『さよならペンギン』が
複刻・再出版への道を歩みはじめたのは、
去年の春のことであった。

糸井重里が毎年出版している
「小さいことば」シリーズの第四弾
『あたまのなかにある公園。』の表紙の絵を
荒井良二さんに描いていただいていたので、
出版に合わせての対談を企画した。
その中で、『さよならペンギン』が話題に上がったのだ。

その内容は、
『さよならペンギン』探しています。」の中でも
紹介したとおりだが、再度ここに記そう。
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荒井 はい。で、もうひとつ、
   すごく影響を受けたのが、
   糸井さんと湯村(輝彦)さんの
   『さよならペンギン』だったですよ。
糸井 えっ。
荒井 あれは、ぶっ飛びましたね。
   で、すごく欲しかったんだけど、
   これ、家に持って帰って読んだら、
   たぶん、打ちのめされて
   自分の絵本がつくれなくなると思ったから
   買わずに本屋に置いとこうと決めたんです。
   それくらい、ぶっ飛んだ。
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という話をされたのである。


対談中の荒井良二さん。絵本を開くジェスチャーを。
(その内容は、いまもここで読むことができる。)

これが、そもそもの発端である。
この時、その場にいた糸井重里以外のスタッフの
全員が「タイトルを聞いたことがあるが、
読んだことはない」という状態であった。

もしかしたら、あの棚にあるかもしれない、と思い、
対談中に私(モギ)が書庫に走ったが、
発見することは出来なかった。
後にその対談が行われた部屋から、
社内の2冊目の『さよならペンギン』が発見されることになるが、
それは、まだ先の話である。

対談は、『さよならペンギン』を置き去りにして、
先へ先へとすすみ、その日の対談は無事に終了した。

そして、数日の後に‥‥。

(モギ記)

2011-02-01-TUE

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