販売情報、おすすめ文具の紹介、みなさんから教わった使い方など、手帳チームのメンバーが、日々さまざまな情報をお届けします。
こんにちは、ほぼ日手帳チームのひらのです。
東京の気候はなかなか安定しませんが、
すこしずつ、春らしくなってきています。
急に冬に戻されたりして
体がびっくりすることもありますが、
日記を書くにはいいネタですね。
ほぼ日手帳チームの乗組員が
カバーや文具のいいところをお伝えする連載、
きょうは春にぴったりな柄のweeks
「さくらんぼ」をご紹介します。
ネクタイに使われる織り生地で作られる
「タイ&チーフ」シリーズは、
もう10年以上続く定番シリーズ。
デザインが毎年異なるのですが、
今年の「さくらんぼ」は、
これが水彩画のようなんですよ。
さあ、じっくりと近づいてみますよ。
ぐぐぐぐーっと。
惚れ惚れしちゃいます、この細かさ。
ぼくは毎年タイ&チーフシリーズの
原稿を担当しているのですが、
「おお、ここまできたか!」とびっくりました。
さくらんぼの果実の
絶妙なフォルムに陰影までついていて、
葉っぱの模様や花の細部まで
しっかりと再現されているんです。
水色の地色以外に使っている糸の色は、
緑、赤、濃赤、白、茶色、黄色。
この6色で、ここまで細かく表現しています。
このシリーズは大きな織りの生地から
切り出して作っているので、
ひとつひとつの柄の入り方が
すべて異なるのもポイントです。
ためしに3つを並べてみましょうか。
遠目には同じに見えるかもしれませんが、
細かいところまでよく見てみると違いますよね。
手元に届いたら、ぜひチェックしてみてください。
さくらんぼの柄が
表紙の「2025」の西暦の数字にかかっていたり、
背表紙にさくらんぼの花が入ったり、
どんな柄の入り方でもオンリーワンですよ。
この柄がどう作られているのか、
生地の裏側をご覧いただきましょう。
わあーーっ、カラフルな無数の糸!
さくらんぼの柄があるところだけでなくて
全体に川が流れているようですよね。
この裏側だけを見たとしても、
表側の柄は思い浮かばないと思うんです。
近づいてみても、横にしてみても、
糸をさわってみても、ためしに引っ張ってみても、
この糸の束がどうやって
さくらんぼの柄になっているのか
ぼくもよくわかっていなかったのですが、
これをスイミングに見立ててみたら
ちょっとわかりました。
スイミング? なんのこっちゃですよね。
ええと、どういうことかと言いますと、
プールで同じコースを
6人の選手が泳いでいる様子を想像してください。
はい、想像できましたか。
その選手たちは、みんな潜水をしています。
彼らはそれぞれに
異なる色の帽子をかぶってましてね、
1=緑の帽子、2=赤い帽子、3=濃い赤の帽子、
4=白い帽子、5=白い帽子、6=黄色の帽子。
みんな同じコースで潜っているけれど、
息継ぎのタイミングはバラバラ。
「ぷはぁーっ!」と浮上したタイミングで
観客のわたしたちから帽子が見えます。
その息継ぎの瞬間が、
生地の表側に出ている色ということですね。
これだけの糸を使っているから凹凸ができます。
「さくらんぼ」の柄では、
赤や緑はたくさん使われていますよね。
ところが、花の中央にしか使われない黄色の糸は、
ずーっと水中に潜っているようなものなんです。
その分、生地の裏側から見ると
いちばん下だから目立っていますよね。
たくさん使う色でも、少しだけ使う色でも、
糸の長さは同じだけ必要になるということです。
という想像をしてぼくは理解したのですが、
ちゃんと伝わっているかどうか‥‥。
構造まで理解する必要はないのですが、
生地の裏側まで見る機会って
なかなかありませんよね。
こんなに複雑な糸の組み合わせによって
「さくらんぼ」の柄ができているんだなって
関心を持っていただけたらうれしいです。
タイ&チーフシリーズを手に取る機会があれば、
ぜひ裏側も想像してみてくださいね。
ほぼ日手帳チームの乗組員がおすすめする、
「カバー&文具のいいところ」はまだまだ続きます。
次回もどうぞおたのしみに。
---*ご紹介した商品 ---
タイ&チーフ / さくらんぼ(weeks)
タイ&チーフ / さくらんぼ(weeks MEGA)
プラス×ほぼ日デコラッシュ(さくらんぼ)