読みかえす
「今日のダーリン」
2003/08/23
今週は、特に反響の大きかった
3日ぶんを、抜粋紹介しますね!


8月18日

【今日も本屋で、誰かが…】

「ちょっと変わったなにか」を
語っているつもりで、それが、
実は、日本全国あちこちで
言われているような
ことだったりするのは、恥ずかしい。
そういうことのひとつに、
「本屋に行くと、なぜ便意を催すのか」
という話題がある。
その理由についても、
諸説あるのだけれど、だいたいは
誰もが聞いたことのあるものばかりだ。
しかし、飽き飽きしてはいるのだけれど、
この問題は終わってない、のだ。
結論は、いまだにわからない。
そして、なによりも!
昨日も今日も、いま現在も、
どこかにある本屋で、誰かが、
「ああ、運弧したくなっちゃった」
と生理的欲求を催し、あわてて
個室のドアをノックしているのだ。


8月21日

【才能は実力の一部分】

やっぱり今日は
「川相の犠打世界新記録」のことでしょう。
巨人の選手たち、スタッフの人たち、
みんなが川相選手の日頃の練習や、
野球への取り組み方を
じっと見ているんです。
「みんなが、
 川相ファンクラブだからさ」と、
マネージャーの人が
言っていたことを思い出します。
誰にも負けない
熱い血をたぎらせながら、
自分の仕事を確実にやるために
努力をおこたらない。
天分を超えた活躍が、
積もり積もって
今回の世界新記録になったと思うと、
感無量です。
いかにも自由な暴れん坊のように見える
清原選手が、心から、
今日の試合に立ち合えてよかったと
インタビューに答えるのを見ていても、
川相選手が、尊敬されていることが
伝わってきました。
先日、『智慧の実を食べよう』の
打ち合わせで、
「藤田さん、いつも川相のように
 才能のない選手が、
 という言い方をしますが、
 同じように才能のない選手って、
 他には、たとえば、誰とかですか?」
と訊ねたら、
藤田さん、しばらく考え込んで、
「・・・思いつかないですねぇ」と。
その選手が、
世界記録を達成したというふうに思うと
つくづく、才能というのは、
実力の一部分にしか
過ぎないものなんだと教えられます。


8月22日

【60歳以上の人の存在感】

60歳以上の人の
インターネット利用が、
大きな伸びを
示しているらしいんですよ。
いつか、そういうことになるとは
思っていたけれど、意外に早く、
そういう時代が来ているようです。
昨日、永六輔さんに
初めてお会いしたのですが、
永さんは、かつてラジオの聴取率調査に
疑問を持ったのだそうです。
お年寄りの聴取者が、
カウントされていなかった。
60歳以上の人たちが、
ラジオを聴いている人として、
勘定されていなかったというわけです。
その永さんの疑問から、
60歳以上をも数えるかたちで
聴取率調査をしたら、なんと、
永さんのやっているラジオ番組は、
ずっと下位にいたはずなのに、
最上位に躍り出た!
スゴイことでしょう?
定年後の人たちを、いないことにして
「進歩」してきた不可解な時代が、
どれほど続いていたのでしょうか。
若いことに価値があるように、
老いに価値がある。
そういうことが、みんなの常識として
取り戻せるように
なりつつあるみたいです。

2003-08-23-SAT


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