岡田 |
糸井さんの日常っていうのは、
いわゆる実務業務みたいなこともあるんですか。
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糸井 |
ありますよ、ありますよ。
会議が多いですけど、原稿もありますし、
お金まわりのことだってありますし、
忙しくしてますよ。
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岡田 |
へぇー。
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糸井 |
プライベートとオフィシャルは
もう重なってますね、完全に。
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岡田 |
ああー、なるほど。
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糸井 |
逆に、重ならないとつらいでしょうね。
その、仕事そのものがたのしくないとね。
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岡田 |
ああ、そうですね。
いやー、ぼくはもう、まったくの個人なんで、
なんかね、人と共有してる感じが、
あんまり想像できないんですよね。
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糸井 |
わかります、わかります、
大人になってからですよ、このたのしみは。
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岡田 |
ああー。
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糸井 |
若いころは、ひとりでやることのおもしろさを、
ずーっと追求するつもりだったんですけど、
だんだん、チームプレーがいいぞってなってきて。
そうすると、人が育っていくのも
おもしろくなってきたりするし、
自分が出ていくときには、
選手としての動きもできるし。
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岡田 |
うーん、そうですね。
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糸井 |
でも、岡田さんも、ドラマとか抱えてる時期は、
チームがあるじゃないですか。
あれで、チームプレイのおもしろさは
体験できてるかもしれないですね。
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岡田 |
そうですね。
ただ、脚本家っていう仕事は
実際やるのは、ほんとにもう、
机の前でカタカタやる個人作業なんですけど、
ドラマができていくのは
共同作業っていうか、預ける仕事なので。
基本的には、書いたものをお渡しして、
演出家とか、俳優さんたちが、
それに色をつけて、できあがりを見るっていう。
そこの間には、自分は加わらないんですよ。
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糸井 |
ああ、そうですよね。
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岡田 |
だから、最初の視聴者として観るときには、
けっこう不思議な気持ちになって。
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あやや |
そういうもんなんですか。
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岡田 |
はい。
一番最初に観るときにはね。
やっぱり書いたことと、どう違うかが
気になっちゃうんですよ。
どうしても。
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あやや |
あ、違うもんなんですか。
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糸井 |
そりゃそうだろうなぁ。 |