好き嫌いはよくないとは思うんですよ。
えりごのみしちゃいけないとも。
「どうぶつの森」の世界をまるごと
前提条件として受け入れてこその
このゲームだ、とは思っておりますよ。

しかし、しかしだ。

苦手だ。この一家。
かっぺい一家。
なんでだろう？
おのれの心のせまさゆえか？

という自問自答はさておき、
とりわけ、ククです。
かっぺいの娘です。
この子とねえ、
なんか、いつまでたっても
距離が縮まらない感じなんです。

最初、ハイビスカスがおいてあるから、
これがほしいと思って、
いろいろと話していたんですよ。
けれど、ハイビスカスの苗は
ゲコ（かっぺいの母である、
ばぁさんのカッパ）のとこで
メダルと交換できることがわかった。
ということは、ククがもってる
ハイビスカスは、売り物じゃないですよね。
とすると、この子とは
いったい何をもって
コミュニケーションをとったらいいのだ。
‥‥と、話しかけてみるものの、
いつも同じことの繰り返しになる、クク。
かならず「にーたん」と呼んでくる、クク。
人見知りしないから
カワイイというものでもないぞ！
そもそもおれはおまえの兄ではない！
ていうかおれはカッパじゃない！
と思いつつ（大人げない）、
まあ、相手をするわけです。

「なにやさんをしてくれるの？」

彼女の応答は、これ１本です。
つまり、こちらが店、ククが客という立場で
「お店屋さんごっこ」をするんだべという誘いです。

しかも、ごっこなら、メダルとかさ、
そういうもので交換すればいいだろう。
あるいは物々交換とかさ。
なのに、いきなり

「２ベルでうってくんろぉ！」

と、ビックリマークだらけで叫ぶクク。
そ、そんな、ほかは「メダル」何枚なのに
いきなり「ベル」という
「どうぶつの森」においてはリアルな価値で
言われちゃうわけですよ。

しかもさ、２ベルって安くない？
安いどころじゃない、安すぎない？
こどもだからしょうがない？

実験してみました。

そのまま村にもちかえって、
Ｒ・パーカーズで売却するといくらなのか。

レモン、２５０ベル。１２５倍ですよ。
差額２４８ベルは、かっぺい一家の儲けですよ。

チンアナゴ、ククに売ると３０ベル。
２ベルじゃないんだ。
てことは、それなりに価値がわかっとるやないか。
しかも即答ですよ。
これ、Ｒ・パーカーズでは６００ベル。
２０倍だけど、利益は５７０ベルですよ！

そしてノコギリザメ。
これに「２ベル」って言うのならば
こどもの遊びとがまんしよう。
しかし、しかしですよ、
ククが提示してきたのは
「６００ベル」です。
それなりに高額です。

‥‥わかって、やってるだろう、クク。
かっぺいに仕込まれてるんじゃないか、クク。
かっぺいから、けっこうな資金を
託されてるだろう、クク。

そしてここで「あ、意外と高く買ってくれる！」
と思ってはなりませんよ。
なぜなら、Ｒ・パーカーズに売れば、
ノコギリザメは
１２０００ベルになるからです！
がーん！　差額１１４００ベル！
かっぺい一家、ぼろもうけ！

‥‥売るものか。売ってはならない。
そうかたく決意するぼくに対し、
ククは泣きわめくのです。

「にーたんのいじわる〜！」

と。
ひどい。泣きたいのはこっち！

ということで、南の島に行くと、
ククの前をできるだけ静かに
通り過ぎることにしております。

ところで、島から帰るとき、
持ち帰りボックスに入れないものは
換金して振込まれるって言うじゃないですか。
あの価値ってどうなんでしょうね。
「ククレート」だったりして、それも‥‥！