ニュースのご近所。
あの出来事、近くで見るとこんな感じ。

第41回 バスの運転手さん特集です。


第37回、第38回の話題で、
海外のおもしろいバス運転手さんを紹介したところ、
つぎつぎに「バスの運転手さん」関連のメールが到着!!

ですので、今回は、
「ニュース」というわけではないのですが、
要望の多い、それらの「バスのメール」を特集します!
たくさん、ご紹介いたしますね。







・バスの運転手さんのお話で
 強烈なのがあったのでメールします。
 6年ぐらい前の話ですが、
 高校の修学旅行で中国に行きました。
 北京と西安を巡る旅行で、
 基本的には団体行動、バス移動です。
 あれは、万里の長城を見学した後のことでした。
 夕食も終わり、外は電灯など何もないので真っ暗。
 高速道路だったのかは今でも定かではないのですが、
 なーんにもない道をひたすら走っていた感じです。
 クラスのみんなも疲れてうつらうつらという車内でした。

 しかししかし!
 そのとき、バスの横を1台のぼろっちいタクシーが
 ビューンッ!と追い抜いていったんです。
 これで、バスの運転手さん、
 完全にキレちゃったんですね〜。
 突如として、猛スピードで爆走です。
 がんがん車線変更して左右に揺れるし、
 ジェットコースター並みのスピード。

 ハリウッドのカーチェイスも真っ青です。
 何が起こったんだかまったくわからない
 アタシ達を尻目に、4クラス中
 1番最後のバスに乗っていたはずなのに、
 あっという間に全クラスを追い越して、
 まだ他の車も追い越して・・・。
 だんだん事態を飲み込んだアタシ達もなす術がないので、
 「箱乗りだぜ〜!!」とか言いながら大騒ぎしてました。
 それでも止まらないバスにだんだん不安に。
 「これって、明日の新聞とかに
  『修学旅行生、暴走バスで北京に散る』
 とか書かれちゃうんじゃない?」
 なんて言いながら、それでも騒いでました。

 結局、ガイドさんの必死の説得と
 担任の先生の何語だかわかんない喚きのお陰で、
 暴走は15分ぐらいで終わりました。
 そして、おとなしくなった運転手さんは、
 アタシ達をホテルまで送り届けてくれました。
 バスを降りるとき、必要以上に
 ニコニコしていた運転手さんの顔が
 今でも忘れられません。
 でもね、本気でちょっとだけ
 「あ、死ぬかも」って思ったんだよ、運転手さん!
 以上、忘れられない修学旅行の想い出でした。
 (ほりごん)



・海外で出会ったバスで忘れられないのが
 オランダはアムステルダムの市バスの運ちゃんです。
 乗り継ぎの待ち時間に市内の某店に
 買い物に行きたくてバスに乗りました。
 オランダ語なんて全く分からない私は
 インフォメーションで書いてもらったメモを見せて
 「ここに着いたら教えてくれ!」
 と言い、運ちゃんの真後ろの席へ。バス停に着くと
 「帰りのバスはあそこのバス停から乗るんだぞ!
  何番のバスだから間違えるな!」
 と何度も言ってくれました。
 買い物も済んで、帰り。
 バスに乗り込むと、なんとまたさっきの運ちゃんでした。
 私の顔を見るなり
 「店に行かれなかったのか?!」
 と叫びました。
 買い物を済ませたことを伝えると、それでも心配そうで
 「何の店なんだ?何を売ってるんだ??」
 と何度も(しかもマイクで)聞いてきて、
 その間バスを発車させる気配なし。
 すると後ろの方からおじさんが出てきて
 「俺、その店知ってる!あっちに行くとあるんだ」
 (だから、大丈夫だってば…)
 なんとか説得してバスは発車したものの
 走りながらずーっと運ちゃん、おじさん、私の
 マイク越しの会話は続いたのでした。

 (私はほとんど分かりませんでしたが。)
 何より心配だったのは乗り継ぎの飛行機の時間でしたが
 何とか間に合い、降りるときに
 「また来いよ(ウィンク)」
 涙が出そうになりました。
 オランダ滞在時間はわずか3時間ほどでしたが
 忘れられない思い出です。
 (て)



・バスの運転手さんのおはなしが載っていましたが、
 それで思い出す事がありました。
 大学1年生のときの大晦日。
 福岡ドームでイベントのアルバイトをしていた私は、
 終電に間に合うように、博多駅行きのバスに乗りました。
 乗客は、私ひとり。
 「また半日後に来なきゃいけないんだよな、だるいな」
 とぼーっと外を見ていました。……と、突然
 「大晦日なのに、
  家の手伝いもせんで、デートでもしよったとね?」
 と運転手さんに話し掛けられました。

 「いや、バイトなんですよ」
 「そうね。大晦日なのに仕事やら、
  おいさん(おじさん)と一緒たい」
 その運転手さんは、
 年末年始の特別営業やシフトの都合で、
 ちょっと遠くの地区から
 出てきているとのことでした。
 それから、博多駅につくまで、運転手さんの
 家族の話など、いろいろお話してくれました。
 バスが、博多駅に着いたとき、
 「JRに乗るんやろうが?
  どうせ、ぐるっと回るんやけん、
  改札にいちばん近いところで降りんね」

 と、バス停ではないところで止まって、
 私を下ろしてくれました。
 慣れないバイトで、
 何日も誰ともちゃんと口もきけなくて、
 ちょっとへこんでいた私には、運転手さんの
 明るさと気遣いがすごく嬉しかったんです。
 今思えば、いつもとは違うバス路線で、
 レジャー客を何往復もぐるぐると運んで、
 運転手さんもちょっと寂しかったのかもしれません。
 いまでも、ときどきふと思い出す出来事です。
 (匿名希望)



・「外国のおもしろいバスの運転手さん」を読んで、
 私の嬉しい体験を思い出しました。
 友人と瀬戸内海の島の美術館へ行った時のお話。
 お喋りに夢中になっていて、
 気が付いたら乗り過ごしていました。
 あわてて運転席に行き、
 「乗り過ごしたので、済みませんが
  ここで降ろして戴けませんか?」
 と聞きますと、
 「平山美術館なら、まだあまり走っていないから
  Uターンしてあげよう」

 と言って、バスを引き返して下さいました。
 私も、大きなタクシーに乗ったような気がしました。
 いくら乗客が少なかったとはいえ、
 まさか路線バスがこんなことをしてくれるとは。
 島の人は人情に厚いのかな。
 (みや)



・私も最終バスにひとりで乗っていて、
 運転手さんに
 「どこでも好きなところで停めてあげますよ」
 と言われたことがあります。
 私の家は停留所の真ん前だったので、
 「**の停留所でいいです」
 と言って降ろしてもらったのですが、
 たとえちょっと余計に歩くことになっても、
 停留所でないところで降ろしてもらって、
 「助かりました。ありがとう。おやすみなさい」
 と言って別れた方が、
 運転手さんも気持ち良かったろうなと、
 実は、ずっと後悔しています。
 (ko-ji)



・いろんな国のバス運転手さんの話、楽しいですね。
 2年前、下北半島を周ったときの話ですが、
 村の民宿に電話予約をした際、おかみさんが
 行きのバスの線名を教えて下さって、
 「民宿○○に行くって運転手さんに伝えてね。
  バス停はちょっと遠いけど、
  うちの前で降ろしてもらえるから」とのこと。
 半信半疑で行きましたが、ちゃんと民宿の前で
 降ろしてもらい、降りる時に若い運転手さんが
 「おかみさんに『ここで降りた』って
  言ってくださいね。あとで聞かれるから」。

 そこは小さな村で、
 きっとみなさんお知りあいなんでしょう。
 ご近所のおばさん方がその日畑でとれた
 大根などを片手に次々やって来て、夕食の支度をして
 そのままお客さん達と世間話しながら食べてました。
 とても素敵な民宿です。魚介類も新鮮で美味しかった〜。
 また行きたいな。
 (アサイ)






特に、冒頭の北京暴走バスがおかしかったです!!
オランダのいいオヤジたちも、ナイス!!!

では、次回のこのコーナーで、お会いしましょう。


さまざまな、日本国内や海外からの
ニュースのご近所のおたよりは、
件名を「ご近所ばなし」として、
postman@1101.comまで、どうぞーー!!

2002-09-10-TUE

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