 福田
- はははは。
- ───
- 福田さんといっしょの写真を撮ります。
左手をのばして、そうそう、
頭をなでてる感じで。
もうちょっと下、そう! 撮ります!
- ───
- よし(ガッツポーズ)、
トリックアートみたいなのが撮れた。
ほら。(写真を見せる)
- 福田
- また(笑)、こないなことして。
行きますよー。(進む)
- ───
- はーい。(ついていく)
- 福田
- (歩きながら)見えてきました。
- ───
- ん? なにがですか?
- ‥‥‥‥え。
- 福田
- 朝ごはんを食べているところを
山下さんに見せたかったんです。
- ───
- パンダ‥‥。
ジャイアントパンダ。
- 福田
- あいだにガラスがないのがいいでしょ?
目の前にジャイアントパンダ。
- ───
- ‥‥心の準備ができていませんでした。
のっけから、こんなにとうとつに、
しかもこの距離でパンダが‥‥。
そしてそう、遮るガラスがない‥‥。
- 福田
- 夢中になって食べてますね(笑)。
- ───
- ほんとに竹を食べるんだ‥‥。
- 福田
- かわいいですね。
- ───
- はい。
かわいさが、すごいです。
いままで様々なかわいらしいものを
見てきたつもりでしたが、
これは王者かもしれません。
- 福田
- たしかに。
- ───
- 福田さん、動画を撮ってるんですか。
その動画、あとでくださいね。
※福田さんがスマホで撮った動画をどうぞ。
途中、福田さんの指が映り込みますがご了承ください。
- ───
- パンダさーん。
- 福田
- 「結浜(ゆいひん)」という名前です。
- ───
- 女の子?
- 福田
- 女の子です。
- ───
- ゆいひんちゃーん、
福田さんですよー。
イラスト描いた福田利之さんですよー。
- 福田
- さっきから、なんですかそれ(笑)。
- ───
- わかってもらおうと思って。
- 福田
- わかんないでしょう(笑)。
- ───
- ゆいひんちゃーん、ほら、
こういう絵を描いた福田さんですよー。
(スマホに仕込んでいた画像を見せる)
- 福田
- わかんないですって(笑)。
- ───
- でも、福田さんのこの絵が
ここで看板になったりするわけで。
そうしたら、ゆいひんちゃんの
目に入る日がくるわけで。
「あ、あのときの!」って。
- 福田
- 「あのときのおっさんだ」って?(笑)
- ───
- ‥‥思わないか‥‥そうですね。
でもね、なんだか、言いたいんです。
だって、うれしいじゃないですか。
こんなすばらしいテーマパークに
福田さんの絵が置かれるなんて。
- 福田
- ‥‥山下さん。
- ───
- ゆいひんちゃーん、
この絵を描いた福田さんですよー。
- 福田
- ‥‥ぼくが描きましたー。
- ───
- ゆいひんちゃーん。
‥‥あ!
- ───
- いま、こっちを!
- 福田
- 見ましたね! 目があいました。
- ───
- やったー!
- 福田
- ははははは。
- ───
- ゆいひんちゃーん、
福田さんですよー!
結浜ちゃんがお出迎えしてくれたのは、
アドベンチャーワールドの
「パンダラブ」という場所でした。
結浜ちゃんのとなりには、
桜浜(おうひん)ちゃんがいました。
桜浜ちゃんにも、
福田さんのことを紹介しました。
伝わったらいいなと思いました。
そしてこの場所では、
アドベンチャーワールドの広報を担当されている
長谷川穂波さんに、
すこしパンダのお話をうかがうこともできました。
- 福田
- パンダのごはんは、竹だけなんですか?
- 長谷川さん
- そうですね、ほとんどが竹です。
あとはおやつとして
リンゴやニンジン、
動物用のビスケットです。
- 福田
- たいへんですね、
まいにちたくさんの竹を用意するの。
- 長谷川さん
- 飼育スタッフはたいへんです(笑)。
気に入らない竹は食べないので。
ちょっと匂いをかいで、プイッと。
- 福田
- ええー。
- 長谷川さん
- 食べてもらうために、
それぞれのパンダに合わせて
与える竹を選んでいます。
- 福田
- 竹ならなんでもいいわけじゃない。
- 長谷川さん
- とってもグルメなんです(笑)。
- 福田
- 小学生みたいな質問なんですが、
どうしてパンダは白黒なんですか?
- 長谷川さん
- それは、保護色といわれています。
- 福田
- 保護色。
逆に目立ちそうですけど。
- 長谷川さん
- ジャイアントパンダが暮らす
標高の高い場所には雪もあって、
自然の中ではとけこむらしいんです。
でも、動物のからだの色については、
それぞれの理由がはっきりしてなくて、
ジャイアントパンダの場合も
「保護色といわれている」
というご説明しかできないのです。
- 福田
- なるほど。
もうひとつ質問。
パンダといえば目のまわりが黒くて、
耳もポンポンと黒くて、
すごくかわいいんですが、
なんでそこが黒いんでしょう?
- 長谷川さん
- 寒い場所では、人間でもそうですけど、
手の指とか、体積のすくないところから
冷たくなっていきますよね。
- 福田
- はい。
ああー、温まりやすくするために?!
- 長谷川さん
- そのようです。
黒は太陽光を集めやすい色なので。
目のまわりが黒いのは、
雪の光などの太陽光を反射するためで。
- 福田
- 野球選手みたいに! サングラス効果!
- 長谷川さん
- そうですそうです。
とはいえ、これらについても、
「そういわれています」
というご説明になるんです。
- 福田
- はっきりと証明されてはいない。
- 長谷川さん
- ごめんなさい、私が広報担当なので
もっと詳しいお話ができなくて。
のちほどジャイアントパンダの
飼育スタッフに質問してみてください。
- 福田
- そう、飼育スタッフさんから
お時間をいただいたそうで。
ほんとにすみません、
春休みのお忙しいときに。
- 長谷川さん
- いえいえ、
いま手が離せないようなので、
のちほどになりますが。
- 福田
- お会いできるだけでうれしいです。
それにしても、
やっぱり大人気ですね、パンダは。
- 長谷川さん
- そうですね、
でもパーク内には
まだまだスターがいますので。
- 福田
- ほんまですね、いっぱいいます。
だからお客さんたちも
ここばかりに集中してなくて。
- ───
- あー、たしかに。
人だかりでパンダが見えなくなったり
していませんね。
- 福田
- そうなんですよ、
ここは日にもよるけど
ゆっくりパンダを見られるんです。
- 長谷川さん
- では、いったん失礼しますね。
ほかの動物たちにも
会ってあげてください。
- 福田
- ありがとうございます!
- ───
- ありがとうございます!
またのちほど!
-
ほぼ日曜日(渋谷PARCO8階)で開催!
福田利之 イラストレーション
1/ 1(じつぶつだい)動物園