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当日は、7時20分からはじまって、
2時間ぐらいの、いわば花火のショーを
やっていくわけじゃないですか。
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小林 |
そうですね。
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そうするとやっぱり、
強弱というか、2時間の中での波というか。
大きな花火のときには盛り上げて、
というような変化が
お気持ちの中ではありますよね?
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小林 |
長岡の花火はどれもすごいので、
ずーっと気持ちは盛り上がっているんです。
でも、そうですね、
やっぱりフェニックスとかになると、
ちからは入りますね。
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フェニックス。
はじめてご覧になったとき、どうでした?
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小林 |
もう、圧倒されました。
長岡の花火を見て育ったので
大きな花火には慣れているんですが、
あの規模の大きさは考えていた以上で。
涙が出そうになりました。
ていうか、出ました。
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いちばん最初のフェニックスなんかは、
全員にとって、はじめてなんですもんね。
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小林 |
そう、みんなあのときはじめて見たんです。
だからほんとうに感動しました。
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─── |
はい。
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小林 |
でも、私はそれをゆっくり見てると、
次のアナウンスがあるので(笑)。
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─── |
そうかー(笑)。
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小林 |
フェニックスのときには
みなさんそとに行ってしまうので、
ひとりでやってるんです。
誰もキューを出してくれない(笑)。
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─── |
さみしいですねぇ。
じゃあ、フェニックスをぜんぶは
見たことがないんですね。
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小林 |
そうなんです。
見たいです、フェニックス。
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─── |
すばらしいですよー。
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小林 |
うらやましい(笑)。
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それでは、
小林さんも一度は生で最後まで見てみたい、
フェニックスのアナウンスを
いよいよお願いしてもよろしいでしょうか。
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小林 |
はい。
フェニックスだけは、
「打ち上げ、開始でございます」
ではないんですよね。
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あ、そうでした、カウントダウン。
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小林 |
はい、そうなんです。
場内のみなさんといっしょに、
「5、4、3、2、1、スタート」で、
エーブリデー♪ と、はじまるんです。
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エーブリデー♪ と『ジュピター』が。
あれは盛り上がりますよねー。
みんながひとつになれます。
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小林 |
そうですね。
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では、よろしくお願いします。
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小林 |
はい。
以上でございます。
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一同 |
すばらしいーーーーー!(拍手)
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ここで、エブリデー♪ が。
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小林 |
そう。
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それはもう、感動ですよ。
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小林 |
ええ。
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感動といえば、最後のあれもいいですよね、
花火師さんに感謝する‥‥
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小林 |
光のメッセージ。
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そう!
お客さんがみんなで、
携帯電話とか懐中電灯とか
光るものをふりながら、
「花火師さん、ありがとー!」って。
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小林 |
きれいですよねー。
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ぼくらも夢中でふりました、懐中電灯。
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小林 |
ありがとうございます。
みなさんに協力していただかないと、
あの美しさにはならないので。
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お客さんもいっしょにつくってるんですよね‥‥。
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小林 |
あの光が目に入ってくると、
私、ようやくホッとできるんです。
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そうかー、最後ですもんねぇ。
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小林 |
私の娘は、川の向こう側で毎年
花火を見てるんですよ。
当日、私はそばにいないので、
「大きいのを最後にふってね」って、
娘に話してから出かけるんです。
ちいさいときから、ずっとそうでした。
娘は自分で、
いろんな光るものを用意して
最後になるといっしょけんめい
いろんなライトをふっているんだそうです。
だから家に帰ってから、
「見えたよー、ありがとうね」って言うんです。
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‥‥それは、ほんとうに見えてますからね。
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小林 |
はい。
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いいなぁ‥‥
こんなにすてきなお母さん。
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小林 |
(笑)ありがとうございます。
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お子さんは、
将来なりたいものとか決まってるんですか?
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小林 |
パティシエだそうです(笑)。
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おおー、パティシエに、いいですね。
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小林 |
一度は‥‥
現場に1回くらいは招待したいな
っていう気持ちはちょっとあるんです。
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そうですよね、
お母さんのアナウンスの姿を
見せたいですよね。
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小林 |
すごい狭い場所なので(笑)。
そんなところに入ったら
ほかのかたの迷惑だろうな、と思って。
でも4年生になったので、
「静かにしててね」って言ったら、
できるようにはなったと思うんです。
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─── |
そうですよね、
いや、ぜひ見せてあげたいですね。
そして、できることなら、
最後の光のメッセージを
お母さんといっしょに。
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小林 |
ありがとうございます。
そうですね、いつかそうしてみたいですね。
(つづきます) |