2011年1月某日作るグッズは3種類。本と同時に発売だ。

ただいま、絵本の復刻記を一旦休止。
「さよならペンギングッズ」製作記、を、お届け中。

かなりいいところまで絞り込んだが「没」となったのが
この2点。

・フローティングペン
・温度で色が変わるコップ

「頭で考えすぎ」と言われる。
そして、我々には、このメモが残された。

本の発売にあわせてグッズを販売するならば、
もう、いろいろな入稿のタイムリミットが近い。
急がねば、本だけがぽろっと出版されてしまうぞ。
猛烈に考えなおそう。
猛烈にやりなおすときには、一回ゼロになるのだ。
もともと、何が欲しいのか。

「オレは、本が再出版される、
 というのが、一番なんだよ。」

そう、永田は言う。
まずはそれだ。それは、進んでいる。
じゃあ、本の次だ。その次はなんだ?
もともと、何が欲しいのか。
何なら自分たちが使うんだ?

そんなふうに
「さよならペンギン」のグッズのプロジェクトが
難航しているあいだに、
「さよならペンギン」グッズが颯爽と登場した。
グッズといっても販売はされていない。
東京糸井重里事務所の移転にともなって、
引越しのお知らせはがきが出され、
そして、名刺、封筒が新しくなったが、
それらは、
「さよならペンギン」をモチーフにしたものなのだ。


▲これが名刺。8種類の絵柄がある。

▲引越しのお知らせはがきと、
 あたらしい封筒は、両方とも同じ場面から。
さらに、新事務所の会議室の表示にも。

▲ここは、会議室「ペンギン」である。
 カメラマンの菅原一剛さんが会議中でした。

自分の会社を褒めるのは、日本的には微妙なことだが、
あえて、しよう。
これらはとても良いと思う。
なにより、名刺をもつ自分が嬉しい。

この名刺をみて、
やっぱり、絶対に本だけじゃなくて、
グッズをつくりたいと改めて思った。
それも、自分がちゃんと使うグッズをぜひ。

「うーん。自分が好きなのは、Tシャツなんだよな。
 『さよならペンギン』のTシャツがあったら良くない?」
と、永田。

「うん。ペンギンが、こう胸のところにいてね。」
と、廣瀬。

「いいねえ!」
と、その他の2人。

「ねえ? マグカップは? 
 いい形のマグカップ、『ほぼ日出張所』のときに
 ブイヨンの絵柄でつくったでしょ?」
と、茂木。

「あれは、よかった。
 みんなで、マグカップやさんにいって、
 いくつもいくつも取っ手を握って確かめたやつね。
 オレたちのなかで“名作”と呼ばれているやつだ。」
と、永田。

「それもいいね。
 こう、持ったところにペンギンがいてね。」
と、廣瀬。

「いいねえ!」


▲とにかく、サンプルを作ってみよう!

「あとね、あの名刺が欲しい。」
と、茂木。

「何を、いってるんだ、何を、また。」

いや、なんか、名刺の表の絵はそのままで、
裏が白くて、一筆箋みたいに使えるのがあったら、
すごい便利じゃない?
なにか送るのにも便利だし。
一筆箋よりも、もっと書くことが短くできるからいいよ。
きっと。重宝するとおもう。

「いいとおもう。」
と、杉江が言う。

「一筆箋よりも改まった感じの時にも使えるし、
 手帳のカードをさすところにはいるね。」

そして、なによりも、
うちの会社の名刺はカワイイ!

「紙ものだしね。近いサンプルが
 会社で作れるんだから、つくってみようか。」
と、廣瀬。

「いいねえ!」

議論はもうちょっと
深いところまで重ねたような記憶もあるが、
まあ、おおよそこんな感じで、決まっていった。
そして、廣瀬がどんどんとデザインサンプルをつくり、
著者もそれをみてどんどんとオッケーをだしていった。

「Tシャツ」「マグカップ」「カード」は、
いま、順調に製作されている。
予定では、絵本の発売日と同じ、
3月の25日から注文を受け付ける予定である。

(つづく。次回は本に戻る。)

2011-03-11-FRI
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