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実家に今でも『夕やけ番長』
(梶原一騎原作・荘司としお画)の単行本がある。
全巻そろっておらずカバーもない、
当時すでにボロボロの、
知り合いの家からのお下がりだった。
アニメ化もされた。
Youtubeに主題歌があったので見てみると、
わぁ、演出、富野喜幸!!
声は加藤みどり。サザエさんだったのか!

で、秋田書店サンデーコミックスの4巻に、
この料理というか食べ方が出てきたのだ。

赤城忠治(番長)はチンチン電車を改造した家で、
柔術家の祖父と二人で暮らしている。
寝ぼうをした朝、
「いそぐときはこれにかぎらあ」
と、納豆めしに味噌汁をぶっかけ、かっこむ忠治。
それを窓からのぞいた、忠治に心酔しているとなりの子供。
「みたぞ! ケンカの天才の食生活のひみつを!」
ギャフンとなる忠治。

「みたぞ、ひみつを!」と思ったわけではないが、
親の目を盗んでさっそく試してみた。
うまかったが、親の目を盗むのがめんどうになり、
2、3回でやめた。

【材料】
・納豆
・大根
・ワカメ
・ご飯

ご飯とみそ汁は残りもの。
漫画では豆腐汁だったが、まったくかまいはしないだろう。
納豆は醤油でふつうに味つけをする。
秒速で食べてみたら、記憶にある味と同じで感動した。
醤油で練った納豆とみそ汁の出会いが、
慣れきった味を新鮮なものに変えるのです。

チンチン電車はアニメでは長屋になっており、
おぼろげながら、大人の事情のようなものを
感じたことまで思い出した。

茶碗は「かわうそ屋」のものをひっぱりだしてみた。
陶器シリーズの絵は自分ではなくて、
たしかデザイナーの孝橋淳二氏が描いたもの。
原宿の竹下通りにショップがあったわけであり、
なんだか番長的なものと対極にあるような思い出だ。

2008-10-17-FRI
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