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2012/11/22 06:26
再び、にこにこり村へ。
そう、この報告もしておかなくては。
行ってきました。あの村に。
なぜか、イヤなのに、行きたくなるんです。
あの、「にこにこり村」に‥‥。
「しげちゃん」は、どうしてるんだろう。
なんか、テント生活をしてるらしいけど‥‥。
あれは、新しい住民として参加してるってこと?
まずは、駅のベンチをチェック。
‥‥いない。
もう、ここには寝泊まりしてないみたいだ。
いや、そもそも「寝泊まり」っていう
概念がちょっと変なんだけど‥‥。
例の、ものすごい戦慄を味わった、
線路沿いの切り株には‥‥。
いない!
ここにもいない‥‥。
じゃ、やっぱり、テントに?
っていうか、そのキャラクターは、
「しげちゃん」じゃないってこと?
いや、そもそも、ぼくが訪れてるこの村は、
「しげちゃん」が起ち上げてる村なのか?
それとも、もうひとりの、住民?
地図を頼りに、「しげちゃん」の家へ。
わっ、灯りがついてる!
ってことは、「しげちゃん」が中に?
月夜に浮かび上がる恐怖の館‥‥。
やだなぁ‥‥オレ、なにしに来たんだろ‥‥。
あ、なんか、アイテムが落ちてる。
「おにんぎょう」!!!
ひぃ! なにそれ!
なんで玄関先に「おにんぎょう」が落ちてるの!
かんべんしてよ‥‥。
けど、引き返すわけにいかないでしょ‥‥。
よし、入ります。
お、おじゃまします!!!
‥‥‥‥いない。
がっかりしたような、ホッとしたような。
ああ、あいかわらず、部屋は変わってない。
きのこの部屋。薄気味悪いけど、
しげちゃんにしては、ふつうだ。
テントをさがしてみるか‥‥‥‥。
あった、テントだ。
あああ、そして、いた! 恐怖の赤ずきん!
ゆらゆらしてる‥‥寝てるのか‥‥?
「こ、こんばんは‥‥」
返事がない。反応がない。
けど、こないだはここから、
突然、動きはじめたからなぁ。
じゃ、中に‥‥‥‥ん? 待てよ?
このテントの中には、新しい住民がいる?
こないだ、
「おしゃぶりくわえて寝てる人」の
写真が掲載されてたもんな。
あの人‥‥誰なんだ?
よし、入るぞ。入ってみるぞ。
中に、いるのか? 新しい「しげちゃん」が。
いや‥‥‥‥ほんと怖いな。
いない!
そして、ベッドのそばに‥‥
斧!!
うわーーーーーー!
なんか、なんか、なんか、イヤだ!
もう、押し寄せる感情を
押しとどめることができず、
駅へと走りました‥‥。
そして、思ったのです。
「しげちゃん」は、
いえ、糸井重里は、ゲーム全体をつかって、
その独特の世界を表現しようとしている。
たとえばぼくらは、
家具を集め、服を着替え、木や花を植えて、
そこを「自分らしく」していきます。
糸井重里は、そういう、
「プレイヤーらしい振る舞い」から離れて、
ここで遊んでいる。誰よりもおおらかに。
不気味な室内だけでなく、
テントの中に落ちている斧だけでなく、
ずっと赤ずきんをかぶっているという行為も、
キャラクターを変えるという遊び方も、
彼にとって『どうぶつの森』に含まれる。
そう。
いってしまえば、「ここをのぞく人」も、
明らかに、彼にとっての『どうぶつの森』に含まれる。
つまり、ぼくも、ぼくが書くこのテキストも、
しげちゃんにとっての『どうぶつの森』に含まれる。
言うまでもないけど、
いまこれを読んでいる、あなたも。
ずっと昔、ぼくがはじめてゲームの
「プレイ日記」というスタイルで原稿を書いたときも
これと同じ気持ちになった。
よいゲームを、みんなが一斉にたのしむと、
しばしばゲームとその周囲との境界は曖昧になり、
それ全体が大きくゲームに含まれてしまう。
そしてそれは、ぼくがゲームにたいして
根本的に感じる「ある原則」に反するのだけれど、
それは、また、別のときに書こうと思います。
再び、にこにこり村へ。
行ってきました。あの村に。
なぜか、イヤなのに、行きたくなるんです。
あの、「にこにこり村」に‥‥。
「しげちゃん」は、どうしてるんだろう。
なんか、テント生活をしてるらしいけど‥‥。
あれは、新しい住民として参加してるってこと?
まずは、駅のベンチをチェック。
‥‥いない。
もう、ここには寝泊まりしてないみたいだ。
いや、そもそも「寝泊まり」っていう
概念がちょっと変なんだけど‥‥。
例の、ものすごい戦慄を味わった、
線路沿いの切り株には‥‥。
いない!
ここにもいない‥‥。
じゃ、やっぱり、テントに?
っていうか、そのキャラクターは、
「しげちゃん」じゃないってこと?
いや、そもそも、ぼくが訪れてるこの村は、
「しげちゃん」が起ち上げてる村なのか?
それとも、もうひとりの、住民?
地図を頼りに、「しげちゃん」の家へ。
わっ、灯りがついてる!
ってことは、「しげちゃん」が中に?
月夜に浮かび上がる恐怖の館‥‥。
やだなぁ‥‥オレ、なにしに来たんだろ‥‥。
あ、なんか、アイテムが落ちてる。
「おにんぎょう」!!!
ひぃ! なにそれ!
なんで玄関先に「おにんぎょう」が落ちてるの!
かんべんしてよ‥‥。
けど、引き返すわけにいかないでしょ‥‥。
よし、入ります。
お、おじゃまします!!!
‥‥‥‥いない。
がっかりしたような、ホッとしたような。
ああ、あいかわらず、部屋は変わってない。
きのこの部屋。薄気味悪いけど、
しげちゃんにしては、ふつうだ。
テントをさがしてみるか‥‥‥‥。
あった、テントだ。
あああ、そして、いた! 恐怖の赤ずきん!
ゆらゆらしてる‥‥寝てるのか‥‥?
「こ、こんばんは‥‥」
返事がない。反応がない。
けど、こないだはここから、
突然、動きはじめたからなぁ。
じゃ、中に‥‥‥‥ん? 待てよ?
このテントの中には、新しい住民がいる?
こないだ、
「おしゃぶりくわえて寝てる人」の
写真が掲載されてたもんな。
あの人‥‥誰なんだ?
よし、入るぞ。入ってみるぞ。
中に、いるのか? 新しい「しげちゃん」が。
いや‥‥‥‥ほんと怖いな。
いない!
そして、ベッドのそばに‥‥
斧!!
うわーーーーーー!
なんか、なんか、なんか、イヤだ!
もう、押し寄せる感情を
押しとどめることができず、
駅へと走りました‥‥。
そして、思ったのです。
「しげちゃん」は、
いえ、糸井重里は、ゲーム全体をつかって、
その独特の世界を表現しようとしている。
たとえばぼくらは、
家具を集め、服を着替え、木や花を植えて、
そこを「自分らしく」していきます。
糸井重里は、そういう、
「プレイヤーらしい振る舞い」から離れて、
ここで遊んでいる。誰よりもおおらかに。
不気味な室内だけでなく、
テントの中に落ちている斧だけでなく、
ずっと赤ずきんをかぶっているという行為も、
キャラクターを変えるという遊び方も、
彼にとって『どうぶつの森』に含まれる。
そう。
いってしまえば、「ここをのぞく人」も、
明らかに、彼にとっての『どうぶつの森』に含まれる。
つまり、ぼくも、ぼくが書くこのテキストも、
しげちゃんにとっての『どうぶつの森』に含まれる。
言うまでもないけど、
いまこれを読んでいる、あなたも。
ずっと昔、ぼくがはじめてゲームの
「プレイ日記」というスタイルで原稿を書いたときも
これと同じ気持ちになった。
よいゲームを、みんなが一斉にたのしむと、
しばしばゲームとその周囲との境界は曖昧になり、
それ全体が大きくゲームに含まれてしまう。
そしてそれは、ぼくがゲームにたいして
根本的に感じる「ある原則」に反するのだけれど、
それは、また、別のときに書こうと思います。