今週更新の「今日のダーリン」の言葉から、
「おお!」というみなさんの反応が
多かったものを中心に、ご紹介しましょう。
超ダイジェスト版として、お読みください!
今週は、「好きなもの」とか、
「かっこいいもの」とかいう、
グッと気持ちが動いたものについての話を、
3日ぶん、おとどけいたしますね!
【好きな食べものは何ですか?】
食べものの好き嫌いというと、
献立で答えることが多い。
「カレーが好き」とか「鮨が好きです」とか
料理の名前で答えるのがふつうだ。
これは、いわば
社会的な決まりごとらしいし、
ぼくもできるだけ
それに倣うようにしているのだけれど、
疑問は、ずっとある。
うまいカレーは、
カレー好きでなくても好きだろうし、
まずいカレーは、好きになりにくい。
「カレーが好き」と答えた人でも、
「まずいカレーさえ、好き」
ということではなさそうだ。
いや、やっぱり、あるか・・・?
「カレーでさえあれば、
どんなカレーも好き」という人も、
いるような気がしてきたぞ。
しまったなぁ、
書きはじめたら混乱してきた。
言おうとしたのは、料理の名で
食べものの好き嫌いを表すのは、
どうなんだろう、
ということだったのだけどねぇ。
ま、いいか。続けよう。
「B級グルメ」という言葉の発信元である
里見真三さんは、
実際B級もA級もない食通だったけれど、
好きなものは
「ながいもの」という言い方をしていた。
ぼくは、決定的な言い方はないのだけれど、
「ポン酢で食べるものは、基本的に好き」
と、よく言う。
どちらも、「まずいながいもの」も、
「ポン酢で食べるまずいもの」も
あるんだけどね。
自分のことを知るのにも、
食べものの可能性を知るにも、
献立でなく好きなものを語るというのは、
いいんじゃないかと、思ったんですよね。
で、休日の午後に、
なんとなく考えてたんだけれど、
こういうのは、どうでしょうねぇ?
「外側がカリッとしてて、
なかがやわらかなもの」とか、
「外側がカリッとしてて、
なかがジューシーなもの」
これは、かなり好きな食べものだなぁ、と。
皆さまは、どんなものがお好みでしょうか?
【創作物と「持つこと」の関係】
MAYAMAXXさんの
アトリエに行ってきました。
風邪がまだぬけないもので、
なんだかいろんなことが
中途半端になっているのですが、
こういうときには、
熱い場所に行くといいわけでして。
最近描いた作品を、
たくさん見せてもらいました。
ひとつ、狙いをつけていた作品を、
「所蔵」したかったのでした。
印刷されたものを見ることも、
作品を美術館などで観ることも
大事なのですが、
「持つ」ということも、
創作物にはとても大切なことで。
オリンピックの聖火ランナーが、
トーチを持って、実に具体的に
その火をリレーしていくでしょう。
それに似た感覚があるんだよなぁ。
古本の世界なんかでも、
個人が持っているということが、
いいこととされているのは、
「持ち主が死んだら、次の場所に移る」
からだという。
流れたり、動いたりするわけです、本が。
でも、公共の場に所蔵されると、
確かにみんなに見られるけれど、
留まるんだ、と。
人の命の長さよりも、
作品のほうが長生きだと、
すっかり決めつけた考え方なんですよね。
ぼく自身が、いくらか持っている「作品」も
そうやって、ぼくのところに来たんだし、
また、ぼくの死んだあとに
売り払われるんだろうねぇ。
かっこいいものです、アートというのは、
体調わるいとか、ぶーぶー言いつつ、
その現場にいるときには、
とてもいい集中があったよ。
MAYAMAXXは、
こんどの『智慧の実を食べよう』の
宣伝美術にも手を貸してくれてます。
ぼくも初めて見る描き下ろしを、
ぜひ、見てください。
【天海祐希さんの『阿修羅城の瞳』】
天海祐希さんの舞台『阿修羅城の瞳』は、
接待で「大御馳走」を
されたような舞台だった。
新橋演舞場は、歌舞伎座とも
またちがうんだろうけれど、
小屋に付いているお客さんのいる劇場で、
いつもとちょっと勝手が違う。
しかし、4時間ほどの長丁場を、
びゅんびゅんびゅんの、
ボッカンボッカンで、まるで
江戸時代のロックコンサートのようだった。
開演前に流れていたのが、
大音量の「レッド・ツェッペリン」で、
こりゃ、どういうこっちゃ、
と怪しんではいたのだけれど、
いやいや、ほんとに
ギュインギュインのどどどんだった。
(・・・書きながら、
オレって、バカみたいと思った)
ロックコンサートで、冒険マンガで、
歌舞伎で、格闘技で、
ロールプレイングゲームで、
新橋演舞場なんだよ。
それで、最後はしっかりと
大ラブシーンなんだ。
ものすごいプロたちの塊を見たなぁ。
役者も、スタッフも、いいスポーツチームの
フォーメーションプレイを
観ているみたいに、速度があって、
ぱちんとした緊張感があるのだ。
こういうの、アリだよなぁと思ったなぁ。
どの種類のお客さんも、
みんな腹いっぱいになって、
お腹を叩きながら
帰路についていたと思うもの。
我らが「おいら」様も、
まっこと気持ちよさそうで、
主役というだけでは足りないくらいの
大主役ぶり。
天海さんばかりじゃなく、
関わった人たちが、みんなそれぞれに、
自分の力をぜんぶ発揮できている
というふうに見えたのは、
スゴイことだよなぁ。
妙に照れたりしないで、
「大御馳走」を、
どんどん出してくるという
演出も気分がいいよねぇ。
体調芳しくない状態で行ったけど、
ニンニク注射うったみたいに
元気になりましたぜ。
ありがとうございました。 |
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