ニュースのご近所。
あの出来事、近くで見るとこんな感じ。

第49回 つきあっていた彼が、殺人犯。


こんにちは。
まずは、中国にお住まいの方からのメールを、
ご紹介いたしますね。食品への毒物混入事件です。







・私の日常もニュースのご近所になってしまいました。
 中国南京で起こった、
 揚げパン等に毒物が入れられた事件です。
 じつはまだ、中国にきたばかりで、
 野菜の扱いも出来ないし、水槽で泳いだまま
 売られている魚をさばくことが出来ないので
 せめて主食を豪華にしようと思い、
 スーパーに例の揚げパンを買いに行きました。
 
 あれは、確か、お粥に入れてボリュームを出したり、
 そのまま食べてもよいと、インターネットで見たので、
 ウキウキしながら買いに行きました。
 結局買うのを忘れてしまい、夜テレビを見ていたら、
 なんと南京市でのニュースが流れてきました。

 最初は食中毒ということだったのですが、
 そのうち、毒物混入事件と断定されてしまいました。

 日常生活に非常に密接した食べ物が
 毒に置かされてしまった事件。
 食べられるものが減ってしまいました。
 食べないと生きていけないし、
 でも、食べ物を選ぶのは大変だし。
 ただ、それよりも今は、朝食として食べてしまい、
 幸いにも命を取り留めた方々が、
 摂食障害等にならずに健康が戻ってくることを祈ります。
 (ぴよこ)






最後のほうに触れられていた、
「朝食として食べてしまい」という人になる可能性が、
買いものを忘れなければ、あったわけですね。
かなり近いところまでやってきたニュースだ、
と思って拝読していました。

おととい、強盗殺人未遂事件の犯人が、
自分の同級生、隣の机の人だったというメールを
掲載いたしましたが、それをきっかけに、
次のようなメールも、届いております。







・理容店の店主強盗殺人未遂事件の
 ご近所のかたのメールを読んで、思い出しました。
 こんなことで思い出すなんて、
 私も随分薄情なんですけど。

 数年前に地元の新聞の社会面を
 大きく飾った殺人事件がありました。
 寝たきりになった母親を介護している男性が、
 発作的に殴り殺してしまった事件。
 十数年前に、その人とつきあっていたんです。

 
 大学の付属小学校から、有名な進学高を出て、
 一人息子を立派に育て上げた母親は、
 さぞかし得意だったことでしょう。
 彼女は私と彼との仲を占いで見てもらったりとか、
 「結婚するんじゃないかしら?」
 という目で見ていたと思います。

 ただ、ちょっと彼は感情的なところがあって、
 怒り出すととてもコワイ人だったので、
 私としては結婚するなんてとんでもないと思ってました。
 穏便に別れられた時は、正直ホッとしました。
 事件当時ワイドショーの
 インタビューなんかを求められていたら
 「とてもそんなことをする人には見えませんでした」
 とは、よく知っていただけに
 言えないんじゃないかと思います。

 新聞によると、寝たきりになった母親のために、
 仕事を辞めて家を売り払い、
 介護に専念し、その為の資格もとるなど、
 彼ならしそうだなぁと思うことが書かれていました。
 確かに彼は人当たりはいいし、
 とにかく他からの評価を気にするタイプだったので、
 近所の評判も悪くないらしく、事件後、
 情状酌量を求める署名なんかも集まったらしいです。

 その後、裁判の記事が
 新聞の片隅に載ってたりするんですが、
 今はまだ留置所にいるのでしょうか・・・。
 確かに判決はむずかしい事件だと思います。
 こんなこと、友達の誰にも言えないですよね。
 (匿名希望)






つきあっていたがゆえに知っているこわさと、
そのこわさは、多くの知人には伝わっていないこと……。
いろいろなことを考えさせられるメールでした。
(「介護をとおした事件」というのは、これから先も
 とてもたくさん出てくるであろう話でしょうし)

では、最後に、のどかなメールを、2通紹介いたします。
ドイツのバスの運転手さんのお話と、
ナンバープレートが変わるかも知れない、というお話です。
おまけで、大学時代の先生についてのメールも掲載したよ。







・久しぶりの休暇なので
 ゆっくりほぼ日に目を通していたら
 『バスの運転手』の話題が。
 私は北ドイツ在住で通勤にバスを利用していますが、
 車内には感じの悪い運転手をはじめとして、
 異臭を漂わせたホームレス風の人、女装した男性、
 大型サイズの乳母車で
 バスをいっぱいにしてしまう女性達、
 携帯でうるさく話す人達などがいて、
 しかも毎回と言っていいほど
 必ず何か起こるので退屈したことがありません。


 このH市のバスの運転手の多くは
 機嫌が悪くて意地悪です。
 バス停で客を乗せている時、
 少し遠くからバスに向かって走っている人が
 見えているのに、その人がやっと間に合って
 ドアの前に来るとバタンと閉めて出発するんです。
 そんなの日常茶飯事です。

 乗車券を買ってから乗るのですが、
 小銭がなくて紙幣で払おうとしたら
 「おつりがない」と乗車させてくれませんでした。
 たまに故障した運転手専用の券売機を
 すごい勢いでガンガン叩いて怒っている運転手もいます。
 先週、ドイツのバスには珍しくエアコンが入っていて
 車内が冷凍庫のように涼しかったのですが、
 寒がりのお婆さんが運転手に文句を言われても
 自己主張の強い頑固な彼は絶対スイッチを切らず、
 乗客みんなを冷やしてくれました。
 (み)



・ドイツ人、というと思い出されるのが、
 大学時代のドイツ語の先生。彼は、
 「カーネルサンダース(ケンタッキーおじさん)」
 に似た容姿のドイツ人だったのですが、
 暑いのが非常に苦手だったらしく、毎年6月頃になると
 首にタオルをかけてぐいぐい汗をぬぐいながら講義を行い
 講義を受けているこっちまで、
 肩でハアハア言いたくなるくらい具合わるそうでした。
 そうこうしてるうちに、6月後半には掲示板に
 「○○先生、一時帰国のため休講」の張り紙が……
 あまりの蒸し暑さが我慢できず、
 母国へ緊急帰国してしまったのです。

 こっちとしては、休講で大喜びだったのですが、
 これがそれから毎年続いたので
 彼がいつクビになるかと、他人事ながら
 ヒヤヒヤしていたのを思い出しました。
 (ぶ)



・こんにちは。
 「横須賀が湘南市になっちゃうかも」
 ってメールに反応しちゃいました。
 ここ伊豆では、車のナンバーを
 「伊豆ナンバー」にしよう!って運動が起きてます。

 先日は地元新聞に、あの扇大臣に
 要望書かなんかを渡してる写真が載ってました。
 「伊豆ナンバー」……はっきり言って、
 ものすごおく恥ずかしいです。
 現在のナンバーは「沼津」です。
 これもなんだかな、ですが、ぱっと見、
 「ん?どこ?」っていうのがありがたいって言うか。
 どうも、相模ナンバーが湘南ナンバーになって
 人気が出た、ってえのに影響された感があります。

 皆さんはもしも「伊豆ナンバー」が
 前方に走っていたらどう思います?
 地元民から言わせてもらうと、
 「あら、田舎から来たのねえ」ってなもんです。
 地元に全然メリットがない!
 おしゃれじゃないし、
 なんとなく「ひもの臭い」気がする……
 私は反対だなぁ、伊豆ナンバー。
 (のり)






ドイツ人の頑固ドライバーのお話、おもしろかったです。
しかも、乗ってくる人についても、
「とにかくワケのわからん人がいつもたくさんいる」
みたいな雰囲気が、よかったなぁ。
汗をぬぐい過ぎるドイツ人先生は、そのおまけで掲載。

そして、「伊豆ナンバー」……たしかに、
ちょっと、いいのかわるいのか、どっちだろう?
という雰囲気のあるナンバーですよね、実現したとしても。

では、次回のこのコーナーで、またお会いしましょう。


さまざまな、日本国内や海外からの
ニュースのご近所のおたよりは、
件名を「ご近所ばなし」として、
postman@1101.comまで、どうぞーー!!

2002-09-18-WED

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