ニュースのご近所。
あの出来事、近くで見るとこんな感じ。

第100回 近海マグロ水揚げの町から。


みなさん、こんにちは。
最近は外国人犯罪が急増というニュースが
よく出ていますが、そんな中でこんなメールが到着!
カナダからのおたよりと一緒に、ご紹介します。







・私は、国内有数の
 近海マグロ水揚げをほこる町に住んでいます。
 第1次産業というのはどの業種もそうなのでしょうが、
 最近の近海マグロ漁船も、
 船員さんの高年齢化をおぎなうために、
 インドネシアの若い人たちを乗せています。
 おかげで我が町は、田舎にしては
 人口における外国人の含有率が高く、
 特に港に近い我が家の近所は、
 「ここはインドネシア領か?」
 と思ってしまうほど、
 褐色の若者がたくさん歩いています。

 ある日、うちのヨメさんがコインランドリーに
 洗濯物を取りに行ったときのこと。
 乾燥機に入れてあったはずのそれが
 ピンクのビニール袋に詰めて置いてありました。
 ビニール袋には、まるで子供のような拙い字で、
 「#ふるせんと# わたしから
           居瑠伴万-IRUHANN」
 と書いてあったそうです。
 「人の洗濯物なんか
  イスにそのまんまほり出しておいて
  置いてく人も多いのに、
  親切でおもしろい子がいるのね、インドネシアって」
 とはヨメさんの弁。
 彼女には、「ふるせんと」の言いまつがいも、
 「居瑠伴万」の暴走族ぶりも、
 とてもかわいく思えたみたいです。
 たとえ自分のパンツを
 「居瑠伴万」くんに見られてても。

 外国人犯罪なんかが問題になっていますが、
 大部分の異国の人たちは、「居瑠伴万」くんのように
 真面目にがんばっているのですよね。
 また何かインドネシアの人の話がありましたら
 メールしたいと思います。
 (小犬丸)



・バンクーバー(カナダ)から車で2時間ほどの距離に、
 世界有数のスキーリゾート地”ウィスラー”があります。
 2010年に開催される
 冬期オリンピック候補地の一つです。
 今月末には、誘致続行の否を決める一般選挙があります。
 先程テレビでは、
 バンクーバー市長、地元オリンピック委員会、
 大学教授等数名を招いての討論番組がありました。
 他国のオリンピック開催地がその後どのような
 経済状態にあるかなども紹介されていました。
 番組内では、反対派の意見が正論に聞こえたのは
 私だけではないと思います。

 スイスだったと思うのですが、
 市民の選挙の結果、
 オリンピック誘致が却下された例もあります。
 オリンピック誘致というと一見大変華やかですが、
 環境問題、経済問題など
 本当にさまざまな問題が浮かび上がります。
 こういったことが関係者だけではなく、
 一般市民も真剣にオープンに語られる環境って
 素晴らしいなと思いました。
 村上春樹さんが以前に、
 ”アメリカに一年住んでみて
  社会に関わることの大切さを感じた”
 と何かの紙面で語られていました。同感です。
 ボーっと長年日本に暮らしていた私にとっては、
 そういった意味でこちらの生活はなんとも刺激的、と、
 春樹さんが一年で悟ったことを、私は5年かかりました!
 (Chikako)






マグロ水揚げの町のおたより、なんかうれしかったです。
「ふるせんと わたしから」の言いまつがいがシブイ!
オリンピック誘致のお話も、「ほー」と思って読みました。

ひきつづき、インフルエンザについてのメールを、
ご紹介してゆきますね。







・「ニュースのご近所」のインフルエンザの話を読んで、
 少し思うところもあり、メールしました。
 この時期、テレビでは
 「インフルエンザの恐ろしさ」について
 繰り返し特集が組まれます。
 インフルエンザをあなどると死ぬ場合もある、
 とテレビは言っています。
 この健康ブームの中、
 誰もが抗ウイルス薬のことを知っており、
 病院は抗ウイルス薬を希望する人たちであふれています。
 まあ、誰もが忙しい世の中、
 それもしょうがないのかも知れませんが、
 今日のメールのような町医者がいて、
 そういう診療に価値を見出してくれる人がいると、
 ほっとします。
 なぜなら、私は三次救急病院で働いている研修医で、
 私は外科なので、あまりインフルエンザの患者さんは
 診ずに済んでいますが、このところ、
 内科の当直医は連日夜中に
 全然眠れないという状況にあるからです。
 (小児科はもっと大変らしいですが…)

 確かに、日中は仕事もあるし、
 48時間以内に飲まないと抗ウイルス薬は効かない、
 となれば、欲しくなる気持ちも
 理解できなくはありません。
 もちろん、当直なのですから、
 本当に緊急に治療の必要な患者さんは
 診療しなければなりませんが、
 一般の人はインフルエンザにかかったとしても
 薬なしで治る場合が多いのです。

 薬を出して大掛かりな検査をしてくれる病院が
 いい病院、という最近の風潮を変えなければ、
 日本の医療問題はなかなか解決しないと思います。
 さて、本題とは関係ありませんが、
 99%以上の医者は当直で全く寝られなくても
 次の日はいつもどおりに
 仕事をしなければならないという状況の中で、
 みんな頑張っています。
 医療不信の昨今ですが、世間の風潮ばかりにとらわれず、
 医療者と患者の良い関係を持てるよう
 お互い理解を深め、良い医療を作りましょう。
 (外科研修医2年生)



・2月5日の「やっちゃん」さんの
 インフルエンザばなしに反応してメールを書いています。
 抗インフルエンザウィルス剤って
 本当に効くのでしょうか?
 みなさん本当にめでたく治られているのでしょうか?
 昨年の経験からどうも私には疑問で仕方がないのです。
 昨年、中1の娘が学校から
 フラフラになって帰宅しました。
 熱をはかると38度以上、まずは寝かせました。
 もしかしてインフルエンザなら
 48時間以内に薬を飲めば
 すごく軽くてすむようになった、という話があったな
 ということを思い出したのが6時すぎ。
 診察時間を過ぎていましたが近所の医院へ電話して
 診てもらいました。
 医院では熱は39度以上に上がっていました。
 3月も半ばになっていたので
 インフルエンザかどうかを確かめる薬は
 切れていたのですが
 「症状からみてかなり疑わしいので
  例の薬を出しましょう、
  これで治ればインフルエンザです。」
 と言われ、もらってきた薬を飲み、
 一晩寝たら翌朝には36度台に下がっていて
 あまりに劇的な効き方にはビックリさせられました。
 その日は用心のため学校を休みましたが
 すこぶる元気だったので
 その次の日から普通に登校させました。

 ところがどっこい、元気になったのは
 ほんの2〜3日だけのことで
 その後もう一度発熱してダウン。
 3〜4日間ごく普通の闘病生活
 (寝こんでおかゆやプリン)
 を送る破目になりました(この時は自宅療養)。
 この2度目の欠席期間に娘の楽しみにしていた
 行事が重なったので、最初の時に
 薬に頼らずに自然治癒をめざした方が良かったのかな、
 と少々後悔した次第です。
 とはいっても本当にインフルエンザに
 かかっていたのか
 坑インフルエンザウィルス剤は効いたのか
 2度目の病気は何だったのか、などなど
 すべては闇の中なのですが・・・。

 それから、もうかれこれ30年前になるでしょうか。
 うちの実家の近所にも「やっちゃん」さんの
 主治医のお医者様のような方がおられ、
 やはり待合室はがらがらでした。
 (うちでは家族でお世話になっていました)
 「やっといいお医者様にめぐり合えた」と思ったのに
 しばらくして信州の田舎に隠居されてしまい
 その後全幅の信頼を置けるような
 お医者様には出会っていません。
 お医者にかかればほぼ自動的に
 抗生物質が処方されるので
 自衛手段としては本などで理論武装して
 極力自力で治すしかないと思っています。
 娘が生まれてからもほとんど自宅療養で済ませましたが
 中耳炎やじんましんなど、
 お医者に行かざるをえない場合もあり、
 見極めはなかなかむずかしいところです。
 乱診乱療がなくなれば保険財政も立ち直るでしょうし
 抗生物質の効かない耐性菌も
 これほど蔓延しないでしょうに
 なかなかそういう風にはなりそうもありませんね。

 そういえばdarlingの胸やけは
 「ガスター10」で治ったのでしょうか。
 私は長年胃痛に悩んでいましたが
 炭酸水(ペリエ)を毎晩寝る
 2時間前くらいに飲むようになって
 すっかり解放された感じです(もうすぐひと月)。
 私のお勧めはレモン味、おいしいですよ。
 胃痛とは無縁のダンナも胃の調子が良くなった
 お酒を飲んでもダメージが軽くなったと言います。
 随分長い間「ガスター10」やら
 他の胃薬にお世話になりました。
 薬だと「痛みを抑えている」という感じなのですが
 ペリエだとシュワシュワーっと
 胃の辺りが気持ち良くなります。
 でもこういうのはそれこそ「気のせい」で
 個人差もあるでしょうから
 効かなくても許してくださいね。
 (海狸)






それぞれの人にとっての「風邪の時の必勝法」も、
なんだか、うかがいたくなってきました!
「なんだか知らないけど治る」というナゾ療法は
去年の暮れに流行りましたが、ナゾじゃないところで
あなたのやっている療法も、教えてくださいねー。

それでは、次回のこのコーナーで、またお会いしましょう♪
「ほぼ日」スタッフの木村でした。

さまざまな、日本国内や海外からの
ニュースのご近所のおたよりは、
件名を「ご近所ばなし」として、
postman@1101.comまで、ぜひどうぞー!!!

2003-02-07-FRI

BACK
戻る