よし、真剣に取り組んでみよう、
ということになったのです。
「老い」について、「死」について。
もともと「死」は、ほぼ日の創刊当初から、
糸井重里のなかでいつかしっかりやろうと
大事にしていたテーマのひとつでした。
実際、これまでのほぼ日のなかに
「死」についてのコンテンツはいくつもあります。
糸井本人が毎日書く原稿のなかでふと
「老い」や「死」について書くこともありました。
吉本隆明さんの「死」についての講演を
紹介したこともありますし、
谷川俊太郎さんといっしょにつくった絵本、
『かないくん』(絵は松本大洋さん)は、
「死をテーマに書いてください」と
糸井がお願いしてできたものでした。
いま、ほぼ日は、ほぼ日刊イトイ新聞という
テキスト中心のメディアとは別に、
ほぼ日の學校という動画の枠組みも持っています。
関わる乗組員の数も増えてきて、
なにをやろうかと待ち構えている状態です。
追い詰められて、か細くつなぐようにやるのではなく、
どうせなら積極的に、全力でやってみよう。
私たちは、老いていく、死に向かっていく。
なにもそれは不自然で忌むべきことじゃない。
しばらく、「老いと死」について、
ほぼ日は熱心に取り組んでいきます。
さまざまな視点から、食らいついていきます。
それはとても手ごわいテーマですから、
正直、どうなるのかわかりません。
でも、きっとおもしろくなると思います。
「老い」と「死」。「おい」と「し」。
ほぼ日の「おいとし」の特集、はじまります。
イラスト:南伸坊