今週の「ほぼ日」表紙の言葉のなかから、
今日は3日ぶん、
「前々から、思っていたんだけど」
という発言を、おとどけいたしますね!
【ほぼ日読者のいない国は、ない?】
「いつも興味深いなぁと思うのは、
世界の各地にいる読者のことなんですが、
日本で「ほぼ日」を読んでいる人は、
全体の95%です。
つまり、あとの5%は
海外にいて読んでいる人!
約3%がアメリカ合衆国で読んでいる人、
続いてイギリス、フランス、カナダ、
オーストラリア、中国、ドイツ、
韓国、シンガポール、スイス、
イタリー、スウェーデン、オランダ
と続きます。
イラクで読んでくれている人も、います。
ずらっと135の国の名前が並びますから、
世界中で、
「ほぼ日」読者のいない国はほとんどない、
とも言えるでしょう。
すごいなぁ、
うれしいことだなぁと思います。
ありがとうございます。
ごくごく普段着な
日本語が読みたいときには、
ぜひ、いつでも
「ほぼ日」にアクセスしてくださいね。
ごぞんじとは思いますが、
日本の東京あたりでは、
今年の桜が咲きはじめています。
ぼくは、昨日(雨でした)、
桜餅を葉っぱごと食べてみました。」
【得意で、しかも好き、ということ】
「ボブ・サップ選手の試合を観ていると、
いつも思うことがある。
試合が始まる直前までは、
悪魔か怪獣かという表情で
テレビカメラに向かって
吠えているんだけれど、
ゴングが鳴ったとたんに、
泣き顔になるのだ。
攻撃しているとき、
殴っているとき、攻撃されているとき、
たいてい、ボブ・サップは
悲しそうな顔をしている。
ほんとうは、格闘技とかケンカとかには、
向いてない人なんじゃないかと、
ぼくは思っている。
彼の試合は、たいていの場合、
自分か相手かが、負傷や、事故や反則で、
戦闘不能になって終わってしまう。
フルに全力を出しきった試合を
観たという憶えがないのだ。
このタイプの、
悲しい顔の格闘技選手というのは、
けっこうたくさんいる。
サップの次の試合の相手になる
武蔵選手も、その一人だ。
悲しそうな顔になる動機も理由も、
ぼくにはわからない。
気持ちのなかに悲しみが
あるのかどうかも、知らない。
ただ、逆に、悲しそうでなく、
うれしそうに試合する選手もいる。
こちらは、あきらかに
気持ちのなかのうれしさが
顔に表れているように見える。
殴ったり、締めたり、蹴ったり、
相手を痛めつけることが、
とてもたのしいことのように
できる選手は強い。
あるいは、とても強いことを知ってから、
うれしい気持ちを獲得したのかもしれない。
いやいや、何が言いたかったと
いうわけじゃないんだけど、
専門家やプロのなかにも、
「得意で、しかも好き」
でやってる人ってのは、
多くはないのかもしれないと、
よく思うんだ。
ずっと前、ある
老経営者に訊ねたことがある。
「社長は、経営が
ほんとに好きなのですねぇ?」
そしたら、
「好きなんやない」とすぐに答えた。
そして、
「好きなんやない。得意なんや」と続けた。」
【ジーンズとスニーカーのココロ】
「ほとんどの日に、
ぼくはジーンズをはいている。
足にはスニーカーをはいている。
それ以外の格好をしていることも、
ないわけじゃないけど、
だいたい、ジーンズにスニーカーだ。
そういうスタイルでいるということは、
「汚れとかしわとかについては、
気にしないですよ」と、
語っているようなものだ。
はい。そうです、気にしません。
ところが、
雨の日になると、いつも考えてしまう。
汚れとかしわとか気にしないオレ、が、
雨に濡れないように傘をさすのだ。
傘をさして濡れないようにしているという
守備感覚は、
ジーンズやスニーカーの
ココロに合わないだろう?
そう、自分でも思うのだ。
だから、けっこう贅沢な
いい傘を持っているのに、
そこらへんに落ちているような
100円傘をさしてしまう。
「本気で傘を
さしてるわけじゃないんです」という、
誰に伝えるわけでもないメッセージを、
こんな場面で表現しているわけだ。
ばっかじゃないか、とは思う。
しかし、雨に濡れると
ぼくは必ず体調不良になる。
だから傘は、ぜひさしたい。濡れたくない。
でも、ジーンズやスニーカーのココロは、
そんな、「濡れたくないの、ぼくちゃん」
みたいなものじゃなかろうぞ。
雨の日には、いつも悩む。
いまだに、これだという
答えが見つかっていないのだ。
前に、カミさんが
「着物に似合う眼鏡がない」
と言っていたけれど、
その感じともちょっと似ている。
たいした問題じゃないことは、
わかっているんだけどねー。」 |
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