「きのこの話」の新井文彦さんの
美しい写真を堪能。
書籍『毒きのこ』本日発売。


ほぼにちわ。でおま。
秋‥になってまいりましたね。
天高く馬肥ゆる秋。うっかりするとひょっこり太る秋。
(ひょっこり?)

さて、そんな秋ともうしますと、
栗、柿、さんま、そしてきのこです!
2010年の秋に、北海道は阿寒湖にいきまして、
「阿寒きのこの森。」というコンテンツを
きのこ写真家の新井文彦さんと一緒に作ってから


▲フロントページ。

と私は
「きのこチーム」を結成、
秋というと、あのときの阿寒の森のきのこを思い浮かべ、
うっとりすることになっています。


▲左手前の赤いジャケットの男性が新井文彦さん。
 倒木の前にすわって、「冬虫夏草」を観察中の1コマ。


▲新井さんにご案内いただいて、森に足を踏み入れると、
 こんな風景が。


▲これもそのときに撮影された「つるたけ(毒)」。
 つやつや。

ささっとうっとりしたい場合は、
このコンテンツの一番最後にアップした
動画的スライドショーを
ぜひごらんください

京都発の兄弟バンド「キセル」の音楽とともに
うつくしいきのこと、
阿寒のうつくしい風景が次々と現れます。
つらいことがあった日々のその後に、
薬のようにみるのもおすすめです。

そして、その後きのこへの愛が収まらなかった私たちは、
新井さんにお願いをして、
毎週菌曜日に「きのこの話」として、
うつくしい阿寒湖の周辺や、
新井さんがなじみの東北の山中に
にょきっとでてくるきのこの写真ときのこにまつわる
小さな話の連載をしていただいています。
もう、連載回数は今週で183回にもなりました。


▲フロントページ。

この連載では、まずはきのこの写真をご覧いただき、
それが、「食べられる」のか「食べられない」のか
クイズになっています。
「食べられない」それすなわち「毒」です。
野生に何の気なしに生えているきのこが、
時として自分の命をあやうくする力を持っているという
当たり前の事実は、人のなにかをくすぐる気がします。
人は‥‥時として危険なものに魅力を感じてしまうのです。

それら、人類にとって危険なきのこをあつめたものが、
このたび出版される新井さんの書籍
『毒きのこ 世にもかわいい危険な生きもの』なのです。

ここには43種類の毒持ちのきのこが
新井さんの写真とともに解説されています。
もちろん、どんな毒でどんな症状がでるのかも。
いやはや、そのバリエーション豊かな毒の種類は、
驚嘆に値します。
頭痛、めまい、胃痛から、
幻覚、視覚障害、内臓組織の破壊まで。
恐怖の毒バリエーションではありますが、
その姿は可憐であったり、力強かったり、
どれもそれぞれとてもうつくしく写真に収まっています。
まるでそれはきのこのブロマイドのようです。

ん‥‥語りすぎか?
このあたりで、著者である新井文彦さんに
ご登場いただいて、
著書についての解説をいただいたほうがよいですね。

皆さま、ほぼにちは。
きのこ写真家の新井文彦です。
いつも「きのこの話」をご覧いただき、
感謝感激雨あられでございます。

さて、わたくし、このたび、
幻冬舎さんから、9月19日に発売となった、
『毒きのこ 世にもかわいい危険な生きもの』
という本の写真を担当させていただきました。

よりによって、毒きのこの本ですよ、毒きのこ。
幻冬舎さんも、本当に思い切ったものです(笑)。
よくぞ、よくぞ、出版のご判断をくだされたと、
きのこ愛好者を代表してお礼を申し上げたく存じます。

きのこ、と言えば、
マツタケ、マイタケ、ホンシメジ、シイタケ……。
そう、市井に暮らす一般的な方々の、
きのこに対する興味は、それが食べられるか否か、
食べられるとしたら、おいしいかどうか、
そこに終始しています。

そこを何とかしたい!
と、きのこ愛好者としては、同志を増やすべく、
常々いろいろなことを考えていたわけですが、
毒きのこ本の制作に参加!
これ幸い、渡りに船、鴨にネギってなもんで、
千載一遇の好機が到来したというわけです、はい。

写真も、文章も、編集も、監修も、営業も、
関係者全員、力を合わせて「胞子活動」にいそしみ、
毒きのこにエールを贈るべくつくりあげたのが、
この度ご紹介させていただく、
『毒きのこ 世にもかわいい危険な生きもの』
というわけです。

きのこは食べ物、という固定概念を、
ほんの少しの間だけ脇に置いていただき、
とりあえず、毒きのこの写真を眺めていただきたい。
そして、写真に添えられた解説をお読みいただきたい。
ちょっとだけ、毒きのこが、身近に……。
食べることができなくてもいいじゃない!

毒があっても、きのこはかわいい。
毒があっても、きのこは美しい。

ほんの一瞬でも、そう思っていただけたなら、
毒きのこの本をつくった甲斐があったというもの。
大変嬉しゅうございます。

数々のベストセラーを世に送り出している、
出版界の有名人にして幻冬舎の社長、見城徹氏をして、
いい本だと言わしめた自信作。

書店などで見かけたら、ぜひ一度、
手にとってご覧くださいませ。
菌運上昇、間違いなし(笑)。
決して損はさせません。

何はともあれ、今後とも、
どうぞよろしくお願いします。
恐惶菌言

新井文彦

新井さん、解説をありがとうございました。
そして、そして。
11月5日には、トークショーが。

『毒きのこ 世にもかわいい危険な生きもの』
刊行記念トークイベント

新井文彦さんと、書籍の監修を担当した
理学博士の白水貴氏による
トークイベントが開催されます。

トピックは、
・大発生中の毒きのこ「カエンタケ」はどれぐらい危険?
・毒きのこの撮影はどうやって行うのか?
・毒きのこを見分けるコツはあるのか?‥‥など。

日時: 11月5日(水) 19時30分~
場所: ジュンク堂書店池袋本店 4F喫茶

★入場料はドリンク付きで1000円です。
 当日、会場の4F喫茶受付でお支払いくださいませ。

★トークイベント参加には予約が必要です。
 ジュンク堂書店池袋本店
 TEL 03-5956-6111
 東京都豊島区南池袋2-15-5
 ジュンク堂書店池袋本店のイベントページはこちら

さらにさらに。
新井さんから『毒きのこ 世にもかわいい危険な生きもの』5冊を
プレゼント用に頂戴しました!
ご希望の方は、下記の囲みをよくお読みになって、
メールでご応募くださいね。

 

書籍『毒きのこ』を
5名様にプレゼントいたします。

ご希望の方は、9月25日11時(日本時間)までに、
メールの件名を 毒きのこ として、
postman@1101.com
まで、ご応募ください。
「きのこの話」の感想を、
お書き添えいただければうれしいです。

当選の方にはメールでお知らせとともに
お届け先をおききいたしますので、
ご応募の際にご住所を書いていただく必要は
ありません。

最後に猛毒かつたいへん美しい姿のきのこ、
「ドクツルタケ」のお写真でお別れしましょう。
もちろん書籍にも収録されていまして、
その毒の記述を読むと肝が冷えます。


▲これは、阿寒に行った時に私が撮影したもの。
 3この「ドクツルタケ」。
 のちに、「殺しの3兄弟」と名付けられた写真である。

(おしまい)


『毒きのこ
 世にもかわいい危険な生きもの』

価格:1,296円
単行本: 80ページ
出版社: 幻冬舎 (2014/9/19)
ISBN-10: 4344026403

2014-09-19-FRI