読みかえす
「今日のダーリン」
2003/10/25
このところの「今日のダーリン」は
「新イトイの基礎工事」
とも言うべき季節に入っています。

散歩や早起きや禁煙といった、
今までの生活の裏返りのような日々が続き、
なにかと発見が多いようでして……。
今週は、そんな記述を3日ぶん、おとどけ!

「未来は、暗闇のなかで待っている」なんて
外の言葉の採集も、今までとは違うかたちで
受け止められるように、なっているんです。


10月21日

【未来は、暗闇のなかで待っている】

「ひと月に一度の『婦人公論井戸端会議』で、
 画家の合田佐和子さんにお会いした。
 「美術館」というテーマと関係ない雑談で、
 ぼくが、このところ
 禁煙したり早起きして散歩したり、
 すっかり健康的な暮らしになっちゃった
 ということを話していた。
 それがいやだというわけじゃ
 ないんだけれど、何かがちょびっと
 失われているような気がするのだ。
 「光と影」の「影」の部分が、
 すっかり減っているような。
 そしたら、合田さん、
 「未来は、暗闇のなかで
  待っているんですよね」と。
 なんとカッコいいセリフなのだ。
 そうだ、たしかにそうだ。きっと、そうだ。
 おそらく、現在は
 陽の光と共にあるのだろうし、
 未来はまだ翅を濡らしたまま
 暗闇のなかにいて、
 夜が明けるのを待っているのだ。
 ぼくがうっすらと感じていた、
 「ただの健康なおやじ」に
 なるんじゃないかという不安は、
 そのあたりの問題だったのだ。
 いや、さらに健康なおやじに
 なりますとも、これからもね。
 でも、闇のなかで育つ未来を、
 意識しますよ。なんだか、すっと
 何か明るくなったような気がしました。
 合田さんって、
 カメラマンの荒木さんとの対談でも、
 「アラキって墓に入りたい人?」という
 すんばらしいセリフを
 はいた人だったけれど、
 この日も、カッコよかったねぇ。
 「未来は、暗闇のなかで
  待っているんですよね」だよ。」


10月22日

【表現力って、なんだろう?】

「散歩のときに「i-Pod」で聴く音楽というと
 どうしても「ビートルズ全曲」を
 シャッフルで、というコースが多くなる。
 ぼくはいわゆる
 ビートルズ世代の人間なので、
 特別にビートルズを
 よく感じてしまうのだろう。
 そのひいき目のぶんを、少し差し引いても、
 やっぱりビートルズというのは
 大きかったなぁと思う。このところ、
 いまさらのように発見しているのは、
 彼らの持っている「表現力」というものだ。
 ここ一年くらいかなぁ、
 「表現力」ということばが、
 ずっと気になっている。
 人々が魅かれているもの、
 みんなが好きになる人、
 おおぜいが集まっている場所などには、
 並大抵でなく大量な
 「表現の放射」があるのを感じる。
 なんでしょうねぇ、その正体は。
 「いっぱい表している、強く現している」
 っていうことなんだけど、
 それじゃやっぱりわからないままだよねぇ。
 動物にも表現力ってものがあるしね。
 物静かな人でも、表現力では
 負けてないってことはあるし。
 同じ人でも体調や気分で、
 表現力ががた落ちしたりもする。
 歌や演奏が「じょうず」というのでは
 ないのでしょうが、
 ビートルズの表現力ってのを軸にして
 彼らの音楽を聴くのって、
 おもしろいんだよー。
 今日は、魚籃坂に
 借りた犬を連れていくんだ。
 これがまた表現力のある犬でねぇ。」


10月24日

【新イトイの基礎工事、順調です】

「禁煙も、なんとかもうじき3カ月になるし、
 『トータルワークアウト』に
 あらためて通いだして、
 多少の筋肉を増やして
 基礎代謝を高めているし、
 できるだけ早寝早起きを心がけているし、
 長めの距離を散歩しているし、
 「新イトイの基礎工事」は
 着々とできているようです。
 がんばっているという
 感じじゃないんだけれど、
 気持ちのいい後半戦を
 たのしみたいと思って、
 いろいろなことを変えている最中です。
 基礎工事というのは、
 実に単純な力仕事でありまして、
 こういうときには、ややこしいことを
 まったく考えられないということを
 知りました。
 気分のいい大きな企画は、
 どんどん思いついていますから、
 そっち方面には
 期待しててくれてかまいませんよ。」

2003-10-25-SAT


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