自然のなかで「孤独」をたのしむことが
キャンプの大きな魅力のひとつ‥‥。
これまでの取材のなかで
そんなふうに語ってくださった方が多かったのですが、
今回、ご登場いただいた高山都さんは、
ひとりでキャンプに行ったことはなく、
いつも旦那さんと2人でキャンプを楽しんでいるそうです。

夫婦で準備や設営をして、
夜は焚火のまえで語り合うことで
夫婦のチームワークがとてもよくなったのだとか。

キャンプのたのしみかたはひとつじゃない。
ますます「どうしてキャンプをするんだろう」
と考えるのがおもしろくなってきました。

高山さんがInstagramに投稿されている、
とっても素敵な写真とともにおたのしみください。

>高山都さんのプロフィール

高山都(たかやま・みやこ)

1982年12月27日大阪府生まれ。
モデル、女優、
ラジオパーソナリティとして活躍中。
日々の写真をアップしたInstagramが話題となり、
フォロワー数は25万人を超える。(2023年4月現在)
趣味は料理、マラソン、器集め、旅行。

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第1回 大人のおままごと

──
いろんな方にお話をうかがっているのですが、
キャンプのたのしさだけではなく、
大変さとか、面倒なことなども
正直に話していただいていて。
高山
面倒くさいこと、たくさんありますよー。
移動して、荷物を積んで、設営して。
──
そんなに面倒くさいのに、
どうしてキャンプをやるんだろう?
というのが、このコンテンツの
おおきなテーマなんです。
高山
わたしもずっと、キャンプしている人をみていて、
「なんでわざわざテントなんか持って山に行くんだろう」
と思っていたほうの人間なんです。
──
ああ、そうなんですね。
まさに「Why camp?」と問いかけていた側だった。
高山
はい。わたしがキャンプをはじめたのは
夫の影響なんです。
夫はソロキャンプが趣味だったんですけど、
お付き合いしていた頃に一緒に行ってみたら
すごくハマっちゃって。
──
具体的にはどんなところに?
高山
わたしの場合はもう、ごはんですね。
遠足やピクニックとも違って、
面倒くさい準備をした先に
シンプルなごはんが完成することが
なんだかすごくおもしろかったんです。
──
なるほど、シンプルなごはん。
高山
そもそも、家にいたって
ごはんをつくるのはちょっと面倒じゃないですか。
「たのしい」「おいしい」っていう、
ゴールがあるからがんばれるんですよね。
キャンプの料理は家でつくるよりも大変だけど、
その先には、なにものにも代え難い、
うつくしい景色のなかでのおいしさが得られるんです。

──
はじめて行ったときから、
いきなりたのしめたんですか?
高山
初回からめちゃくちゃたのしめましたよ!
大人になって、やったことないことに挑戦する機会って、
すごく減るじゃないですか。
キャンプにしても、何にしても
なかなか自分から
えい!って飛び込めなかったりすると思うんです。
それが、一歩踏みだしてみたら、
自分自身の世界がすっごい広がっていく感覚になって。
大人になって遊び場が広がるって、
すごくしあわせなことだと思いました。
──
その一歩を踏みだす勇気が持てない人も
たくさんいると思うのですが、
なにかアドバイスみたいなものがあったら
お聞きしたいです。
高山
使い慣れたアイテムを持っていくことかな。
わたしは、お鍋や食器も、
わざわざキャンプのものを用意するんじゃなくて
家で使っている物を、そのまま持って行くんです。
まったく知らない場所に裸一貫で行くってなると、
人ってすごく不安を覚えると思うんです。
でも、見慣れたアイテムがあるだけで、
急におままごとみたいになるんですよね。
──
「おままごと」。
高山
いつもとはちょっと違うシチュエーションで、
使い慣れたものを
「ああでもない、こうでもない」
「大変だ大変だ」ってやりくりしながら
ごはんを作ったりワインで乾杯したりする。
これはもう、大人のおままごとなんですよ。
──
大人のおままごと、っていいですねえ。
高山
子どもって、
「そこでお人形で遊んでなさい」と言われたら、
不思議な遊びをあみだしたりするじゃないですか。
それとおんなじで、ぜんぶが遊びだと思って、
不便さも含めてたのしむのが
わたしのキャンプの過ごしかたなのかもしれない。

(つづきます)

2023-07-14-FRI

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