ほぼ日には、
女子用のちいさなロッカーがあります。
ロッカーの数が足りないので、
くじ引きで当選した人のみが
ロッカーを使用することができます。

今年の私のロッカーナンバーは27番。
使用開始のその日、
「まだ前の人の荷物が残っている」
という状況があちこちで発生しました。
その交通整理をする人がいなかったので、
それぞれのロッカーの当選者が
「前の人、早く出てください」
という連絡をしていました。

ただ、自分のロッカーを使用していた人が
いったい誰なのか、
その情報がどこにも公開されていないのです。

ですから、私は、
草の根調査をはじめました。

私のロッカーに、
シャボン玉はみがきを忘れている人がいる。
たぶん前のNO.27です。
女子トイレで会う人会う人に、
「シャボン玉はみがき忘れてないよね？」
「前のロッカー何番だった？」
と訊きつづけて、はや４ヶ月。

意を決して、昨日、
社内全体メールで訊くことにしました。

もっとはやくこうすればよかった。

でも、社内の半数の男子には
まったく関係のない話なので
おっくうになっていたし、
はみがきごときでガタガタ言う人だと
思われるのもいやだったし、
もっと言えば、なんとなくおもしろかったので、
そのままにしていたのです。

全員に事件があきらかになり、
犯人があぶり出されました。


「ス‥‥スガノさん、私が旧27です」

意外に近いところにいて驚きました。
無事、シャボン玉はみがきは
ふじたのもとに帰りました。
27だったとき、ロッカーの暗証番号を忘れ、
その後何を入れていたのかも忘れ、
ロッカーの番号すら忘れていたのだそうです。

シャボン玉はみがき、買ってみようかな。