販売情報、おすすめ文具の紹介、みなさんから教わった使い方など、手帳チームのメンバーが、日々さまざまな情報をお届けします。
こんにちは。
ほぼ日手帳チームのなかまえです。
今回の手帳NEWSは、
「手帳に書いたり貼ったりしておいてよかったなぁ」
と感じた出来事をお届けします。
わたしは、日頃からweeksに
毎日、写真日記をつけています。
2023年は幸せな出来事がたくさんあって、
振り返るとたのしい思い出でいっぱいなのですが、
そんな中でも、特別にうれしい日が2つありました。
1つは、長年の夢が叶った日。
自分の本を出版することができたのです。
ずっと文章を書いてきましたが、
それが自分の手で抱きしめられる形になるなんて。
昨年から準備してきたものがついに完成して、
本屋さんに並んだこの日は、
忘れられない思い出の一日となりました。
このページを見返すと、
そんな、しあわせでいっぱいな気持ちを
真空パックに入れて保存していたみたいに、
何度も何度もじんわりと味わうことができます。
これぞ、「残しておいてよかったなあ」という
記録です。
何度も振り返りたいページは、
印をつけておくのもおすすめ。
そして、もうひとつは4月に開いた結婚式です。
大好きな人たちに祝ってもらえたこの日は、
それだけで、もちろん特別なのですが、
中でも忘れられないのが、父の行動でした。
いよいよクライマックス、というところで
わたしは「父への感謝の手紙」を
読み上げることになっていました。
母が亡くなり、ふたりきりの家族になった父への
これまでの感謝を込めた、
わたしからのサプライズのつもりだったのです。
いよいよ読み上げるときがきて、
「さあ、父の涙は見れるかしら」
なんて思いながら読み上げるわたし。
途中、ところどころ感極まって
鼻声になりながらも、
なんとか読み終えることができました。
そして父の方を見ると
涙を一生懸命こらえています。
そしてゆっくりと席を立ち上がり、
マイクを持つわたしの方へと向かって
歩いてくるではないですか。
握手だろうか、それとも熱い抱擁だろうか?
しかし、そんなわたしの予想は裏切られます。
突然わたしからマイクを奪った父は、
「こんばんは!どうも、奈良からやってきた父です」
と話しはじめたのでした。
会場は、わたしも含め皆きょとんとしています。
「こんばんは!どうも、奈良からやってきた父です。
今日はありがとうございました。
せっかく娘から手紙を読んでもらったもんで、
わたしからもちょっとお話をさせてください。
最近娘が、エッセイ本というものを
出版しまして、それで、それを読んだんですわ。
エッセイなんて、わたしは読んだこと
ありませんでしたから、
どんなもんかなあ、と思ったんですけれども、
読み終わって、すっかりわたしも感化されまして。
それで、わたしもなんと
エッセイなるものを書いてきました!
こんなことは人生ではじめてです。
せやけど、聞いてくれませんか。
タイトルは『奈良の鹿は神様』です!!
あれ‥‥。あれ?
あの、その紙を失くしましたので、
探してきます!みなさんご歓談を!」
これには会場の一同、大笑い。
みんなでその紙を探す、という不思議な時間を経て、
「お父様のエッセイは、残念ですが、
またの機会としましょう。
ありがとうございました〜〜!」
という司会のお姉さんの声が響き、
会はお開きとなってしまいました。
けれどその夜、父はカバンの奥底から
その「エッセイなるもの」を本当に見つけ出し、
「ほんまに書いたんやで」と
わたしにプレゼントしてくれたのです。
要約すると、
「娘と結婚してくれた彼は、神様のようだ」
というような内容なのですが、
(奈良の鹿は、どこへ行ったのでしょう‥‥)
これがなかなかいい文章で。
ですから、わたしはその紙を小さくプリントして、
手帳の右ページに貼っているのです。
いつでも読み返せば、ほっこり面白く、
また幸せな結婚式を思い出すことができます。
「父には敵わないなあ」と
思い知らされた夜のことを、
わたしは何度も何度も手帳をめくり、噛み締めるのでした。
***
手帳チームメンバーの
「これ、書いておいてよかった!」
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