ついに「生活のたのしみ展2025」が
目前に迫ってまいりました。
それぞれの全力がつぎこまれたお店が、
約60店舗も並ぶ今回は
「どのお店をどんな順番でまわるか迷っちゃう」
という方もいらっしゃるかもしれません。
これは、そんなみなさまにお届けするコンテンツ。
「たのしみ展エキスパート」たちに
お買いものプランを教えてもらいました!
読めば、悔いのないたのしみ展へ予習はばっちり。
さあ、あなたなら、
たのしみ展をどうたのしみますか?

1日おきに更新します。お見逃しなく!

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第5回 乗組員サノの「立ち止まりたかったファザープラン」

サノプロフィール

ほぼ日乗組員・よみものチーム。
2024年1月入社。
インタビューや対談記事の編集、
YouTubeの動画企画などを担当している。
全力で人の相談に乗り、
自身の悩みもありのまま打ち明ける、
熱い男である。
2歳の娘さんの父でもある。

サノ
よみものチームのサノです。
よろしくお願いします! 
僕は、ほぼ日に入社してから
「生活のたのしみ展」に
参加するのははじめてなので、
これまで登場したみなさんのように
詳しくないのですが、大丈夫でしょうか‥‥。
──
サノさん、よろしくお願いします! 
今回は「ふだんあまりお買いものをしない人」や
「ご家族に連れられて来たお父さん」の
たのしみ方を聞いてみたいと思い、
サノさんに声をかけました。
なので、たのしみ展エキスパートたちに
お話をうかがってきたいままでとは違う、
「番外編」のつもりで
お話ししてもらえればと思います。
サノ
そうだったのですね。
じつは僕、すでに、自分なりに
「生活のたのしみ展2025は
こういうテーマでまわりたい」と決めているんです。
──
ぜひ、聞かせてください。

サノ
ずばり
「『生活のたのしみ』とは
いったいなんなのかを、
体感しに行く」‥‥です!
このテーマの背景は、2017年までさかのぼります。
僕は、その年の「第2回生活のたのしみ展」に
行っていたんです。
──
なんと。お客さんとして参加していたのですね。
サノ
当時は、新卒で入った会社を辞めたばかりで、
経済的にも精神的にもあまり余裕がなく。
ほぼ日のことは知っていたのですが、
ほぼ日の商品は、自分には遠いもののように感じて、
興味を持ちたくても持てなかったんです。
──
それでも、8年前のサノさんは
たのしみ展に来てくれたのですね。
サノ
昔からほぼ日のよみものが好きで、
ずっと興味があったので。
そのときは「ほぼ日のアースボール」だけを
買いました。
それから前職の会社に入ってがむしゃらに仕事して、
今年のはじめにほぼ日に入社したんですけど、
ほぼ日に入ってからも、じつはしばらく‥‥
ほぼ日の商品である食べものやアパレルに、
興味を持てない自分がいて。
それはたぶん、ほぼ日に入社するまで、
仕事一本で生きていて
「生活をたのしむ」ということを
まったくしてこなかったからだと思うんです。

サノ
ですが、ほぼ日の働き方や雰囲気に
少しずつなじんできた最近、
はじめて「生活をたのしむ」感覚を
持ち始めた気がして。
とくに大きな変化でいうと、
いままで料理をしたことがなかった僕が、
今年、料理を始めたんですよ。
つくれるのは、まだ麻婆豆腐と
スクランブルエッグだけなのですが‥‥
そのふたつを極めている状態です(笑)。
そんなタイミングだったからか、今回、
「たのしみ展をどうまわりたいですか」
と訊かれたときに、
はじめて「生活のたのしみ」を
「たのしめる予感」がしたんです。
2017年のときと違って。
──
おお! 
はじめての「生活のたのしみ」の予感が。 
サノ
で、いまの自分にとって「生活をたのしむ」の入り口は、
たぶん、食べものなんです。
だから「生活のたのしみ展2025」では、
食べものを中心にまわろうと思っています。
最初は『たのしみフードセレクション』
『斉吉の東北おいしい村』へ向かいます。
『だいどこ道具ツチキリ』にも行っておきたいです。
あっ、それから、Regaloの
『一つ星イタリアンのミニマル食材道具店』! 
ここも行きたいなぁ。

──
『ミニマル食材道具店』は、料理の幅を増やしたい、
いまのサノさんにぴったりなお店だと思います。
とくに、オリーブオイルをぜひ試してほしいです。
オリーブオイルだけでもいろんな種類があるので、
サノさんが練習している、
スクランブルエッグをつくるのに適した種類も
ありそうですよ。
サノ
わー、気になります! 
いまはふつうのサラダ油を使っているので、
スクランブルエッグの世界を広げてみたいです。
──
でしたら、いいスクランブルエッグをつくるために、
いい菜箸を探してみるのもたのしそうですね。
『だいどこ道具ツチキリ』を探せば、
理想の菜箸とかが見つかるかもしれません。
サノ
えっ、菜箸のことは、あまり考えていませんでした。
失礼ながら、菜箸って、
どれも同じではないのですか? 
──
見た目では違いがわかりにくいですが、
使ってみると、ぜんぜん違うんですよ。
たのしみ展では、出展者がお店に滞在している
タイミングがたくさんあります。
『一つ星イタリアンのミニマル食材道具店』を
担当する、Regaloの小倉シェフも、
じきじきにお店に立ってくださいます。
そういったタイミングに、
お店の方や企画担当者とお話しして、
実際の使いごこちを聞いてみるのがおすすめです。
サノ
商品の使用感を
直接聞いてから選べるのは安心ですね。
でも、お察しのとおり、
僕はほんとうに料理初心者なので
「こんな初歩的なことを、
小倉シェフに質問していいのだろうか」と、
少し心配です。
──
いやいやいや! 
まさに、そこに
「生活のたのしみ展」の本質があるのです。
サノ
本質‥‥?! 
──
たのしみ展は、「通の人」が集まる、
ひとつのジャンルに特化したイベントでは
ありません。
「生活のたのしみ」という
広い範囲のことをあつかい、
いままで知らなかったものと出会う
入り口にしてほしい場所です。
なので、知識の少ない状態から、
たのしみ展をきっかけに
興味を深めていくというのは、
すばらしいたのしみ方だと思います。
サノ
なるほど。そう聞くと、
「たのしみ展は、あたらしい世界を知りたい、
僕のための場所なのかも」と思えてきました。

サノ
食べもの関係以外にも、
おさいふのお店も気になっています。
僕はこれまで、さいふを買うときは、
少し見栄を張って、
有名なブランドものを選びがちだったんです。
でも、今回のたのしみ展には、
おさいふのお店が7店舗もありますよね。
この機会に「ブランドで選ぶ」以外の
おさいふの買い方と出会ってみたいです。
──
実物を持ってじっくり見られるので、
きっとそんな体験ができると思います。
サノ
しかも、一店舗のなかだけでなく、
いろんなお店のさいふを一度に比べられるのが
うれしいです。
僕はふだん、お店で店員さんとお話しするとき、
「通な人のふり」をしてしまうんです(笑)。
知識がないと思われたくなくて‥‥。
でも、「生活のたのしみ方を知りに来ました」
という姿勢の自分を受け入れてもらえる空間なら、
素直に買いものができる気がします。
──
その場で買わなくても、
いつかお買いものをしているときに、
たのしみ展で出会ったお店が
選択肢のひとつになるかもしれませんね。
サノ
そうですね。
たのしみ展後の、ふだんのお買いものの幅も、
この機会に広げたいです。
──
あたらしい商品との出会いを探す一方で、
いまから「これは買うぞ」と
決めているものはありますか? 
サノ
8年前のたのしみ展で唯一購入した
「ほぼ日のアースボール」を、
娘用に買い直すつもりです。

──
わあ、サノさんとたのしみ展の歴史を感じます‥‥。
ちなみに、たのしみ展の会場で
アースボールを買っていただくと、
「ふくびき」ができます。
当たると、うれしい景品がもらえます。
なかでも
「トリドリちゃんアースボールキーホルダー」が、
すごいんです。
スマホなどで
「ほぼ日のアースボール」アプリをひらいてかざすと、
アースボール本体と同じように、
AR技術でいろんな情報が見られるんですよ。
サノ
ええ?! すごい。
アースボール自体を持ち運べないときも、
キーホルダーがあれば、
アースボールの機能で遊べるんですね。

──
一見、ただのアクリルキーホルダーなのですが、
じつは技術が詰まっています。
お子さんには『ユニークな洋書絵本のお店
TABANERU BOOKS』もおすすめですよ。
一般の本屋さんではなかなか見つからない絵本や、
タイトルが外国語のため、
ネット検索しづらい絵本に出会えるお店です。
サノ
内容はチェコ語やフランス語でも、
絵がかわいいので、
小さな子もたのしんでくれそうです。
親が読めないかもしれないけれど‥‥(笑)。
意外と、馴染みのないものであっても、
子どもは自分でおもしろい遊び方を見つけるので、
むしろ親よりもたのしんでくれるかもしれません。
父という立場で、子どもと一緒にまわったり、
子どものことを考えながらまわったりすることで、
入れるお店の種類が増えそうですね。
「娘が出会うものを、
こちらの先入観で狭めてしまわないように」
という気持ちで、
いろんなお店に連れて行きたいです。
たのしみ展は
「家族につきあって行く」だけの場ではなく、
お父さんもお買いものの当事者として
たのしめる場なんだろうなって、
いま話しながら一層ワクワクしてきました。
「たのしみ展に行こうぜ、ファザーたち!」と
呼びかけたいくらい(笑)。
父である自分がなにかに興味を持って、
できることを増やすのは、
娘にとってもいいことだと思うんです。
たのしみ展は、きっと「興味のきっかけ」だらけなので、
自分でも予想しなかった興味のタネと
出会えるだろうなというワクワク感があります。

──
そう感じてもらえるとうれしいです。
つい紹介しすぎてしまったので、
これで最後のおすすめにしますけど、
ユニークなものとの出会いといえば、
『HOBO SUPER OMISE SHOP』にも、
ぜひ行ってみてください。
デザイナーでありバイヤーの塚本太朗さんが集めた、
かわいいおもちゃや一風変わった作品が
たくさん並ぶお店です。
サノ
ああ、行ってみたいです。
まさに最近、こういった
「生活必需品ではないもの」の大切さに
気づき始めました。
──
以前は、あまり関心がなかったのでしょうか。
サノ
いままでは、仕事に全力をそそいで、
ずっと猛スピードで走っている感覚だったので、
「自分を成長させてくれるもの」や
「生活の効率をよくしてくれるもの」にしか、
興味が持てなかったのです。
でも、いまは生きるスピードがゆっくりになり、
「なくても困らないかもしれないけど、
あったらうれしいんじゃないか」というものを
手に入れてみたいと思うようになりました。
だから『HOBO SUPER OMISE SHOP』のような、
たくさんの知らなかったものと出会えるお店は
ありがたいです。
いま、以前の僕のように、
猛スピードで生きている人も多いと思います。
たのしみ展は、そんな方たちが足をゆるめて、
「生活をたのしむってどういうことだっけ」と
考える機会になるかもしれないですね。
──
たしかに、もともとお買いもの好きな方だけでなく、
ふだん、物欲があまりないという方にも
来ていただきたいです。
たのしみ展は、そういった方こそ、
秘めていた物欲が爆発する場だと思います(笑)。
というのも、たのしみ展では、しみじみと
「お買いもののうれしさ」を
感じられる気がするのです。
サノ
買うのが、うれしいんですか。
──
はい。『HOBO SUPER OMISE SHOP』店長の
塚本太朗さんは、「用途は買った人が考えればいい」
とおっしゃっていました。
そのとおり、「これ、ほしいけど使うかな」と
迷うものに対しては、
自分が使いみちを見つけてあげれば、愛着の湧く
うれしいお買いものになるのだと思います。
サノ
なるほど! 僕もたのしみ展で、
そんなお買いものを体験したいです。
──
たのしみ展を経て、
サノさんにどんな変化があるのか、
こちらもたのしみにしています! 
では、最後に、サノさんのプランに
お名前をつけてもらえますか。
サノ
そうだなぁ‥‥。
「立ち止まりたかったファザープラン」でしょうか。
仕事一本で走っていたころは、
心の奥で「立ち止まりたい」と思っていました。
父になってからは、
「家族みんなで生活をたのしみたい」と感じつつ、
なかなかきっかけに出会えませんでした。
なので、たのしみ展の7日間が、
ハイスピードで走っていた足を止めて、
いままで見逃してきたたくさんの
「生活のたのしみ」を
ゆっくり探すような時間になったらうれしいです。

──
サノさんと近い境遇のファザーのみなさまに、
ぜひ参考にしていただきたいですね。
濃いお話を、ありがとうございました!  
サノ
こちらこそ、ありがとうございました! 
たのしみ展が待ちきれなくなってきました。
当日は、だれよりもたくさん
買って帰るかもしれないです(笑)。

(次のプランにつづきます)

2025-01-04-SAT

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