ほぼにちわ。
「ほぼ日」ゆーないとです。
「ほぼ日」内には、
わりと動物好きの人が多いと思うのですが、
わたしはすっかり「ねこといえば」の人になっています。
うちにいるねこのことについては、
コチラをお読みいただければと。
ねこの人であるわたくしは、
すてきな展覧会イベントがあることを知り、
おじゃましてきました。
その名も『甘いねこ展』。
「ほぼ日」もお世話になっているとらやさんと、
ねこ好きならば知らない人はいない
おしゃれなwebマガジンilove.catさんの
コラボレーション企画だそうです。
この企画展のために、
3つの新しい和菓子が作られました。
そのお菓子を実現させた、製造課の本田さんと、
広報課の松平さんが、お菓子を持って、
「ほぼ日」にお越しくださいました。
さっそくですが、持ってきてくださった
ねこのお菓子の箱を開けさせていただきます!
ひゃっ!
なんてきれいなのでしょうか。
左が「すませば」。
※こちらのお取り扱いは11月4日(月)で終了しました。
右が「すませば」と交替して現在販売中の
「うたたね」です。
なので2つが並んでいることは、レアです!
あんこ国の大統領にも献上され、
およろこびのご様子でした。
後日、『甘いねこ展』が行われている
東京ミッドタウンまで行ってきました。
のれんがかっこいい、
「とらや東京ミッドタウン店」。
ここは、和をテーマにしたギャラリー。
様々な和の魅力や価値を伝えるため、
毎回テーマを変えて、色んな企画や、
新しいお菓子を作っています。
こちらで、ilove.catの服部さんと、
とらやの広報担当・奥野さんに案内していただきました。
今回の『甘いねこ展』は、
ここ東京ミッドタウン店の店長さん(ねこ好き)からの
企画で始まったんだそうです。
「とらはネコ科ではある‥‥でもどうしよう?」
実は「とらや」の過去480年の歴史で、
ねこがお菓子になったことは、
ほとんどなかったんですって!
なんですとー!
縁起ものでもない、干支にも入らない。
身近すぎて、和歌などにも登場しない動物だった
という、ねこ。
なんと行動学的にも、世界中で文献が残っていないそう。
こんなに近くにいるのに、近すぎて、
まだまだ掘り下げられそうなテーマが
「ねこ」だそうです。
なるほど。
「とらや」内で
「ねこをモチーフにした和菓子を作りましょう」
と決まってから、
『ilove.cat』にお声がかかったそうです。
「ねこ」をテーマにしたお菓子を、
全部で50案以上(!)を提案した『ilove.cat』さん。
それに対して、
「素材とか何も気にしないで、出してください」
と「とらや」さんとやりとりがあり、
形はうまくいったけど、
最終的にパッケージに入れるのが
むずかしかったり、
少しずつしぼられていって、最終的に残ったのが、
「すませば」「うたたね」「にけ」の3つでした。
デザイン画をどんなふうにお菓子にしたらいいか、
目で楽しめて、舌で楽しめる和菓子。
本田さんをはじめ、製造課の方々が
試行錯誤をしたそうです。
ちなみに本田さんに
「ねこお好きなんですか?」と
質問してみたところ‥‥
「企画を始める前に、研究で猫を探し周りました。
夏の炎天下に。
画像で研究するのではなくて、
生の猫を探したんですけど、
暑いし、昼間は見つからなかったです‥‥。
猫好きの人に、野良猫がいる
スポットを教えてもらったりしたんですけどね(笑)」
とのことでした。
でも、ねこ好きも、ねこ好きじゃない人の心もつかむ、
ステキなお菓子ができましたよ!
(c)ilove.cat
■ういろう製「すませば」
白あんをういろうで包んで、紅で色づけしたもの。
ピンクの白あんをういろうで包むと、
全体がピンクになってしまうので、
試行錯誤があったんだそうです。
(c)ilove.cat
■特製羊羹「にけ」
枕草子の一節に出てくる
「猫は上のかぎりくろくて、腹いとしろき」
のイメージで、羊羹と道明寺を組み合わせて実現。
白い部分は、実は白あんじゃなくて、道明寺!
色んなものを試してみたそうです。
食感もたのしめました。
白あんだと色がクリームっぽくなるけれど、
道明寺だと、真っ白の色が出せるんだそうです!

(c)ilove.cat
■きんとん製「うたたね」
本田さん
「きんとんを、三毛にしてもらえないか、
ということを言われていました。
3色をキレイに混ざったものを出すのに、
苦労しました」
ちなみにこれは、
三毛=3色を一本一本合わせているのではなく、
1本のそぼろの中に3色が出てくる技法を考えて、
実現したそうです。
こして出てきたものを、
2、3本ずつお箸でくっつけて、丸めていくんですって。
ひー! やっぱり和菓子って、芸術品ですね。
これらの3つに辿り着くまでに、
かなりたくさんのアイディアを
服部さんたちが出したそうです。
どれも、ねこねこしてなくて、甘すぎず、大人っぽい。
「お? おー!」
と、気づく感じが、とてもステキだなぁと思いました。
今回の企画では、
「いままで和菓子を食べたことがない」
というお客様もいらっしゃっているそうです。
他にも、ilove.catさんの企画で、
ここではねこを展示するわけにもいかないので、
ねこ人形にスポットを当てて、
日本全国各地のねこ人形を集めています。
張り子、土人形などなど、どれも、
魅力的です。
また、ねこに関する本のコーナーもあります。
猫の歴史や、猫が出てくるという「源氏物語」、
「枕草子」をはじめ、小説やエッセイなども
置いています。
(ちなみに、清少納言は犬派だったんだそう)
本やねこグッズも販売しています。
「学問的にもまだまだこれから。
研究しがいがありますよね」
と服部さんは話してくださいました。
とてもおいしくて、とてもたのしい企画展示なので、
ぜひ行ってみてください。
横の喫茶でお茶を飲みながら、和菓子を食べて、
ゆっくり過ごしてほしいです。
関連イベントもあるそうなので、
そちらもよろしければ、ぜひ。
わたしもまたあの和菓子をいただきたいので、
伺いますー! ぐふふ。
【甘いねこ展】 <イベント詳細> 日時/11月19日(火) 18:00~19:30 第2回「甘いねこの話」 お問い合わせ・お申し込み先:
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