5DW メンズショップ イシカワ
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「G.F.G.S.」のボーダーは
どう着ましょう?
今週の「5DW メンズショップイシカワ」では、
新潟県加茂市のカットソーブランド「G.F.G.S.」の
ボーダーカットソーが登場します。



自社工場を持ち、近隣の職人さんたちと
協業してつくるカットソーは「完全受注生産」をモットーに、
注文後、一着一着生地の編み立てからはじめます。



「メンズショップイシカワ」の石川顕店長が注文したのは、
昔の「ブルックス ブラザーズ」の
ボタンダウンシャツにあったような、
前身頃、後ろ身頃、両袖のカラーが4色異なるモデルと、
黒をベースにボーダーの太さと配色が異なるタイプの
2パターン。



それぞれ格好いいけれど、実際どう着ましょうか? 
ということで、「5DW」のメインビジュアルを
一緒につくってくれたスタイリストの田中美和子さんと、
おなじくスタイリストでありながら店長を務める石川さんが、
それぞれの独創的なイマジネーションで、
「G.F.G.S.」のボーダーの魅力とともに、
その着方をいろいろ提案します。
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シャルロット・ゲンズブールのように。
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石川
「5DW」のメインビジュアルのスタイリングを
田中美和子さんにお願いしたいなと思ったときに、
そういえば、「G.F.G.S.」のカタログのスタイリングを
やっていたのが田中さんだったというのを思い出して、
「G.F.G.S.」代表の
小栁(おやなぎ)雄一郎さんにつないでもらい、
オファーさせてもらったのが田中さんとの馴れ初めです。
「G.F.G.S.」は新潟県加茂市のブランドなんだけど、
実は、女優の樋口可南子さん、写真家の牛腸茂雄さんも
新潟県加茂市出身ですよ。
田中さんも新潟県出身なんだよね。
どんな学生生活だったの?
田中
体育会系です。熱血です(笑)。
石川
そうなんだ! 
「G.F.G.S.」とはどんなご縁だったんですか。
田中
スタイリングがご縁です。
「Noism」(ノイズム)という、
おなじ新潟の新潟市民芸術文化会館を拠点に活動する
劇場専属の舞踊団の方々に、
「G.F.G.S.」のボーダーを着てもらう撮影を
手伝わせていただきました。
初めましての際に、工場見学をさせていただき、
感激のあまりずうずうしく自分がつくってほしい
ボーダーを頼んでみたんですけど、
それが商品化されることになり、
それをダンサーの方々にも着ていただいて、
踊っているところを撮影させてもらったんです。
美しすぎて震えました。
石川
「G.F.G.S.」は完全受注生産だから、その行為は正しいね。
一着からオーダー可能だから、
そういうのは彼らも大歓迎だと思う。
僕は東京の受注会ではじめて小栁さんと会ったときに、
「サイクルジャージつくらない?」と言ったのがきっかけで、
意気投合して以来、ずっと仲よくさせてもらっています。
それからずいぶん経ちますが、
最近、還暦の誕生日プレゼントで
マルチカラーのボーダーをいただきました。
しかも、リサイクルポリエステルのスポーツ仕様です。
まるで「ブルックス ブラザーズ」の
ボタンダウンシャツみたいな
クレイジーな配色がすごく気に入って着ていたので、
今回は、そのマルチカラーと、もうひとつ、
ブラックのものもつくってもらったんです。
このブラックのほうはボーダーの太さが袖と身頃で
異なるもので、これもほしかったんですよ。
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田中
わたしも誕生日にこのブラックがほしいです(笑)!
石川
ほしいでしょう(笑)。
今回のボーダーの着方は、
フランス映画『なまいきシャルロット』(1985年)で、
シャルロット・ゲンズブール(*)
「セントジェームス」か何かのボーダーをジーンズにいれて
着ているんだけど、それがイメージ。
しかも、大きいサイズのものを着ているのがかわいくて。
だから、今回の「G.F.G.S.」のボーダーも
LがLLくらいのサイズ感でつくったの。
映画の内容はちっとも覚えていないけど、
このスタイリングはブラックのほうが似合うよね。
(*)

父はアーティストであり映画監督のセルジュ・ゲンズブール。
母は女優のジェーン・バーキン。
1985年の『なまいきシャルロット』で映画初主演。
2023年8月に公開された、
母ジェーン・バーキンを捉えたドキュメンタリー
『ジェーンとシャルロット』で長編監督デビューを果たす。
田中
わたしは大学で東京に出てきた時、
まっさきに「セントジェームス」にボーダーを買いに行って、
ジーンズかチノパンに合わせて、毎日着ていましたよ。
「セントジェームス」のお店の向かいでバイトしていて、
バイト代が出ると、すぐに買いに行ってました(笑)。
わたしはパンツにインはしたことはなくて、
サイズは4か5をダボッと着る感じです。
大きいサイズを着ていたのは、
おなかいっぱい食べたいことと
動きやすいからかな。
石川
僕は3。ピッタリ着たいの。
昔は、太いピッチで、小さくないとパンクじゃなかったの。
ルパン三世みたいに、脚の間から向こうが見えないとね。
でも、僕がそれにハマらなかったのは、
ぽっちゃりだから(笑)。
田中
わたしは、ふつうの服を、ふつうに着ていたら
それだけで素敵だなって思います。
Tシャツとチノパンとか、
ボーダーとチノパンとかで
シンプルなスタイルがいちばんかっこいいって思います。
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石川
わかるけど、女性のそういう話は信用しない(笑)。
それは、誰が着ているかって問題になりかねない。
菅田将暉くんが着るのと、僕らが着ているのとではさ、
やっぱり違わない?
田中
いやいや、そんなことないですよ。
大丈夫! 
一度着てみてください。きっとかっこいいです。
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2023-09-08-FRI
(つづきます)
[STAFF]

企画・プロデュース:石川顕

文:小笠原民織

商品・モデル撮影:吉嗣裕馬

スタイリング:野崎未菜美

へアメイク:勝健太郎

モデル:沖ちづる、佐藤岳
「G.F.G.S.」のボーダーカットソーが
5DW WEBショップにて販売中。