「日本・海辺の町のものがたり/10」 |
海の向こうの夕焼けの空に、遠く
富士山の頂上がのぞいている小さな町で、シロシは思った。
「ダイジョウブ、きっとうまくいく。
誰も、ひとりなんかじゃないんだし」
誰が悪いとか、責任はどこにあるかとか
そういう話も大事かも知れないけど
俺は今、自分にできることを考えよう、とな。
そしてもう一度、大きなクシャミをひとつすると
手ぬぐいで鼻をかみ、シロシはカメラを手に
外に出かけていったのだそうな。
これもまた、いつかは「いまは昔」になっていく
小さな小さな、どこにでもあるお話じゃがの。
春が来るまでもう少し、ゆっくり、のんびり、がんばんべ。 |
@Hayama/神奈川県 2007 |
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