
多鹿治夫鋏製作所
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「生活のたのしみ大賞」で森永邦彦賞を受賞した、
多鹿治夫鋏製作所のお店です。
多鹿治夫鋏製作所は、
鋏(はさみ)の産地である兵庫県小野市で、
4代にわたって鋏を製造しています。
鉄から成型し、研いでいく昔ながらの製法で
一丁ずつ丁寧に作り上げる鋏は、
生活のなかで使うものから、
裁ち鋏や剪定鋏、専門職に向けた特殊なものなど、
種類は多岐に渡ります。
そのうちのひとつである「細工鋏」は、
香川県の地場産業である手袋をつくる際、
手元の細かな裁断作業のために
「小回りがきく軽量の裁ち鋏がほしい」という
相談がきっかけで誕生しました。
通常、持ち手は刃の長さが短くなるほど
持ち手が小さくなりますが、
この鋏は刃を短くしながらも、
持ち手の大きさを保つことで、
手元にフィットする鋏になりました。
手作業で「ひねり」を加えながら研ぐことで、
刃同士の摩擦を最小限にし、刃の消耗を抑えています。
開閉もスムーズでとても軽く、
裁ち鋏の最初の1丁としてもおすすめです。
生活のたのしみ展では、
様々な種類の鋏の試し切りもできますので、
使っていて「気持ちのいい」鋏を、
自身の手を使って感じてみてください。
【生活のたのしみ大賞/選者コメント】
職業柄、裁断ばさみをよく使っています。
自分たちの服作りは、
かなり細かいパーツを作ることが多いので、
小さい裁ちばさみを使っているんですが、
小さなぶんだけ握るところも縮小されているので、
すごく手に負荷がかかります。
しかしこの鋏は、握るところがほとんどそのままの大きさで、
かなり小回りが利くうえに扱いやすく、
持った瞬間に軽さと手当たりが、
いつもとは全く違う新しい感覚で、とても惹かれました。
(森永邦彦)