気仙沼のほぼ日便り

ほぼ日からの、気仙沼観光ガイド、
「はじめての気仙沼」
今日は、2日目をご案内します。

2日目の朝は、ぜひ、早起きをしてください。
理由は、いくつかあります。

・朝市、朝日

まず、その日が日曜日なら、
「日曜朝市」が開催されている可能性があります!
わたしも、まだ行ったことはないので
噂で聞いたことしかないのですが、

「野菜や鮮魚が格安!」
「おいしそうな名物たい焼き!」

と聞いただけで、いつか行きたいとジリジリしています。
わたしが日曜朝市の存在を知ったのは、
コヤマ菓子店の5代目、
小山裕隆さんのblogから、なのですが
こちらのblogに載っている
白い霧「けあらし」も、なんと、幻想的なっ!
たいへん気になるっ!と思っています。
(けあらしとは、山の冷たい空気が
温かい海面上に流れ込んだときに
水蒸気の急激な蒸発によってきる霧のことだそうです。)

ちなみに、コヤマ菓子店さんは、
1101の気仙沼のほぼ日のオープンの時にも
1110の社長の誕生日にも、
気仙沼のほぼ日にケーキを作ってきてくれた
ほぼ日の仲良しさんです。
我社では、
もなかクッキー(社内通称、モッキー)が人気。
ぜひ、お店にも立ち寄ってみてくださいね。
(ちなみにコヤマ菓子店日曜定休です。)

日曜日でなくても、がっかりすることはありません。
気仙沼は、太平洋側に面している場所、
つまり、だいたいの場所から、
すばらしい朝日を拝むことができます。
これからの冬の季節、
日の出の時間はけっこう遅いので
お寝坊さんにもチャンスです!
もしもあなたが宿泊したホテルに
ステキな温泉がついていたら
そこから見る日の出は、
思わず手を合わせたくなるはずですよ。
宿泊される方は、
ぜひ、日の出の時間をチェックしておいてくださいね。

・安波山

朝ごはんをすませたら、
市街地から車で5分の
安波山もいいかもしれません。
「気仙沼のほぼ日」で、
大島の写っている写真の多くは
この安波山から撮影したもので、
「安波山」はその文字の通り、
「波を安める」という意味から名付けられたそう。
気仙沼市街地や港が一望できるこの山から
船の安全や、漁の成功を祈願する山として
多くの市民に親しまれています。
わたしたちほぼ日のメンバーは、
気仙沼に新しい人を連れてくるたびに、
この山に何度も足を運んでいるのですが、
はじめてよりも回数を重ねてからのほうが、
さらによさが増してくる、
そういう眺望じゃないかと思っています。

山頂まで行っても、30分ぐらいですし、
途中に展望台もあるので、
気持ちのいい朝の、
ちょっとした山歩きにもおすすめですよ。
ちなみに、安波山までの道は
はじめての人には、
ちょっと運転がたいへんな細い道もありますので
自信のない方は、どうかお気をつけて。
また、展望台までの道がわかりづらいかもしれないので
その時は、地元の人に遠慮なく聞いてください。
みなさん、親切に教えてくださると思います。

1日目に、気仙沼湾の西側を回ったなら、
2日目は、東側、唐桑半島へ出かけましょうか。
リアス式海岸の
荒々しいリアスっぷりをたっぷり感じられるのは
こちらのスポット。

・巨釜・半造
(おがま・はんじょう、または、おがま・はんぞう)

唐桑半島の北東にある、
大理石の海食によってできた
奇怪な岩、石、が連続する宮城県の名勝地。
打ち寄せる波の中にそそり立つ、
高さ16mの「折石」は、
明治三陸津波(1896年)のさいに、
先端から2m折れたことからついた名前、
また、遊歩道でつながっている「半造」のほうは
奇怪な形の石にぶつかって
湧き上がる波のしぶきが、
グラグラ沸き立つ釜のよう、
ということから、その名がつけられました。

気仙沼市街地から、車で40分ほど、
現地では1時間もあれば、
両方とも回ることができますので
「これぞ! リアス式海岸!」という
陸中海岸国立公園の中でも、
見所の一つとして有名な景色を、ぜひ、ご堪能ください。

・御崎(おさき)

唐桑半島の先端にある岬。
岬の周辺にある松林の遊歩道を抜けると、
断崖絶壁に囲まれた岩の間を
波が侵入してくるようすを見ることができます。
大きく開けた太平洋のコバルトブルーの海の色は、
気仙沼湾とはまた一味ちがった印象です。

ちなみに、唐桑半島の道沿いには
「唐桑御殿」を呼ばれる
豪華な入母屋造りの日本家屋が点在しています。
こちらは、遠洋マグロ漁の拠点として有名な気仙沼の
1年近く家を空ける漁師さんたちのご自宅です。
次の航海までのひととき、
「広い家で、寝たい。」という漁師さんの願望と、
航海でお父さんが留守の間
「家族がいい暮らしができるように」という
あったかい思いやりでできています。
わたしたちも、一度、
お邪魔させていただいたことがあるのですが
広いおうちの、一番眺めのいい場所に
海の方に向かって神棚を祀るお部屋がありました。
人の力をこえた大きな海とともに
ずっと生きてきていた気仙沼の人々の、
信仰の深さを感じた瞬間でした。
広いご自宅ですので、
震災後、ボランティアの拠点として、
使われていたところもあるようです。
この御崎までは、市街地から車で40〜50分。
巨釜・半造からも30分ほどのところにあります。

・唐桑ビジターセンター

こちらも、わたしはまだ行ったことはないのですが
御崎神社の近くにある唐桑ビジターセンターでは
ボランティアや各新聞社・市民の方々から提供された
気仙沼市内、唐桑地区の震災の写真が
約300枚展示されているそうです。
展示のようすが載っている、
こちらの
南三陸&気仙沼を体感!“来て見て浜ライン
のblogには、地元の人ならでは情報が満載です。
気仙沼に行かれる方は、
こちらのblogもぜひチェックしてくださいね。

・漁火パーク

ドライブの休憩には、
標高220m早馬山にある、漁火パークへどうぞ。
唐桑半島の東側、太平洋の大きくて広い海と
唐桑半島の西側、気仙沼湾の穏やかな海と
両方一度に見ることができますよ。
360度見渡せるパノラマの絶景には
気仙沼から、車で40分ほどの陸前高田市や
さらにそこから15分ほどの大船渡市も、
見ることができます。
気仙沼を拠点に、あちこち行ったかたは
ここからの景色もセットでどうぞ。
わたしはまだ見たことはないんですけど、
ここからは、朝日だけじゃなく
きっと夕日も綺麗じゃないかという気もします。

わたしが行ったことある場所で、
いまご紹介できるのは、このくらいなのですが
東北新幹線の一ノ関の駅の近くにある
平泉・中尊寺金色堂(世界遺産に登録されましたね!)や
その間にある猊鼻渓厳美渓室根山など
気仙沼から車で1時間ぐらいの範囲まで広げると
まだまだ見所はたくさんあると思うので
それは、これから少しずつ行って見てきて
また、ご紹介できればと思います。

4回にわたってお届けした
ほぼ日からの、気仙沼ガイド
「はじめての気仙沼」は、今回でいったん中締めです。
他には、気仙沼湾の魚市場周辺なども
歩いて見ていただくのもいいかな、
とも思っているのですが、
それはまた別の機会に
地元の人から、ご案内してもらおうと思ってます。
記事の準備がととのいましたら
ご紹介させていただきますね。

それでは、また次回。