伝承鎮魂記念館で
資料を見ていたところ、
ちょっと驚くようなことが。

記念館の一画に、
津波のあとで見つかった
持ち主不明の写真を洗浄して
並べてあるコーナーがあるのですが、
そこで小さく歓声が上がっていたのです。
どうしたのですか、と聞くと、
なんと、いま、たまたま来館した方が、
自分の写真を見つけたところだったのです。
しかも、発見したのは、
写真に写っていた方の娘さん。
ちょっと色褪せた写真を見て
「この子ども、お父さんじゃない？」と
ピンと来たというのです。
ちょっとすごい話です。

「私たちはここで被災して
もう別の場所に住んでいて、
娘の高校受験が終わったので
たまたま今日、お墓参りに来て、
ここに立ち寄ったんです。
そしたら、娘が写真を見つけて」

そんなこともあるんですねぇ。
なんだか、すごい偶然に
立ち会った気がして
ぼくらはまるで関係ないんですが、
ちょっと泣きそうになってしまいました。

ご家族が資料館の方に申し出て、
写真は今日、正式に、
持ち主の方に帰りました。
なんだか、ほんとうによかった。

ご家族の方の承諾も
いただきましたので
掲載させていただきます。