東京カリ〜番長・水野仁輔さんが
気仙沼で作ったフィッシュカレー、
レシピをどうぞ!

10月31日(土)、11月1日(日)と
宮城県の気仙沼から
テキスト中継をおおくりしました。
『東京カリ〜番長の水野仁輔さんとつくる
 「気仙沼フィッシュカレー」で4周年』
です。

そもそもですね、
なぜこの企画だったのかと申しますと。
あ、猛烈にもうしおくれておりますが、
わたくし、「ほぼ日」のです。

まず、11月1日は、
「ほぼ日」の気仙沼の事務所がオープンした日です。
2011年の11月1日のことでした。
あれから、4年たちました

そして、カレー。
今年の6月に、
「たのしいAWAY」
というコンテンツで、
「ほぼ日ストア」で販売中の
おうちのカレーにトッピングするスパイス
「カレーの恩返し」をつかったカレーを、
水野仁輔さんと台湾でつくり、ふるまいました。
このときに、台湾にいらしてた、
気仙沼のアンカーコーヒーの小野寺紀子さんと
水野さんが出会いまして、
「いつか気仙沼で」というお話をされたのでした。


▲台湾でカレーをつくるふたり。

さらに、10月31日には、
「100のツリーハウス」プロジェクトの
6つめのツリーハウスのお披露目会もありました。

さらに、もう1つあるんですが、
それはまたあとのことにして、と。

これがたくさんのそもそもです。
そもそもをがっちゃんこして一つにするのが、
「ほぼ日」です。
いつだって、テキスト中継は
コンテンツ大盛り盛り合わせです。

この滅茶苦茶ながっちゃんこに
おつきあいくださるのが、水野さんです。
台湾のときも今回も二つ返事で
カレーを作りに来てくれるのが水野さんです。

水野さんのこと、もうちょっとご紹介しますね。
水野さんは、会社におつとめのかたわら、
1999年に結成された男性12名の出張料理集団、
「東京カリ〜番長」の調理主任として活躍されていて、
全国各地のさまざまなイベントに出張しておられます。
(じつは「ほぼ日」とのお付き合いは長く、
 2007年にタモリさんと行った
 「カレー部例会」というイベントで、
 調理助手をしていただいた時にはじまります。)

今回もその経験で培ったカレーづくりの腕を
ぶるんぶるん回して気仙沼入りされました。


▲31日の朝、一ノ関駅で 一瞬だけ、糸井重里と合流。
 ここから、ツリーハウス班と華麗なるカレー班にわかれました。

31日の土曜日には、
水野さんが準備をしてきてくださったレシピをもとに、
アンカーコーヒーの紀子さんの運転で
気仙沼を観光しつつ食材の買い出しをしました。

コンテンツ名にもなっている
「フィッシュカレー」のフィッシュの部分は
事前に紀子さんと相談をして、
「メカジキ」と唐桑特産の「サラガイ」にきめてあります。
(「サラガイ」は小ぶりのホタテのような貝で、
 牡蠣を育てるときについでについてくる貝なんだそうです。)


▲大量のメカジキです。わ! 丸太だ! と思いました。

なんでも、昔気仙沼ではお肉のかわりに
メカジキをつかったカレーが
よく家庭で食べられていたのだそうです。
このメカジキカレー、略して「メカカレー」にヒントをえて、
水野版「メカカレー」を作ります。


▲それは10月のなかばのことでした。
 スカイプで気仙沼と打ち合わせの時の図。
 「スカイプで会議なんてオレ緊張する。」と水野さん。
 まじか? 会社勤めで
 ばりばりスカイプ会議してそうなのに。

今回は、二種類のメカカレーをつくりました。
トマトベースとヨーグルトベースの2種類。
当日は気仙沼でお世話になった方々などもお招きしたので、
60人前です。
60人前! って!

水野さん曰く、
「だいたい、カレーは1人200ccなので、
 60人前といっても、2種類あわせて12リットルです。
 ものすごい量ではないかと思う方がよくいますが、
 そうでもないんですよ。」
いや、そうでもなくないです。
12リットル!


▲市場やスーパーで12リットル分のカレーに使う
 じゃがいもや玉ねぎをさくさくとカゴにいれていく水野さん。
 この日たいへんかわいいシャツをきておられました。
 きのことかリスとかが散ってるんスよ。欲しいっス。

そして、11月1日。
天気をちょうどよくする男、
糸井重里が来気仙沼なので、
当然ですが、たいへん良い天気です。
気仙沼のアンカーコーヒーの
「マザーポート店」のお店の庭に、
特設キッチンをしつらえてもらいました。


▲設営中。弊社は設営よりも、撤収が得意です。
 だからなんだ、ともおもいますが、事実です。

下ごしらえは、室内のアンカーコーヒーの厨房、
火がはいるところで、
野外特設キッチンへ移動という流れです。

今回の中継では、テキストだけではなく、
動画でも調理の様子を中継いたしました。
さすがイベントにも数多く出演されている水野さん、
動画での説明もよどみがありません。
普段の調理でもつかえるコツも満載の動画です。
レシピを見るまえにぜひ作り方をみてみてくださいね。

おしゃべりしながら大量のカレーを、
さくさくとつくっていく水野さんの姿は
スーパークールでした。

■玉ねぎの下ごしらえ。

■作業のコツ

■玉ねぎの刻み方 南インド方式

■にんにくのむき方

■オイルにスパイスで香りをつけます

■玉ねぎいれて放置!

■スパイス投入

■メカジキ投入


▲調理中、とても楽しそうなふたり。

水野さん曰く、
「メカジキは煮込むと荷崩れたり
 魚の臭いがでやすいので、
 最後にいれて、さっと火をとおして、
 カレーソースとあえる感じにします。」
フィッシュカレーは、魚の身の質によって
入れるタイミングを考える必要があるとのこと。
おおかたのものは、
「煮込まず、さっと火を通す」というのが定石だそうです。

おおよその手順を動画でおさらいしたところで、
おまちかね、レシピでございます。

今回2種類のカレーは、
トマトベースとヨーグルトベースのものです。
じつは水野さん、考えてきた2種類のカレーのベースを
当日になって、入れ替えました。
スパイスは同じなのですが、ベースをチェンジしたそうです。

【トマトベース・スパイスメカカレー】

[材料4人分]
油(大さじ3)
ホールスパイス
・赤なんばん(乾燥、種ごと)2本
・カルダモン5粒
・クローブ5粒
・シナモン1本
・ベイリーフ1枚
しょうが(みじん切り)1片
にんにく(みじん切り)1片
玉ねぎ(スライス)小1個
トマトピューレ 60ml
パウダースパイス
・ターメリック 小さじ1
・パプリカ 小さじ1
・クミン 大さじ1
塩 小さじ1
水 200ml
生クリーム 50ml
メカジキ 適量
サラガイ 適量
ゆず 1/2個

[作り方]
1.魚介類は、ターメリックと
  ゆず(しぼった汁)をまぜ合わせておく。
2.鍋に油を熱し、ホールスパイスを加えて炒める。
3.にんにく、しょうがをくわえて
  こんがりするまで炒める。
4.玉ねぎを加えてきつね色になるまで炒める。
5.トマトピューレを加えてさっと煮る。
6.パウダースパイスと塩を加えて炒める。
7.水を加えて煮立て、生クリームを加えてさっと煮る。
  メカジキ、サラガイを加えて火が通るまで煮る。

 

【ヨーグルトベース・スパイスメカカレー】

[材料4人分]
油(大さじ3)
ホールスパイス
・メティ ひとつまみ
・マスタード 小さじ1/2
・ウラドダル 小さじ1/2
・クミン 小さじ1/2
・フェンネル 小さじ/2
カレーリーフ 12枚
青なんばん(生を輪切り) 2本
しょうが(みじん切り)1片
にんにく(みじん切り)1片
玉ねぎ(スライス)小1個
プレーンヨーグルト 150g
パウダースパイス
・ターメリック 小さじ1/2
・コリアンダー 大さじ1
塩 小さじ1
ココナッツミルク 200ml
メカジキ 適量
サラガイ 適量
ゆず 1/2個
ねぎ(1センチ幅に切る)適量

[作り方]
1.魚介類は、ターメリックと
  ゆず(しぼった汁)を混ぜあわせておく。
2.鍋に油を熱し、メティ、
  マスタードを加えて炒める。
  マスタードがはじけてきたら、
  残りのホールスパイスを加えて炒める。
3.カレーリーフを加えてはじかせ、
  青なんばんを加えて炒める。
  にんにく、しょうがをくわえて
  こんがりするまで炒める。
4.玉ねぎを加えてきつね色になるまで炒める。
5.ヨーグルトを加えて水分を飛ばしながら炒める。
6.パウダースパイスと塩を加えて炒める。
7.ココナッツミルクを加えて煮立て、
  メカジキ、サラガイを加えて火が通るまで煮る。
8.ねぎをまぜあわせる。

材料をごらんいただくとおわかりかと思うのですが、
ふだんからお家にはないスパイスも
ふんだんにつかわれている本格カレーです。
スパイスは通販などでも手に入れることができますので、
ゆったり時間があるお休みの日に
挑戦してみてはいかがでしょうか?

このカレー、不思議なことに、
おいしかった記憶だけがあって、
味がなかなか思い出せない状況です。

糸井重里曰く
「うまいカレーは食べたそばから味を忘れてしまうんだ」
と。
そうです、ほんとうにおいしいカレーだったのです。
するするとたべてしまって、
いつのまにかに猛烈に満腹になっていました。


▲出来上がったカレーを満足気にたべるおふたり。

そうそう、最後にもうひとつの「そもそも」も
ご紹介です。

気仙沼のほぼ日の事務所は、乗組員のサユミちゃんが、
4年間ひとりで本当にがんばって支えてくれました。
わたしたち、東京の「ほぼ日」の乗組員は、
そのサユミちゃんのために
サプライズを用意していたのです。

その時の様子も動画でおさえてあります。
ぜひ、どうぞごらんください。

■シジュちゃん登場

「100のバードハウス」のアシスタントの
宇宙鳥のシジュちゃんはいつもは小さな鳥なのですが、
今回は大きくなって登場したのでした。


▲いつものおおきさのシジュちゃん。


▲でっかくなったシジュちゃん。
 大きくなったシジュちゃんをみたら、
 泣けてきたというサユミちゃんと。
 この左側にもらい泣きをした水野さんがいます。

シジュちゃんの話は、また今度だれかが
くわしくお伝えしてくれるとおもいます。
あ、サユミちゃんのマンガ連載
「沼のハナヨメ」もどうぞよろしく!

(おしまい)

水野さんのカレーに特化した
コンテンツ創造プロジェクト
「イートミー計画」から新刊が発売されました。


「チャローインディア2015 茶摘み編」

通信販売でお求めの方は、
蔦屋書店のオンラインショップからどうぞ!
実店舗のお取り扱いはこちら

水野さんは「東京カリ〜番長」のほかに、
インドスパイスを研究する
「東京スパイス番長」にも
所属しておられます。
その「東京スパイス番長」が
毎年テーマを決めてインドへ行き、
その度のレポートをまとめた本が
「チャロー・インディア」です。
2014年の旅のテーマは紅茶。

 


アンカーコーヒー/フルセイルコーヒー

「カッパとうさぎのコーヒーやさん」
でもおなじみの
気仙沼のコーヒーやさん。
気仙沼には
・アンカーコーヒーマザーポート店
・アンカーオーヒー&バル 田中前店
の2店舗のほか、
岩手県、宮城県県内にもお店がありますよ。
また、オリジナルコーヒーを販売している
オンラインショップもあります。

 

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