7月17日(月)天気
♪雨ぇ〜の札幌ぉ〜酔わせてぇ〜下さぁ〜い〜
(オリジナル) by たまちゃん
今回の公演で、あるひとつの建設会社が生まれた。
大ザンス舞台中、日舞と洋舞を踊るシーンがある。
その後ろを書き割りのビルの群れが動き回る。
13軒もの高層ビルが舞い踊るのだ。
そしてそれが新しく生まれた建設会社、玉井建設なのだ。
社員は、新人11名と社長秘書である
“とんち芸人”新田聡子、そして僕と・・・
つまり前面で踊ってない人達が丸ごと大集合だ。
大集合の理由は誰にも聞かれた事がないので、
考えたことはない。
アレ、もしかして踊り下手っぴなの? と思わないで欲しい。
ビル持って動くって、所謂黒子? って思わないで欲しい。
のんちんも省吾もちゃんと日舞踊ってるのに、
玉ちゃんだけ黒子? と思わないで欲しい。
我々伸び盛り13人衆は、通称ビル隊、
正しくは玉井建設なのだ。
ここ札幌はラーメンの街だ。
玉井建設の若手社員が、
ビル隊の打ち上げやりましょうよー、と言ってくる。
ラーメン食わせて下さいよーと言ってくる。
ラーメン屋で打ち上げやる気か?
場所設定が渋過ぎる。
「社長お願いします」って言ってくる。
でも私も社長と呼ばれたのも
何年も前に夜の中洲を歩いてた時以来だ。
終演後、若手ばっかりで札幌へ繰り出す。
ススキノのネオンがそぼ降る雨に揺れている。
その下を玉井建設御一行だ。
テラリンコは変なオランウータンの人形を抱き抱えてる。
たまに話し掛けたりもしているようだ。
ビル隊の打ち上げという事でわざわざ連れて来た、と言う。
何故にわざわざなのだ。
「社長も頭撫でて下さいよー」と言う。
テラリンコの頭を撫でてやる。
光野は、ハイソフトのイチゴミルクキャンディーを
血眼になって、コンビニを見つけてはダッシュしている。
店に置いてなかった、と戻って来るその姿は、
まるで眉毛犬のお散歩だ。
星川カツロンは、玉井建設のスローガン
“脳ミソないけどノーミスで”を
取り憑かれたように一人復唱している。
アンドレに至っては迷子だ。
僕は素直に「俺のススキノを返せ!」と言った。
ラーメンとビールで膨れた腹をさすっていると、
歌がひとつできた。
♪雨ぇ〜の札幌ぉ〜、酔わせぇ〜てぇ下ぁさぁ〜いぃ〜♪
7月18日(火) by しょうご
ツアーやってると曜日の感覚がさっぱりわからん!
今日は移動日、むかうはワハハにはかなり馴染みの深い
名古屋だミャ〜。
モチロン我々ポカスカジャンも
よく仕事でお世話になる土地だし、
単独ツアーでは2回、ライブハウスTOKUZOさんで
やらせていただいた。
それだけよく来ている土地なんだがまだまだ発見はあった。
それは何を隠そう回転寿司だ。
名古屋人のエビフリャ〜好きはあまりにも有名だが、
今日ぼくが見つけたこの店もやっぱりエビフリャー。
酢飯の上に20cmほどの大きなエビフライが鎮座しているのだ。
でもよく考えると「天むす」があるぐらいだからいいのか
……と思い、流れる皿を取り口へと運んだが、
やっぱりおかしい。
寿司だから醤油なんだろうけど
乗っかってるネタはエビフライ、
僕としては新鮮なタルタルソースをたっぷりかけて
いただきたいものだ。
それともう一つ言わせてもらうと、
シャリとネタのバランスの悪さだ。
通常のシャリの大きさに20cmのエビフライでは
まるでおかずのエビフライに
ひと口の御飯を落としたようにしか見えないし、
どこから食したら口の中でネタとシャリが
混然一体となるのか、
もしかすると最初に頭の方とシッポを食べてから
最後に胴体の真ん中の所とシャリを喰えとでも言うのか!
そんなの寿司でも何でも無い!
だいいち美しくない!
“美味しい”という字はうつくしいあじと書くように、
食は美をも追求されるのだ!
その様々なバランスが取れた時初めて
「……美味しい」という言葉に変換されるのだ!
多分こういう事を言ってる僕のバックの背景は
漫画「美味しんぼ」の海原雄山が喋っている時のような
わけ分からんけどスケールの大きな絵が
描かれていることでしょう。
話は戻るが多分いろんな地方に行くと
各地で珍しいネタがあるんだろうなぁ〜、あ〜。
日本全国の回転寿司に行ってまた
ナンダカンダほざきたいなぁ〜。
あっ! そうだ、のんチンと玉ちゃんは
ちゃんと飯食ってんのかなぁ〜。
あいつら食いモンだったら何でもいいからなぁ
……特にのんチン。
7月19日(水)
by のんちん(まだらハゲ)
お願いだ! 玉井! 今部屋に帰ってくるな!
現在私は新潟のホテルの部屋でシクシク泣いています。
ある映画を観て・・・。
「天使にラブソングを」を観て涙あふれています。
実は今回の大ザンスのフィナーレは、
この映画の最後にシスター達が歌う曲を使っている。
演出家、喰さんのナイスな選曲、
毎回躍りながらぐっときてます。
シャワーを浴びてビール片手に
この日記を書こうとテレビを付けると、
なんと偶然ウーピーゴールドバーグが
うたっているではないか。
何度も観ている映画ながらボーッと見ていると、
ラストにあの曲が・・・。
音楽なんて、特別その曲に思い入れや思い出がなくても
十分泣けるものだが、それにしても何故に泣く大久保。
あと少しで役者、スタッフ、お客さんとも
しばしお別れかと思ったら泣けたきたのだ。
2年に1回の全体公演。
祭りの後って寂しいじゃん。
友達と徹夜で遊びすぎた次の日が寂しいように・・・。
今回のツアー、ホテルは毎日二人部屋。
ルームメイトは玉井だ。
奴は今コインランドリーに行っている。
時間的にもう帰ってくるはず・・・。
やばい、あいつに真っ赤な瞳を見せる訳にはいかない。
とりあえずサングラスを用意しとこうっと。
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