この本の存在を確かめるためにも、
スキャンのための保存状態のよい
「さよならペンギン」を探すためにも、
「ほぼ日」の読者の中に、
保存状態のよい「さよならペンギン」を持っている人がいないか、
広く呼びかけることにしよう、と、決まったのだった。
ただ、そこには「それは勝手すぎる!」と
後ろ指をさされそうな条件があるのだ。
「持ってます!」と名乗りでてくれた人の本が
美しければ、美しいほど解体される可能性があるのだ。
いくら復刻のためとはいえ、こんな条件にオッケーをしてくれて
メールをしてくれる人などいるのだろうか??
やっぱり、事務所にある本が解体されるのではないか、
と、考えながら「ほぼ日」で更新するページの準備をしていた。
その矢先に、ひとつ事件が起こる。
2冊目の「さよならペンギン」が発見されたのだ。
糸井重里事務所は、12月も押し迫ったところで、
事務所の移転を控えていた。
そのため、社長をふくめて、
全員で事務所の大掃除をしていた時のことだ。
「おーい! 永田く~ん! あったぞ~~~!
だれか永田くん呼んでくれる?」
と、社長こと糸井重里である。
永田は、その日大掃除の模様を中継していたので、
なにか掘り出し物かとおもって、社長室に駆けつけてみると。
「『さよならペンギン』あったよ。」
「えええ~~~? どこに?」
「ここのオレの部屋の棚。」 |