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2013/08/22 12:00
たかしまてつをさん来社!

絵と工作、じつはこちらの先生も
およびしていたんです。

ブタフィーヌさん
たかしまてつをさん!

たかしまさんは、いわずとしれた
イラストレーター。
ちかごろはイラストレーションの世界から
とびだして、アート作品も手がけています。

きょうはすっかり夏休みモード?
どうぞよろしくおねがいします!


2013/08/22 12:02
キッチンですみません。

たかしま先生、じっくり質問に目を通し中。
あ、場所がキッチンなのは
おでんから目が離せないからです!
終わったら食べましょうー!


2013/08/22 12:21
質問その1

質問いただきました!

小6ひとりっこ男子の母です。

毎年自由研究は工作系で、
工作は楽しくやる気満々で作るのですが、
お勉強らしきものに興味が向かない子でした。
でも、今年の自由研究は
「何らかの調査や研究や報告がついたもの」
でなければならないので、
「ペットボトルロケット」
を作って飛ばしてその報告を書くという内容にしました。

ロケット製作から飛行実験まではとてもやる気を持って
どんどん進みました。
実験は飛ぶには飛んだが、飛距離が出ず失敗に近い…
という内容で、それでも、報告がしっかりすれば、
自由研究になるだろうと思っていました。

それで、こんなこと書いたら、という話をしようとすると、
「それって、なんか縛られてるみたいなんだよね」
「今、書きたいことがあるしさ」
というので、どんな内容を書くのかと聞くと、
「作り方」「飛ぶ原理」「飛距離と飛び方の報告」
「感想」など項目的には悪くなかったので、
自分からやる気を出して報告を書くなんて前代未聞、
と思い、そのまま書いてもらいました。

後で、こっそり見ると、報告のために新しいノートを
使っているのに、全部で2ページで終わり、
作り方はペットボトルロケットを作るのに
使った本の引き写しに近く、結果報告と感想も、
失敗の原因などについて書いておらず、
親から見ても今サン(イチじゃなく)
くらいの内容なのです。

ここで、あれをかけ、これをかけ、というと、
彼自身の達成感はなくなるでしょうし、かといって、
このままだと明らかに彼自身の学びはないような気がします。

いつもがみがみ言われているせいか、
ちょっとしたアドバイスという感じではいう事を聞きません。

どうしたものでしょうか。

がみはは


「おかあさんが心配なのは、
 ノートの内容が引き写しだということが、
 まずあるんですよね」

そうですねー。まずはそこですね。

「出典、と明記すればいいのではないでしょうか。
 大学のレポートなんかも基本的にそうですよね。
 ぼくもずいぶんその方法でしのぎました。

は、はい。そのとおりですが、
まあじっさいの心配はそこというよりも、
小6くんにたいして
「このままでいいのかしら?」という
焦りじゃないかと思うのですよ。

(つづきます)


2013/08/22 12:22
お母さんがインタビュー!

「うーん。でも、自由研究ということにたいしては
 かなり前向きですよね?」

そうですそうです。

「レポートを書くことに拒否反応があるんですよね」

そうですそうです。

「じゃあ、まず、
 ロケットに名前をつけてみる。
 それから、設計図をちゃんと
 発表できるかたちで、書くというのは
 どうかな?」

なるほど、「つくる」部分は好きだから、
そこまでできそうですね。
でも問題はそのあと‥‥。

「わかりました!
 おかあさん、がみははさん、
 あなたが、小6くんに
 『インタビュー』するというのはどうですか?」

おお! それなら応えてくれるかも。

「小6君が、ハカセ。
 おかあさんが、助手。
 そういうチームで、
 ハカセの自主性や、想像力、
 つくりたいきもちをいちばん尊重して、
 レポート部分は、助手が担当すれば
 いいんじゃないでしょうか」

そうですよねえ。
「あれを書け」というところまで
介入しようという気があるのであれば
そこまで手伝っちゃってもよさそうですね。

「そうですよ。
 それに、工作が好きっていうのは、
 ものづくりが好きだってことですよ。
 その部分っていうのは
 きっと彼の、これからたのしみな部分ですよ。
 そこをのばすのが、
 いちばん楽しそうじゃないですか?」

たかしま先生、ありがとうございました。


2013/08/22 12:23
たかしま先生の工作の思い出

ちなみに、先生は、工作の宿題、
小学校のとき、なにをつくったか覚えてますか?

「いちばん思い出深いのは
 銀河鉄道999の鉄郎の顔を
 モチーフにした万年カレンダーです。
 鉄郎が、にーって笑う口元を
 日付にして、そこが回転して
 裏から回すというものでした」

わー。鉄郎!

「じぶんが鉄朗、なので、
 こっちの「郎」だったらいいのにな、
 なんて思ってました。
 その工作が褒められて、
 学校に保存する作品として
 選ばれちゃったんですよ。
 えへへ」

なるほど、それがいまに
つながってるんですねー。


2013/08/22 12:32
「待てない」人へ。

次の質問です!

プラモデルや粘土に絵の具などで色を塗った時、
乾くのを待てずに次の工程に入ってしまい、
結果絵の具が剥がれていつも失敗します。
どうしても待てないのです…


「ああ。よくわかります。
 ぼくも待てないほうなんです。
 絵の具が乾き切らないうちに、
 どんどんどんどん
 塗り重ねていっていってしまうんです」

えっ! それって「失敗」では
ないんですか?

「いちおう、乾かすために、
 アトリエにドライヤーを
 おいてるんですが、
 どちらかというと
 乾かないうちにどんどん描いて
 混ざる感じを楽しむ、
 というふうに、いまは、
 なっています。
 だから失敗ではないです。
 むしろ、いいなって」

なるほど。自由に描くときは
それもいいですね。
でもこのかた、たぶん、
理想とする色があるのに、
それができないのがくやしいじゃないかな?

「そうですよねー。
 でも目の前にいると
 気になってしょうがないので、
 その場を離れたほうがいいですね。
 ひとつ、塗ったら。
 となりの部屋にゲームをしに行くとか、
 散歩をするとか、
 コーヒーをいれるとか。
 見てると、手を入れたくなっちゃいますものね」

これはすっきり答えが出た!
あ、先生、おでんはまだです!


2013/08/22 12:54
富士山のジオラマをつくろう。

おでんの匂いにつられて
西本がやってきました。
この人は工作がまるで苦手です。
絵心もまったくありません。
そんななかこんな質問です。

こんにちは、さっそく質問させてください。
当方、小学2年生の娘がいるのですが、
自由研究の工作をどこまで手伝うべきか、
悩んでいます。

本人は富士山のジオラマ的なものを
作るつもりなのですが、
山が噴火し、
登山客が逃げる様子を表現したいらしく、
2年生には壮大すぎるため、
テーマの変更、スケールダウンを
提案してみたものの、意思が固く、
やる気まんまんです。

じゃあ、とりあえずやってみな!
と材料を渡しても
「ママここやって」
「ここはどうするの?」と
つまづくたびにお鉢が回ってくる始末。

人生の先輩方は、どのように対応されたか、
経験談やアイデアを
聞かせていただけると嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

(ありがとう!)


西本:
にげまどう姿が、むずかしそうですね。

たかしま:
そこですか! いきなり!

西本:
ていうか自分にも無理ですよ‥‥。

たかしま:
立体はむずかしいですからね。
ぼくもその力は足りないかも。
でも‥‥
べつに立体じゃなくても
いいんじゃないですかね?

西本:
そうだ! そうですよ!
平面をうまく使ってつくればいいですよ!

たかしま:
そして、これは、お母さんが
面白がっていっしょに
つくるのがよさそうですよ。

西本:
たしかに。親が楽しんでると
こどもって、参加したがりますからね。
いっしょについてくるんですよね。

たかしま:
写真を使うのもいいですよね。

西本:
そうですよ!
この子が逃げ惑うすがたを
おかあさんが撮影して、
プリントして切り抜く。

たかしま:
それを貼り付けていく!

西本:
こんどはおかあさんも逃げてみる。
それを、こどもが撮影する。
おとうさんも逃げてみる。
それを、家族で撮影する。
家族で楽しんじゃいましょう!

たかしま:
そうすると裏から見ると平面がばれますね。

西本:
だいじょうぶです。
「のぞいてごらん」
にすればいいんですよ。

たかしま:
そうだ! 手前にのぞき穴、
そして手前に大きな人、
奥に行くほど小さな人、
いちばん奥に富士山の書き割り!
あ、噴火はどうしましょうね?
煙と光を表現したいんですよね。

西本:
光はLED電球でなんとか。

たかしま:
センセーショナルには煙が欲しいです。
これは綿がいいですよ。
綿の中にLEDを仕込みましょう。

西本:
できましたね!


2013/08/22 13:25
たかしま先生、
ありがとうございました!

たかしま先生のレクチャーは
以上でおしまいです。
どうもありがとうございました!

さ、おでん食べましょう。
まだあまり味が
しみてないかもしれないですけど。

「いえいえ、
 おいしいですよー」

ありがとうございます。
ちょっとしょっぱかったかなあ。
ごはんのおかずにはちょうどいいんですけど。
ちなみに静岡おでんは
だし粉と青海苔をかけて食べます。
夏におでんって不思議だって言われますが
静岡の子は夏も冬も食べます。
夏はプールや海のあとに
冷えた体で食べるのがいいんですよ。

あ、にしもっちゃんも食べてる。


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