ポカスカジャンの脱線マガジン。

ツアー日記

9月8日(水)仙台

今日は仙台でのライヴ。
今日の鎌先温泉のメンバー(喰さん、梅さん、
CDプロデューサーの北さん、経理部長の村井さん)が
そのまま見に来るということでプレッシャーがかかる3人。
それにしても昨日の男だらけの温泉はすごかった。
男同士が向き合っての宴会。
男だけのカラオケ大会。
男麻雀。
他にほとんど宿泊客がいないということもあって、
中居さん達も不思議がっていたが、
その中のひとり、ちえちゃんだけは別だった。
なんとちえちゃん(推定年齢55歳)はカラオケ大会のあと、
梅さんを逆ナンしてきたのだ。
これには梅さんもさすがに困惑の表情をしていたが、
人のいい梅さんは、なんと、ちえちゃんの誘いにOKを
出してしまったのだ。

「お前も付き合え」

と言われ、俺もちえちゃんに悪いなあと思いつつも、
3人でタクシーに乗ること15分、やってきたのは
ネオンがポツリポツリとさみしく光る一本道、
俺と梅さんが連れていかれたのが、
ちえちゃんの行きつけのスナック「JOY」。
絵に描いたような場末のスナックで、客は俺達だけ。
自称30代のママはどう見ても中途半端な鈴木その子。
苦笑いする2人をしり目に、カラオケを唄いだすちえちゃん。
お通しのきのこを出しながら、

「女は皆、きのこが大好きなのよ」

なんておばはんギャグを言い出すママ。
なんだこりゃ、と思っていたら、意外や意外、
梅さんはかなり楽しそう。さすがおばさんキラー。

俺の方もそのうち酒が入り、
スナック「JOY」は大カラオケ大会。
俺は咽を気にして(一応ミュージシャン)歌わなかったが、
梅さんは十八番、和田アキ子の『抱擁』をスタンディングで
歌い出し、ちえちゃんは『大阪すずめ』とかいう
超マイナーなカラオケ。ママは定番『氷雨』を歌って、
と大盛り上がり。すると突然ちえちゃんが、

「『ドミノ』歌って」

と俺達にリクエストし始めた。
俺も梅さんもそんな曲知らないから、誰の曲だと聞くと、
ちえちゃんはシャネルズの曲だという。
「?」マークの2人。
そして俺が、

「それって、もしかして、♪ドミノ とても好きさ
 ♪ドミノォー」
 
と『ランナウエイ』のメロディで歌うと、
なんとちえちゃんは

「そうそう、その曲」

なんてはしゃいでる。目が点になる。
ランナウエイがドミノ、なんじゃそりゃ。

すっかりテンションが下がった俺と梅さんは、
逃げるようにスナック「JOY」を出て温泉に戻った。

そんな夜を過ごして、いよいよ仙台のライヴ。
玉井が壊れた。
青森での地元ライヴが近づくにつれて、
どんどん壊れてた玉井だが、この日は完全にイッてた。
『涙こらえて』で玉ネギにむせて、
ステージで本もののゲロを吐く玉井。
『口説きのロックんロール』で、仙台出身の
ワハハのマネージャー平間氏のお母さんを口説きだす玉井。
『結成song』で俺のマネをしてるのだが、
さっぱり違う人格になってる玉井。
あさっての青森ライヴは一体どうなるのだろうか、
あさってが楽しみで仕方ない次第です。

(PSJ/大久保乃武夫)

P.S.
ちえちゃんは一緒に飲んだ次の日の朝、
「うちにドミノのレコードあったよ」
って言い張ってたんだけど、そんなのって……。


ほぼ日読者による仙台ルポ

今日は、ポカスカジャンのライブを
見に行ってまいりました。
いやぁ〜、よかったっす。
ほぼ日の連載見ていて興味がわいて。
行ってみようかな、でも仙台公演に間に合う?
って思ったのが、先週末。
実際、友人誘って、チケットとって、
歯医者の予約を延期して(笑)
無事に、ライブ会場にいることができました。

脱線マガジンからうかがいしれる、
想像していったおもしろさなんて、
ポーンと軽く飛び越えられちゃいました。
笑うとこは、思いっきり!
玉井さんに至っては……「スモールゲ○」をするほど
体をはってて。
笑っちゃいけないんでしょうが、
あまり汚いとも感じない場の雰囲気があったんですよ。

口説きのロックンロールでは、3人ともにお相手の答えが
「イエス」!
全員が成功してパートナーがステージに上がったのは、
仙台がはじめてなんだそうで。
しかも、玉井さんの知らずに口説いていたのは、
マネージャー氏の母上!
玉井さんの方が照れてらっしゃって、
いっぱいいっぱいになってるし。
ノリのいいすてきなおかぁさまでした。
大久保さんのお相手は、実際にアゴを噛んだし
(これもはじめてらしい)。
シェイクでも、こんなにすぐに過半数いった町はない。
とお褒め(?)の言葉をいただき。

リップサービスが含まれているとしても、
やっぱり「こんなのは、ここがはじめて!」って
言われると、うれしくなっちゃいます。
「よかった、仙台で感じることがあって」
っておめでたく考える(笑)。

CDにサインしてもらうときに、
「ほぼ日見てきたんです」
って言ったら、玉井さんは
「うん、ほぼ日で来たひとは、なんかほかの人と違う、
 品がいい」
みたいなことを言って下さいました。
わたしが読者代表のように言っていただいて、
申し訳ないです(笑)。
以下、ちょっとだけの会話なのですが、
「毎日、読んでるんですか?」
「はい」
「毎日?」
「はい、毎日読んでますよ。」
「じゃ、がんばって書きますから。毎日」
っていうのが、すっごく響きました。

省吾さんは、紳士的に細かくテレビの予定を
教えてくれたんですが……
「すいません、うち、地上波のみなんで、
 『夜もヒッパレ』は見ます!」
と答えてきました。

大久保さんは、
「こういう人モテちゃんうんだよね」
な方で。本気で惚れてしまうとマズイから、
意識的に目線をあわせないようにしておきました(笑)。

楽器も歌も、なにげに聴かせてしまうし。
ほんとうにほんとうに素敵な3人で。
いいライブでした。

え〜と、個人的に考えごとをしつつ、
腰を上げられない状態の一週間だったんですが、
今日のポカスカのライブ見て、
ほっぺたの筋肉が痛くなるほど笑って。
そしたら、なんだか背中を押してもらったような
気がしました。

ポカスカジャンのみなさま。
彼らを紹介しして下さった、ほぼ日のみなさま、
ありがとうございました。

(M.E.)

1999-09-15-WED

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