今週更新の「今日のダーリン」の言葉から、
「おお!」というみなさんの反応が
多かったものを中心に、ご紹介しましょう。
超ダイジェスト版として、お読みください!
今週は、なんと言っても大反響だった
「京都駅転倒事件」についておとどけ。
ほんとに、すごい数の人から、
「じつはわたしも、社会人だけど、
最近、転んじゃったんですよね」
と、たのしいメールをいただきました。
【遅咲きの、噴きだす力】
MAYAMAXXさんと、
『クリエイティブ、産みのよろこび』
というタイトルで
対談をやってきました。
終了直前の
パフォーマンスがすごかった。
「絵、描きますよ」と
気軽に言い出したMAYAMAXXさん。
係の人が、急いで近所に
水彩絵の具を買いに走ってくれて、
唐突にアトリエが誕生したわけです。
顔つきもいつも通りだし、
平気で会話しながらなんだけど、
描かれていく瞬間瞬間に、
ものすごい迫力があるんですよ。
前に、MAYAMAXXが
絵を描くところは、
テレビ番組で見たことが
あるのですが、
目の前で起こっている迫力は、
くらべものにならない。
遅咲きのこの人の、
噴きだすようなパワーを、
あらためて感じました。
オソロシイ男じゃ、いや、女じゃ。
デビューの遅い人が持っている
「噴きだすような力」って、
促成栽培にはない、
栄養価の高さがあるんだよなぁ。
お若い皆々様、あせることはないよ。
溜めて溜めて、噴きだす日を
イメージしたほうがいい。
会場の人たちも、
きっと元気になったことと思います。
【新幹線に乗り遅れまいと】
歩きはじめの赤ん坊は、
ひっきりなしに転んでいる。
こどもも、よく転んでいる。
高校生くらいまでは、
体育の授業やらスポーツやらで、
平気で転んでいる。
しかし、社会人になると、
人間はなかなか転ばないものだ。
京都の駅で、新幹線の出発時刻に
間に合わないと、
走った走った9分間。
出発のベルが響いているところを、
エスカレーター駈け上がる。
外人の夫婦が、
荷物置いて並んで乗っているので、
追い越せないため、約2秒のロス。
ああ、ドアが、ドアが・・・
ま、間に合う!
と思った瞬間、足が動かず、そのまま
材木が倒れるように、
まっすぐバッターーーン!
背中のリュックの重さと、
いつもよりちょっと
ヒールの高めのスニーカーが計算外。
ほんとに、マンガみたいに
転んでしまいましたよ。
すぐに起きて乗車口のドアに、
触れるか触れないかの
絶妙のタイミングで、
ピシャッと閉まりました。
文字通り、「のぞみが消えた」。
転んだときに手のひらをすりむいて、
手首に近いところが
薄皮まんじゅうみたいになって、
じわぁっと血がにじんでくるしね。
「イトイシゲサトが、転んでる」
という発見をした人々が、
ホームにたくさんいて、
恥ずかしいしね。息は切れるしね。
身体のあちこちが打ち身で痛いしね。
次の「ひかり」を待つ間に、
傷をトイレで洗って、
キオスクで救急セット買って、
帰ってきました。
この痛み悲しみを伝える相手もなく、
川上弘美さんの『神様』を読みながら
柿の葉寿司を食べました。
転ぶ社会人を、
あなたは見たことがありますか。
ぼくは、ありません。
自分で転んだけれど。
糸井重里、秋には55歳。
泣くわけにはいかないし。
【私は転んだ、ぼくも転ぶ】
新幹線に
乗り遅れまいと走った京都駅で
マンガのように転んだ
社会人(54歳)のことを書いたら、
休日にもかかわらず、
すっごい数のメールが届きました。
ワタシは転ぶ、私は転んだ、
ぼくも転ぶ、
あたしはしょっちゅう転んでいる、
オレは今日転んだ、
人間転ばなきゃダメだ、
私は転び慣れている、もっと転べ。
わかりました、わかりました。
今日もどこかで誕生があり、死があり、
出会いがあり別離があるように、
誰かが転んでいるのだということが、
よーくわかった。
これだけたくさんの人間がいて、
あちこち出かけていたら、
もう数えきれないくらい
転倒していてもおかしくない。
ただね、ひとつ思ったんですよ。
やっぱり、転びやすい人というのは、
身体感覚が
にぶくなっているのではないかと。
そして、それは老いるということに
おおいに関係しているだろうと、ね。
ヒールの高い靴や、
皮底の靴を履いちゃぁイケネェなと、
あらためて思ったのですよ。
年を取った人こそ、
スニーカーを履くべきだ、と。
英国紳士風の、革靴でコツコツと
音をたてて歩くイメージは
とても危険なことなんじゃないか、と。
だとしたら、だよ、
企業なんかでも、
管理職ほど年齢は高いものなんだから、
そういう人こそ
スニーカーを履きなさい、だよねー。
『社長はスニーカーを!』だ。
会社の安全のためにも、
企業風土の革新のためにも、
いいことだと思うんだよねぇ。
年取ってから転ぶと、
精神的にもダメージ大きいからね。 |
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